・「”あの人たち”でなく”私たち”であるように」ー日本の教会が「世界難民移住移動者の日」へメッセージ

(2021.8.13 カトリック・あい)

 9月26日の世界のカトリック教会の「世界難民移住移動者の日」に向けて、日本カトリック難民移住移動者委員会(委員長・松浦悟郎・名古屋司教)が、以下のメッセージを発出した。

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「ひたすら『わたしたち』でありますように」

 教皇フランシスコは、まもなく日本語版が出版される回勅『兄弟の皆さん』(仮題)から今年の世界難民移住移動者の日メッセージのテーマを選ばれました。 「ひたすら『わたしたち』であるように(35参照)」という呼びかけです。教皇はわたしたちに、パンデミックの影響による大きな危機を経験している今、もっとも大きな犠牲を払わされる難民、移住者、社会の隅に追いやられている人々が「あの人たち」ではなく「わたしたち」となるよう招いておられます。

 昨年、渋谷区の路上のバス停ベンチでホームレスの女性が殺された事件が起こりました。その時、多くの人たちが、「彼女は私だ」というプラカードを掲げ、同じ路上に出てデモをしました。こうした動きは、世界中のすべての人、すなわち、自国民か外国人か、居住者か滞在者かを区別せず、現在と将来世代のために、わたしたちの共通の家をケアし恩恵に与ることから排除される人がいてはならないという教皇の訴えとつながっていきます。また、教皇は同回勅を引用して次のようにも呼びかけています。

 「わたしたちはともに夢を見るよう招かれています。夢見ることを恐れてはなりません。そして、一つの人類として、同じ旅路の仲間として、共通の家であるこの同じ地球の息子、娘として、すべての兄弟姉妹でともに夢見ることを恐れてはなりません(8参照)」
この夢を見る一人ひとりの行動を主が祝福してくださいますように。

2021年9月26日 日本カトリック難民移住移動者委員会 委員長・松浦悟郎   担当司教・山野内倫昭

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2021年8月13日