・フィリピンのドトゥルテ大統領、聖母マリア生誕の日を国の祝日に

 

Duterte declares Virgin Mary's nativity feast a holiday

Thousands of people join a religious procession in honor of the Blessed Virgin Mary in October 2018 to mark the Holy Month of the Rosary in the Philippines. (Photo by Maria Tan)

(2019.8.15 カトリック・あい)

 麻薬撲滅で強硬な姿勢を続けるなどフィリピンのカトリック教会と対立を続けるドトゥルテ大統領が、同国の信徒たちにとって重要な祝祭の日である聖母マリア生誕の記念日である9月8日を「国の特別のワーキング・ホリディ」とする大統領令に署名した。アジアのカトリック系有力メディアのucanews.com がマニラ発で14日伝えた。

 大統領はもともとカトリック信者で、聖母マリアを崇敬しており、「イエスの母となるようにとの招きを受け入れ、それによって、救いの計画が実現した」と、今回の決定の動機を説明している。

  ただし、「ワーキング・ホリディ」は通常の祝日とは異なり、学校での授業は通常通り行われ、オフィスや他の施設も窓口業務も通常通りとなるが、今回の大統領令について、中部ルソン・タルラック教区のメルビン・カストロ神父はucanews.comに、「国が、宗教的、霊的な祝祭を認めたことは喜ばしい。これが、聖母マリアに倣う気持ちを高めるきっかけになると期待しています」と語っている。

 聖母マリアは、1942年に当時の教皇ピオ12世がフィリピンの守護者と定めている。また、新約聖書には聖母マリアの誕生は記録されていないが、紀元後2世紀に書かれたとされる外典にはそれが記されており、特にフィリピンでは、その生誕を祝うことは聖母マリアに捧げる典礼の儀式として重要なものの一つとされてきた。

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2019年8月15日