・「中国で人権侵害と宗教弾圧が広範、多岐にわたり進んでいる」-米議会上下両院合同委員会が年次報告書発表

(2026.1.5  Bitter Winter   editor   )

 米議会上下両院合同の行政中国委員会(CECC)がこのほど、2025年年次報告書を発表。中国における人権侵害と宗教弾圧が広範、多岐にわたり、深刻であることを確認した。

 報告書には、Bitter Winterが『信頼できる情報源」として、随所の引用され、宗教迫害に関する報道だけでなく、一人っ子政策の長期的な人口動態的影響を含む広範な社会問題に関する報道においても、その高い信頼を得ている。報告書は中国における人権と統治に関して17の章に分けて詳述しているが、以下では、特に第3章「信教の自由」に焦点を当てて要約する。

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 報告書は、結論として、中国共産党・政府が、個人や集団が自由に宗教的信念を形成し実践する能力を制限し続け、党と国家への忠誠を軸に宗教生活を構築している、と指摘。具体例として、共産党統一戦線工作部主導による全国的な組織的キャンペーンを記述している。

 これは「宗教の厳格な統治」と称される概念に基づく”聖職者訓練”であり、根底には習近平主席が2015年に提唱した宗教の「中国化」があり、公式に認められた全ての宗教組織における”宗教教育”が、将来の宗教指導者の政治的信頼性を確保するため再構築されている。

 2025年4月に施行された新規制は、中国国内における外国人の宗教活動をこれまで以上に厳しく規制し、礼拝場所、儀式主宰者、中国人信者との交流方法を制限している。国際カトリックメディアが取材した聖職者たちによると、これらの規則が非国家管理コミュニティにとって危険な環境を生み出し、中国人信者と外部世界とのつながりを事実上断絶させている、という。

 報告書は、仏教、道教、民間信仰を、「愛国教育ツアー、政治学習会、宗教的アイデンティティと党イデオロギーの融合を図る文化イベント」を通じて取り込もうとする継続的な努力を記述。その一方で、当局が、雲南省の回族ムスリムを含むイスラム教徒コミュニティへの弾圧を強化し、モスクの”整理”、クルアーン講座の閉鎖、人気イマーム・馬友偉の拘束がなされいる、としている。中国イスラム教協会はロゴからイスラム教の象徴を削除した。これはイスラム教のアイデンティティを示す目に見える印を消し去る広範な運動の一環だ、と指摘している。

 

 

【カトリック教会-バチカンとの暫定合意を無視し、地方政府が二人の司教を”選出”、地下教会の司教たちを拘束

 

 カトリックに関しては、バチカンとの司教任命に関する暫定合意が更新されているにもかかわらず、中国共産党がカトリック教会に対する「最終的な権威」を主張し続けていると指摘。具体的に、フランシスコ なくなり教皇職が空位となり、司教任命に関する教皇の承認を得ることが不可能となった期間に、地方政府が二人の司教の”選出”を工作した。

 また、(中国政府・共産党の支配を拒む)”地下教会”の聖職者に対する圧力も続いており、例えば浙江省・温州のショウ・ジュミン司教は、2025年3月に違法とみなされた聖年ミサを執り行った後、拘束された。司教は以前にも、当局から罰金を科され、建物の取り壊しを命られたが、これを拒否したため、拘束されている。

国家公認のカトリック団体、中国天主愛国協会に属する聖職者でさえ当局の干渉を免れず、温州では、金孟秀神父がミサを捧げるのを阻止され、強制捜査を受けた。福建省では郭希進・司教が自宅軟禁状態に置かれ、礼拝堂は封鎖された。

 

 

【プロテスタント教会-牧師や説教者、長老が各地で拘束、オンライン検閲も強化】

 

