
(2025.2.17 Vatican News Deborah Castellano Lubov)
ミャンマー・ヤンゴン大司教区のチャールズ・マウン・ボ枢機卿は17日に声明を発表、今月14日、ミャンマーで武装勢力によって残忍に殺害されたマンダレー大司教区の司祭、ドナルド・マーティン・イェ・ナイン・ウィン神父のために祈り、同国の司教団の代表として、暴力の終結と、今後このような事件が起こらないようあらゆる措置を講じるよう、関係者たちに訴えた。
「無実の数え切れない人々の血と犠牲が、ウィン神父と共に、この国全体で起こっている暴力の終結への捧げものとなりますように」。
ミャンマー司教協議会のボ会長は、ミャンマー軍と抵抗勢力との紛争が続く中、武装集団に殺害されたドナルド・マーティン・イェ・ナイン・ウィン神父の死を悼むメッセージでこのように述べた。
*新教区の完成間もないカテドラルも爆撃で損傷
今月初め、ミャンマーの軍事政権は、同国北西部のチン州にあるミダットの「イエズス聖心カトリック教会」を爆撃した。教皇フランシスコが先月25日に新設されたミダット教区のカテドラルとして選ばれ、今月6日に完成したばかりの大聖堂は、空爆で屋根やステンドグラスが損傷し、使用不可能となった。治安状況が悪く戦闘が続いているため、司祭や信者たちはすでにその地域を離れていたため、爆撃による負傷者は出なかった。
*「暴力の終結を切に訴える」
ウィン神父への弔辞となる声明で、ボー枢機卿は次のように述べている。
「2月14日金曜日の夜、武装集団によってマンダレー大司教区の司祭であるドナルド・マーティン・イェ・ナイン・ウィン師が残忍にも殺害されたとの知らせを受けました。この知らせに、私たちは深く衝撃を受け、悲しみに暮れています。ミャンマー全土のカトリック教会は、マンダレー大司教マルコ・ティン・ウィン、司祭、修道者、マンダレー大司教区の信者、そして亡くなったビルマ人司祭の両親や親族と共に、彼を失った悲しみに暮れています」「父なる神、すべての生命の主よ。あなたの悲しむ心と私たちの心を慰めてください」「私たちが経験したこのような悲痛な出来事から学び、兄弟愛の精神が呼び覚まされることを願います。そして、私たちは暴力の終結を強く訴えます」
さらに枢機卿は、「ウィン神父に対する犯罪行為は、決して簡単に忘れることのできないもの。私たちは、責任のある者たちが適切な行動を取り、正義が果たされるよう強く求めます。そうすることで、このような事件が今後二度と起こらないようにするためです」と訴え、「神の慈悲により、ウィン神父の魂が永遠の安らぎを得られますように!」と結んだ。
*あらゆる攻撃を強く非難