(2019.8.28 VaticanNews)
バチカンは28日、昨秋の中国政府との”暫定合意”にもとずいて、二人目の司教が同日、教皇の権限の下で叙階された、ことを明らかにした。 叙階されたのは、山東省 漢中教区の Stefano Xu Hongwei補佐司教。
マッテオ・ブルーニ報道官は同日の会見で、記者団の質問に答える形で、補佐司教の叙階について声明を出し、「山東省 漢中教区の Stefano Xu Hongwei補佐司教が本日28日、教皇の承認と、中国との暫定合意の枠組みの下で叙階された」と説明した。
叙階式は、漢中市の聖ミカエル大聖堂で、中国司教協議会会長のMa Yinglin司教(雲南省昆明教区長)が司式し、5人の司教、80人の司祭、約1000人の信徒が参加して行われた。
AsiaNewsによると、叙階されたXu Hongwei補佐司教は1975年1月生まれの44歳。1993年に福建省・閩南教区の小神学校に入り、1996年、西安教区の神学院入学、2002年7月に陝西省の漢中教区で司祭叙階、翌月、同教区の南鄭の教会に赴任、あわせて司教座聖堂である聖ミカエル大聖堂でも司牧の補助役に。さらに2004年から2008年までローマの教皇庁立ウルバノ大学に留学、さらに2010年までカナダのバンクーバー教区で司牧について勉学を重ねた後、帰国して漢中市の漢台の大聖堂の主任司祭となった。
2015年に中国天主愛国協会・司教会議の地方委員会の会員、さらに2017年に中国人民政治協商会議(中国共産党、各民主党派、各団体、各界の代表で構成される全国統一戦線組織)の連・漢台地区委員会の委員となった。漢中教区はミラノ外国宣教会が布教を始めた歴史的な教区で、約3万人の信徒がおり、司祭は30人、修道女11人がいる。
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(解説・「カトリック・あい」南條俊二)
Bishop Stephen Xu Hongwe (fourth right) at his ordination. (Photo supplied・ucanews)