 プロテスタント共同体も同様に広範な強制措置に直面した。報告書によると、2024年から2025年にかけて北京シオン教会への繰り返し行われた強制捜査では、ジン・ミンリ牧師、周思瑞伝道師、蔡静・呉瓊両長老、秦国良長老を含む約30名の牧師・協力者が拘束された。四川省の省都・成都の早雨契約教会では、複数の長老と説教者が「団体の名において違法な活動を行った」として拘束された。安徽省では、登録済みの信義教会の牧師と信徒3名が、地方当局の指示に従わなかったことを理由に刑事拘留された。裁判所は「詐欺」や「違法営業」の罪状を適用し、教会付属学校の運営や献金収集を含む通常の宗教活動を刑事事件として扱った。

 安徽省の蕪湖ではカルメル山教会の信徒3名が付属学校運営で実刑判決を受け、臨汾では黄金燭台教会の信徒10名が最長9年2ヶ月の刑を宣告された。臨汾契約教会の李傑牧師と韓暁東牧師は3年8ヶ月の刑を宣告された。牧師への嫌がらせとして出国禁止令が出される例もある。オンライン検閲も強化され、キリスト教アプリ開発者の拘束、賛美歌動画の強制削除、市民にオンライン宗教活動を通報するよう促す報奨金告知の発行などが行われた。

 

 

【法輪功などへの弾圧、外国人も拘束】

 

 共産党は、法輪功運動への弾圧に多大な資源を投入し続けている。河北省の左洪涛を含む拘禁中の死亡事例や、食品検査官の高暁英がネット活動で科された7年の長期刑などを、報告書は挙げている。健康状態が深刻なにもかかわらず3年半の刑を宣告された80代の女性、趙英の事例は、弾圧の厳しさを示す例として強調されている。

 報告書は「邪教」と分類された団体について詳細に論じている。

 この用語はしばしば「カルト」と訳されるが、実際には「異端の教えを広める集団」を意味する。報告書は、中国共産党が22の宗教団体を「邪教」と指定し、迫害を継続している、と指摘。中でも全能神教会(CAG)は主要な標的であり続けている。

 報告書は、2024年に中国政府・共産党によって開始された3年間の「厳しい戦い」キャンペーンを含む、長期かつ全国的な弾圧を記述している。このキャンペーンは、以前の「総力戦」に続くものだ。キャンペーン初年度における逮捕件数は50%以上増加した。調査結果は、全能神教会への弾圧が中央で調整され、持続的かつエスカレートしていることを裏付けている。

 報告書は外国人が関与した事例も挙げている。広東省では警察が一元道集会を急襲し、台湾人3名を含む複数の参加者を拘束した。厦門では、統一教会のルー・ジアチェンとその夫チャン・ピシアンが自宅で礼拝を行っていたところを当局に拘束された。夫婦は「邪教を組織・利用して法執行を妨害した」容疑で刑事拘留され、厦門公安局拘置所に収容された。チャンは2025年2月に保釈されたが、ルーは依然として拘束中である。これらの事例は、中国の反邪教政策が国境を越えて及ぼす影響と、外国人信者に対するリスクを浮き彫りにしている。

 

 

【新疆ウイグル自治区での”ジェノサイド”も続いている】

 

 報告書の15章、「新疆ウイグル自治区」では、ジェノサイド及び人道に対する罪を構成する全ての政策が継続中だ、と結論付けている。

 報告書は、50万人以上のトルコ系ムスリムが依然として、正式または司法外の手続きで拘束されている可能性が高いこと、文化伝承を断絶することを明確な目的として寄宿学校が拡大を続けていることを示す研究を引用。

 強制不妊手術や強制的な人口管理措置は継続されいるが、公式データはますます不透明になっている。強制労働プログラムは2024年と2025年にかけて拡大し、土地の強制譲渡も伴っている。ラマダン期間中の制限の実施や、断食時間中の強制労働や、断食していないことを証明するために住民が食事の様子を撮影するよう要求される事例が含まれている。

