(2026.1.8 Vatican News Salvatore Cernuzio )
臨時枢機卿会議が8日夜、2日間の討議を終えた。終了後、教皇レオ14世はこの方針を継続する意向を表明された。これは「継続性」を保ちつつ、昨年5月の教皇選挙前の枢機卿総会で求められた内容に沿うものであり、この線に沿って、今年6月、聖ペトロと聖パウロの祝日に近い時期に、臨時枢機卿会議が再び招集されることも決まった。また会議では、教皇フランシスコが”シノドスの道”の仕上げとして昨年3月に発表された2028年10月の教会会議の開催も確認した。
6月の第二回臨時枢機卿会議の開催は、8日午後の第三回全体会議の締めくくりの挨拶で、教皇が発表された。会議には選挙権を持つ枢機卿と持たない枢機卿、計170名が参加。教皇は、この二日間の会議が「昨年5月の教皇選挙前の枢機卿会議で求められた内容と連続性を持っていた」とされ、今後も毎年、3日ないし4日間の枢機卿会議を開く意向を示された。教皇は7日の挨拶でも、今回の臨時枢機卿会議が「私たちの未来の旅路の前兆」とされ、継続の方針を示しておられた。
あいさつで教皇は、会議出席者への参加と支援への感謝を表明、特に高齢の枢機卿たちには、出席の労をねぎらう言葉をおくられた。そして、「皆さんの証言は貴重だ」とされると同時に、会議に出席できなかった枢機卿たちにも、「私たちは皆さんと共にあり、皆さんのそばにいます」と言葉をかけられた。
教皇は、この二日間の会議で体験した「非技術的なシノダリティ(共働性)―深い調和と交わり」について語られ、「これは、各人の背景や経験の多様性を踏まえ、相互理解を深めるために選ばれた方法論によって可能になったもの」とされ、教会の歩みと刷新の礎である第二バチカン公会議に言及し、また、7日の会議初日に教皇ご自身が提案された四つの討議テーマ候補のうち採決されなかった二つ—典礼と『福音宣教』—は、「公会議と密接に関連しており、忘れてはならないこと」と指摘された。
最後に、教皇と枢機卿団全員の双方から、世界の全体的な状況への注意深い視線が向けられた。それは教会の対応を「一層緊急のもの」であり、戦争と暴力に苦しむ地方教会に寄り添う教会だ。
ベネズエラへの思い
枢機卿会議で扱われた二つのテーマは、そうした流れの中で、まったく異なる「『福音の喜び』に照らした共働性」と「宣教」だったが、ラテンアメリカ出身の枢機卿たちからは、ベネズエラの状況に対する特別な思いが示された。
コロンビアのボゴタ大司教であるルイス・ホセ・ルエダ・アパリシオ枢機卿は会議後の記者団への説明で、劇的な出来事の翌日にあたる1月4日の正午の祈りで教皇が語られた言葉を取り上げ、「教皇は、ベネズエラで起きている事態への深い懸念を示され、対話と合意形成の促進に尽力すると約束された。平和を呼びかけ、武装せず武装を解く平和を築くこと。それは人権と主権を尊重しつつ、人々を結びつける平和です」と語った。
そして、「あの教皇のメッセージが、この数日間の私の考察の基調となりました。今回の枢機卿会議の密会議の公式テーマではなかったが、枢機卿団のメンバーが現状を憂慮し、進むべき方向について自問し、ラテンアメリカの地政学がどう変化しているか、教会がどのように民衆に寄り添えるかについて考えることは、避けられないことでした。ベネズエラ問題は、私たちの心に刻まれ、皆を悲しませている。近い将来の最善の展開を願っています」と説明した。
「旅路の伴侶」として生きる共議制
その後、三人の枢機卿が記者団に対し、8日の午前から午後にかけて行われた討議と全体的な雰囲気について報告した。討議は、聖歌と祈りの時間もあり、パウロ6世ホールのアトリウムで昼食休憩を挟みながら進められた。教皇が同席し、参加者一人ひとりに自身の在位記念メダルを授与された。
言語グループごとの分科会での議論は、シノダリティ(共働性)に焦点が当てられ、「旅路の伴侶」として実践する必要性、権威の行使や養成、教皇大使の職務に反映されること、そして「より一層の国際化」をもってバチカンで実践されることなどが話し合われた。また、教皇フランシスコの使徒的勧告『福音の喜び』が再読された。この勧告は、教皇フランシスコが亡くなり、在位が終わったことで「期限切れ」になったわけではなく、今も教区やローマ教皇庁、教皇自身に課題を与え続けている。
バチカン報道局のマッテオ・ブルーニ局長によると、分科会では20のグループが設けられ、うち11グループは教皇選挙権を持たない枢機卿、9グループは選挙権を持つ枢機卿で構成された。
「教皇はメモを取り、非常に注意深く聞いていた」
会見の3人の説明者の一人、ブリスリン枢機卿は、この経験を「非常に豊かなものだった。多様な視点が、世界が必要としていることへの理解を深めることを可能にし、互いを知り、理解し合う機会となったからです。6月に次回会合が予定されることになったのは、教皇が、ペトロの後継者としての役割を私たちが助けることを非常に真剣に受け止めておられる証しです」と語った。
ルエダ枢機卿は「教皇選挙から8か月、教皇は私たち意見を聞くために会議を招集された。これは、教会の使命において私たちを力づけるもの」と述べ、デイビッド枢機卿は”時差ぼけ”や会議の素晴らしい会場について冗談を交えつつ、討議の進め方を称賛し、次に「誰もが発言できた」聖霊による対話を評価。さらに教皇が「話すより多く聴いておられたこと」を高く評価して、「教皇はメモを取られ、非常に注意深く聞いておられました。その意見は私たち我々全員にとって非常に豊かなものでした」と述べた。
互いを知ることの重要性
ある記者が、「既に2023年、2024年の二度にわたるシノドス(世界代表司教会議)総会で広く議論されたテーマが、今回も討議されたが、今回の枢機卿会議での新たな要素が何でしょうか」と質問したのに対し、ブリスリン枢機卿は「新しさは、議論の中だけに求めるべきではなく、互いを知り、互いの声に耳を傾ける機会そのものにありました。このことは重要です。私たちは世界の様々な地域から集まり、新たに枢機卿となった者もいれば、長年その地位にある者もいるからです」と答えた。
さらに、「教皇は、共働的な姿勢を示され、耳を傾け、世界各地から集う枢機卿たちの経験と知見を汲み取りたい、と考えておられる。それが教会の導きに役立つからです。枢機卿たちの経歴は異なるが、討議は、画一的ではない調和の中で進められました」とルエダ枢機卿は結論づけた。
信徒と女性の役割
記者団からは、「信徒の参加や教会における女性の役割が議論にどう影響した」とも質問もなされた。
デイヴィッド枢機卿は「教会における女性の役割と奉仕を認めないわけにはいきません。女性の問題は常に念頭にある」としし、女性助祭職研究委員会の結果を想起させた。また「聖職者主義」に言及し、第二バチカン公会議に由来する「民全体の司祭職」という考え方を改めて提示。「私たちは、教会の”体”について語る。教会の”頭”は存在するが、それだけではありません。”体”も存在する。人々は教会の生活と使命に参加する力を持っているのです」と強調した。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)









