・新型コロナウイルスで、香港教区に続き、韓国・大邱大司教区も3週間ミサ中止

No Masses, Ash Wednesday liturgy in Korean archdiocese

大邱大司教区の南山教会の入口に貼り出されたミサ中止の掲示 (Photo: Catholic Times)

(2020.2.21 カトリック・あい)

 新型コロナウイルスの感染が韓国でも急拡大しているが、感染の中心になっている大韓民国東南部・大邱のカトリック大司教区は、今後三週間の間、全ての教会などでのミサを中止、26日に予定されていた「灰の水曜日」の典礼も取りやめた。感染の大元である中国以外で教区ぐるみでミサが中止されるのは香港教区に次ぐものだ。

 チョー・ワン・キル大司教が19日付けで出した緊急通達によると、3月5日までの三週間、教区内の全ての教会、修道院でのミサを含む集会を中止する。この通達は、大邱大司教区内のキリスト教の集会で、新型コロナウイルスの複数の感染が確認されたのを受けて出された。19日は韓国で感染による最初の死者が出た日だ。

 大司教は、教区内の全ての司祭に公のミサを中止するよう求めるとともに、信徒たちに自宅で祈りを捧げ、福音書を読み、日々の務めを果たすよう要請した。

 韓国疾病管理本部(KCDC)が21日午後発表したところによると、新型コロナウイルスへの感染者数が新たに48人確認された。同日朝発表された新規感染者52人も加えると、同国における感染者数は計204人となった。

 新たに確認された感染者のうち46人は大邱にある新興宗教団体「新天地イエス教会」の関係者という。同国の感染者の半分以上は、同教会の信徒とされ、市の調査では信徒の540人余りが「何らかの症状がある」と回答したといい、さらに感染者が出ることが懸念されている。韓国政府は、大邱とその周辺の地域を「特別管理地域」に指定、重点的に対策を取ることを決めた、という。

 中部のチュンチョン(忠清)北道やチェジュ(済州)島などでも、21日に初めて感染者が確認され、感染が韓国の各地に広がり始めている、との見方もある。

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2020年2月21日