 独立したハッジ巡礼(イスラム教の聖地旬ライ)は依然として禁止されている。禁を破った歴史家トゥルスンジャン・ヘジムへの終身刑や実業家エリジャン・イスマイルへの18年の刑期など、長期刑の事例が多数示され、また、カンボジアからのアブドゥレキップ・ラフマンの強制送還や海外活動家の親族への判決など、継続的な越境弾圧についても記述されている。

 

 

【チベット自治区-チベット仏教の僧侶と尼僧の集団追放、信徒の逮捕、チベット文化の抹殺の動き】

 

 チベット自治区では、(チベット仏教ゲルク派の最高指導者である)ダライ・ラマとの交渉に向けた進展がなく、転生プロセスに対する国家統制が続いていると報告している。国家宗教事務局は寺院に対する政治的要件を強化する改正措置を発表した。

 (チベット仏教の聖地の一つ)ラルン・ガルでは集団追放が続き、2024年末には約1000人の僧侶と尼僧が強制退去させられた。チベット人はダライ・ラマの教えを所持・共有したとして拘束された。僧侶ジャンパ・チョーペルは、微信(WeChat)で法王の演説を共有した罪で1年6か月の判決を受けた。(チベット仏教の高僧)フンカル・ドルジェ・リンポチェのベトナムでの不審な失踪と死亡が発生したが、その後この事件に関する公的な議論が制限された。

 チベット語教育は深刻な後退を余儀なくされている。数百人の見習い僧が僧院学校から排除され、国営寄宿学校へ移送された。青海省のラギャ・ガンジョン・シェリグ・ノルブリン学校は30年の運営を経て閉鎖された。

 学校閉鎖に関する情報共有、チベット語コンテンツのライブ配信、言語権利団体への参加を理由にチベット人が拘束された事例。これには拷問による死亡が疑われるチベット族自治州ポンコー村のゴンポ・ナムギャル村長の事例も含まれる。チベット自治区へのアクセスは依然として厳しく制限され、米国政府関係者は入域を拒否され、自治区外のチベット族が住む地域でも、外国人訪問者が監視対象となっている。2025年1月のディンリ地震後、当局は移動を制限し、救援物資を没収し、死傷者情報を共有した個人を処罰した。砂採掘による被害を暴露した環境告発者ツォンゴン・ツェリンの投獄と判決についても詳述されている。

 

*年次報告書の全文は→https://www.cecc.gov/publications/annual-reports/2025-annual-report

 

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

*Bitter Winter(https://jp.bitterwinter.org )は、中国における信教の自由 と人権 について報道するオンライン・メディアとして2018年5月に創刊。イタリアのトリノを拠点とする新興宗教研究センター(CESNUR)が、毎日4か国語でニュースを発信中。世界各国の研究者、ジャーナリスト、人権活動家が連携し、中国における、あらゆる宗教に対する迫害に関するニュース、公的文書、証言を公表し、弱者の声を伝えている。中国全土の数百人の記者ネットワークにより生の声を届け, 中国の現状や、宗教の状況を毎日報告しており、多くの場合、他では目にしないような写真や動画も送信している。中国で迫害を受けている宗教的マイノリティや宗教団体から直接報告を受けることもある。編集長のマッシモ・イントロヴィーニャ(Massimo Introvigne)は教皇庁立グレゴリアン大学で学んだ宗教研究で著名な学者。ー「カトリック・あい」はBitterWinterの承認を受けて記事を転載しています。

 

2026年1月6日

・中国の広西チワン族自治区で、警察が刺激性ガスで抗議の女性たちを排除、寺院を破壊(Bitter Winter)

(2026.1.2 Bitter Winter   Liang Changpu)

The police demolish Longfu Temple. Screenshot.

