・カトリック東京教区で11年ぶりの小教区統合ー千葉寺教会と西千葉教会


(2024.6.1 カトリック・あい)

 カトリック東京教区の千葉寺教会と西千葉教会が統合されることになり、今年12月1日、待降節第一主日に西千葉教会で統合開始のミサが行われる。カトリック東京教区ニュース412号(6月号)で教区本部事務局長・浦野雄二神父が二段組みの小コラムの形で伝えたもの。

 コラムには説明がないが、今回の統合で東京教区の小教区は現在の76から75に減る。カトリック中央協議会の「カトリック教会現勢」の各年版をもとにすると、東京教区の小教区は最近では、2016年にそれ以前の74から75に、2017年に76に増えていたが、削減は、2013年にそれまでの75から74となって以来11年ぶり、菊地大司教が2017年12月に就任して初めてとなる。

 また、コラムにはないが、二つの教会の信徒数は千葉寺が約680人、西千葉が約1800人。千葉寺教会が旧聖堂を完成したのは1956年、西千葉が現在の場所に「西千葉教会」として開設されたのは1954年。いずれも千葉市中央区にあるが、最寄り駅は千葉寺教会がJR本千葉駅、西千葉教会が西千葉駅と離れている。

 このコラムは、教区の公式のお知らせというよりは、事務局長のこの小教区統合へ”第三者の立場”から”期待”を表明する、簡単な”解説”と言ってもいい内容であり、タイトルの「教会の使命のさらなる展開のために」も説明不足で意味がよく分からない。

 司祭の減少、高齢化の中で、再編成も含めてこれからの小教区教会をどうするかは、前東京教区長の故岡田大司教が2003年2月に小教区の再編統合を前提とした「宣教協力体」計画を発表し、わずか3年後の2006年3月に再検討を表明、再編統合を事実上断念して以来、東京教区のみならず日本の教会の大きな課題だ。そう考えれば、常識的にはまず、教区長の菊地大司教が、就任後初となるこの小教区の合併・統合の理由や狙いなどについて、就任からほどなくして発表した「宣教司牧方針」で約束した「宣教協力体」の在り方などの抜本見直しとの関係も含めて、千葉寺、西千葉両教会の信者、そして教区の信者向けに説明するのが筋ではないだろうか。

 浦野事務局長のコラムの内容は以下の通り。

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「教会の使命のさらなる展開のために」 教区本部事務局長 浦野雄二 東京教区ニュース412号

 千葉寺教会と西千葉寺教会は、2025年に統合されることになった。二つの教会は、来年度以降、西千葉教会を信仰生活、宣教活動の拠点として、新たな歩みを始める。両教会の統合によって、千葉地区の宣教が強化されていくことが期待されている。

 二つの教会の統合ということは、ある意味で画期的なことである。それぞれの働きを集約して、託された使命に応じようとする、積極的な決断ということができる。

 今年の待降節第一主日(12月1日)に西千葉教会で、統合スタートのミサが予定されている。この日で、全てが西千葉教会に集約されてしまうわけではなく、最終的な統合の完了には、しばらく時間が必要となるが、統合に向かっての準備の報告も発信してもらいながら、両教会の積極的な決断を、側面から支援し、見守っていきたい。

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2024年6月1日