・カトリック精神を広める㉕ 勧めたい本紹介・8 デイヴィッド・コノリー著「天使の博物誌」

 今月のお勧めしたい本は、デイヴィッド・コノリー著「天使の博物誌」 (佐川和茂・佐川愛子 翻訳、 1994年12月20日初版、三公社)です。

 本書は、天使に関する今昔の珍しい考えやイメージへと読者をいざなう入門書で、多くのカトリックやユダヤ教、イスラム教、プロテスタント等の歴史的資料と筆者のアンケート調査や聞き取りから成っている。
旧約聖書では、アブラハムに現れた3人の旅人が、年老いた妻から、海の真砂に及ぶほどの子孫が生まれる事を告げた逸話や、新約聖書では、聖マリアに現れ、処女のまま、キリストが生まれると受胎告知した大天使聖ガブリエルが有名であるが、その他、絵画に表現された翼や光輪がいつからそのように表現されるようになったかなどの考察もある。 聞き取りからは、ある信仰のあつい人が、金縛りにあって、汽車に引かれそうになった時、強力な力で突き飛ばされて助かったのは、天使のおかげではないか、との話など盛り沢山に集められている。

 この文章を書いている筆者も、数十年前、居眠り運転でガードレールを突き破り、水田に落ちて車がひっくり返ったが、傷一つ無かった。それは、天使のおかげ、と今でも信じている。大怪我の可能性もあったし、下手したら、登下校中の学生にぶつかって、とんでもないことになっていた可能性もあったのだ。この事故では、警察がやってきても、おとがめなしだった。車を借りた市民団体が車両保険に入っていたため、全損にもかかわらず、数万円払っただけで済んだ。

 本書で面白かった逸話を1つ紹介しよう。6世紀のスペインの大司教、聖イシドールの青春時代の話である。農場労働者をしていて、毎朝ミサに出かけていたが、仲間のうちの一人が、農場主に「彼がさぼっている」と告げ口をした。農場主がそれを確かめようと農場に出かけたところ、”3つの鋤”が畑で作業していた。1つは聖イシドールが、もう2つは彼を手伝う2人の天使が使っていた…

 横浜教区信徒 森川海守(もりかわうみまもる)(X:https://x.com/UMImamoruken HP:https://mori27.com

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2025年12月31日