  2024年に合法的に再建された賀州市の龍福寺が、地元村民の抗議と抵抗にもかかわらず破壊された。(写真右:警察が龍福寺を破壊した)

 12月23日、広西チワン族自治区賀州市中山興隆寨で、中国共産党は再び「宗教管理」に対する独自の解釈を示した—「存在すれば破壊し、村民が抵抗すれば催涙ガスを放ち、撮影者がいれば逮捕する」だ。

 今回の標的は龍福寺だった。この質素な民間信仰の祠は、数十年にわたる放置の後、村民が自らの貯金で再建したものだ。寺は代々この地に建ち、地元住民でさえいつ建立されたか覚えていないほど古い。しかし現代中国では、「長寿こそが災い」となる。

 村民の報告によれば、地方政府は警察、消防、医療スタッフを含む100人以上の要員を派遣し、「強制撤去作戦」を実行した。これほどの規模の部隊が地震被災者の救助や化学物質漏洩の封じ込めに動員されたと誤解するかもしれない。しかし実際には、高齢の農民たちが数百元ずつ寄付して再建した村の寺を破壊するために動員されたのだ。

 龍福寺は崩壊状態にあった2024年、村民が貯金を出し合って再建に着手し、2025年4月に完成させた。当時、政府は異議を唱えなかった。警告も通知もなく、役所の”雷雲が垂れ込める”気配すらなかった。

 ところが突然、当局は寺院を「違法建築」と宣言し、「環状道路に近すぎる」と主張した。再建工事中はずっと「問題なし」とされていたというその環状道路にだ。

 村人たちは呆然とした。ある高齢の住民はネットでこう綴った。「寺は、子供の頃からここにあった。今や私は老い、ようやく昨年再建できた。皆が可能な限りの寄付をしたのだ」。だが中国では、懐古の情は取り壊し命令の盾にはならない。

 解体班が到着した時、村人たちは中国共産党員が軍事パレードで示すような戦術的明晰さで組織化された。男たちは寺院の外で第一防衛線を形成した。女たちは内部にバリケードを築き、入口を守った。それは民話から抜け出したような光景だった―ただし英雄は無防備な村民であり、悪役は防御盾を携えていた。

 衝突はほぼ即座に発生した。警棒と盾を振るう警察隊が前進し、村民は地面に叩きつけられた。少なくとも4人の村民が逮捕された。動画には警察の打撃で倒れる人影が映っている。中国で「安定維持」がしばしば一般市民の生活を不安定化させることを痛烈に物語る光景だ。

The women barricaded inside the temple are attacked with irritant gas. Screenshots.

 寺院内部では女性たちが、警察が繰り返し押し破ろうとする扉を必死に支えた。暴力で突破できないと、警官たちは人質事件で使う戦術に訴えた。正体不明の刺激性ガスを寺院内に放ったのだ。

(写真左:寺院内に立てこもった女性たちが刺激性ガスで攻撃された)

 白い煙が堂内を満たした。女性たちはむせび、よろめいて後退した。扉は崩れ落ちた。寺は崩れ落ちた。そしてそれと共に、中国の民俗遺産がまた一つ消え去った。

 数時間のうちに龍福寺は瓦礫と化した。破壊を見守る村民が苦々しく叫んだ。「建てた時は何の問題もなかった。今になって違法だと言う。苦労して再建した寺が、一瞬で消えた」。

 公式の説明―環状道路に近すぎる―は、悲劇的でなければ滑稽に思える。中国には龍福寺よりはるかに道路に近い建物が数多く存在する。だがそれらの建物は開発業者の所有物であって、神々のものではない。

 真の理由はイデオロギーにある。中国では大規模な抵抗事件が相次いでおり、2025年12月だけで30件以上の衝突が記録されている。中国共産党は神経を尖らせている。経済モデルは躓き、失業率は上昇し、民衆の怒りは沸騰寸前だ。

 こうした状況下では、村民が再建した小さな寺院さえ脅威となる。道路を塞ぐからではなく、党が制御できないものを象徴しているからだ。「信仰、共同体、記憶」である。

 民間信仰は特に危険視される。分散型で深く根付き、プロパガンダだけでは根絶できないからだ。寺院はブルドーザーで壊せても、人々の心に生きる物語や儀式、祖先の記憶は壊せないのだ。だから党は、理解できないものに直面すると常に取る行動を取る。破壊するのだ。

龍福寺の解体は孤立した事件ではない。教会、モスク、祠堂、民間寺院を標的とした全国的な運動の一環だ。その論理は単純だ。「人を集めるものは管理すべきであり、管理できないものは排除すべきだ」という。

 広西、海南、広東をはじめ、各地で寺院が次々と破壊されている。手段は様々だ—法的理由、行政命令、ブルドーザー、催涙ガス—だが目的は同じだ。「党自身の信仰」と競合するいかなる信仰も許さない、だだ。

Police confront angry villagers while the demolition proceeds. Screenshot.

 こうした破壊の背景には深い不安が潜んでいる。中国共産党は自らのイデオロギー的物語がもはや、誰をも説得できないことを知っている—それを繰り返すために金をもらっている者たちでさえもだ。体制が自らの物語への自信を失う時、どんなに小さな異論であれ、あらゆる反論を恐れ始める。

 退職者たちが再建した村の祠が脅威となる。郷土の神がライバルとなる。儀式が反乱となる。だから党は、わずかな村民を潰すために百人の兵を送る。女性たちが守る寺に催涙ガスを放つ。人々が愛するものを破壊しておきながら、「なぜ抵抗されるのか」と不思議がる。

 龍福寺は消えた。だがその破壊の物語は中山をはるかに超えて広がるだろう。それは中国共産党と宗教の関係を定義づける不正の記録—恐怖、暴力、そして文化的な記憶の執拗な抹消—の膨れ上がるアーカイブに加わるのだ。興隆寨の村民たちは一度、寺を再建した。再び建てるかもしれない。たとえそれが叶わなくとも、今やその寺は別の場所に生きている—インターネット上で、証言の中で、崩壊を目撃した人々の怒りの内に。

 中国共産党は建物を破壊できる。だが人間が意味を求める欲求を破壊することはできない。

 

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

*Bitter Winter(https://jp.bitterwinter.org )は、中国における信教の自由 と人権 について報道するオンライン・メディアとして2018年5月に創刊。イタリアのトリノを拠点とする新興宗教研究センター(CESNUR)が、毎日4か国語でニュースを発信中。世界各国の研究者、ジャーナリスト、人権活動家が連携し、中国における、あらゆる宗教に対する迫害に関するニュース、公的文書、証言を公表し、弱者の声を伝えている。中国全土の数百人の記者ネットワークにより生の声を届け, 中国の現状や、宗教の状況を毎日報告しており、多くの場合、他では目にしないような写真や動画も送信している。中国で迫害を受けている宗教的マイノリティや宗教団体から直接報告を受けることもある。編集長のマッシモ・イントロヴィーニャ(Massimo Introvigne)は教皇庁立グレゴリアン大学で学んだ宗教研究で著名な学者。ー「カトリック・あい」はBitterWinterの承認を受けて記事を転載します。

 

2026年1月3日

・降誕祭直前に、中国・浙江省温州で警官を大量動員しキリスト教徒を標的にした”作戦”、100人以上拘束(Bitter Winter)

(2025.12.22 Bitter Winter  

 家庭教会と宗教的象徴の撤去に抵抗した者たちに対する新たな大規模な弾圧だ。

(警察が婁陽鎮に入る様子=12月13日、現地のキリスト教徒が撮影)

 12月13日から18日にかけて、浙江省温州市の泰順県婁陽鎮で、キリスト教徒のコPolice entering Yayáng Town on 13 December. Photo by local Christians.ミュニティを標的とした大規模な警察作戦が行われた。

 以下に、住民の証言、オンライン上の報告、公開された通知から、異例の警察の大量動員、集団拘束、組織的な広報活動を含む一連の出来事を再構成した。

 住民によれば、杭州や平陽など複数都市から警察部隊が13日に瀾陽に進入した。目撃者は、入口の検問所、主要道路の巡回、住宅地での捜索が行われた、と証言。

 最初の2日間で100人以上のキリスト教徒が自宅や職場から連行され、16日と17日にも追加拘束が行われ、拘束された人は延べ100人を大きく超えた。この作戦に関する情報は厳しく制限され、住民によればオンラインでの情報共有の試みは即座に削除されている。

12月15日夜の予期せぬ花火大会がなければ、警察行動の規模はこの地域外ではほとんど知られなかったかもしれない。午後8時頃、雅陽政府庁舎前の広場から大規模な花火ショーが打ち上げられた。このイベントは複数の角度から撮影され、公式メッセージを宣伝するアカウントによってオンラインで拡散された。

祭事や公休日とは無関係だったため、即座に注目を浴びた。動画に添えられたキャプションは地方自治を称賛し、当局への忠誠を促す内容だった。視聴者が花火の目的を疑問視する中、住民たちは前数日間に起きた警察の活動を説明し始めた。祝賀の意図で打ち上げられた花火は、意図せず継続中の拘束を広く知らしめる結果となった。

(12月15日の”花火大会”=地元キリスト教徒による撮影)

The fireworks show of December 15. Photo by local Christians.

この期間中に当局は、地元のキリスト教徒コミュニティで著名な58歳の林恩昭(リン・エンジャオ)氏と54歳の林恩慈(リン・エンツィ)氏の両名の指名手配書を掲示した

手配書は二人を「犯罪グループの主犯格」と断定し、情報提供への報奨金を提示したが、具体的な容疑は明記されなかった。別の公告では住民に対し、「不正行為の証拠を提供するように」呼びかけている。

現地事情に詳しいとする人は、オンライン上で「この2人は長年家庭教会で活動し、教会資産をめぐる対立や宗教的シンボルの撤去への抵抗など、以前から当局との紛争に関わってきた」と説明している。

現地取材とネット上の証言によれば、12月の”作戦”は国家宗教政策の実施を巡り、地元キリスト教徒と当局の間に数か月続いた緊張状態に端を発したもの。

住民たちは、「教会への国家シンボル設置や、政治教育キャンペーン実施を巡る対立」と説明した。複数の関係者が2025年6月の事件-地元当局者が早朝にキリスト教集会場所に侵入し、旗竿を設置したこと—で、不信感が強まったと伝えられている。

こうした対立は、より広範な紛争を背景に発生している。過去10年間、Yayangの町のキリスト教徒の団体は教会建物からの十字架撤去運動を巡り幾度も衝突しており、関係者は、「彼らの集団的組織化が、今回の警察の行動の一因になっている」と指摘している。

 12月18日、大半の拘束が実施された後、地元当局は「犯罪活動に対する動員集会」と称する”公開会議”を開いた。武装警察が立ち会い、当局者は「公共の安全」を強調する演説を行った。拘束された個人や告発を裏付ける証拠に関する詳細な情報は提供されなかった。この”会議”は、宗教団体に対する標的型の行動ではなく、より広範なキャンペーンの一環として作戦を位置付ける意図があったように受け取られている。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

*Bitter Winter(https://jp.bitterwinter.org )は、中国における信教の自由 と人権 について報道するオンライン・メディアとして2018年5月に創刊。イタリアのトリノを拠点とする新興宗教研究センター(CESNUR)が、毎日4か国語でニュースを発信中。世界各国の研究者、ジャーナリスト、人権活動家が連携し、中国における、あらゆる宗教に対する迫害に関するニュース、公的文書、証言を公表し、弱者の声を伝えている。中国全土の数百人の記者ネットワークにより生の声を届け, 中国の現状や、宗教の状況を毎日報告しており、多くの場合、他では目にしないような写真や動画も送信している。中国で迫害を受けている宗教的マイノリティや宗教団体から直接報告を受けることもある。編集長のマッシモ・イントロヴィーニャ(Massimo Introvigne)は教皇庁立グレゴリアン大学で学んだ宗教研究で著名な学者。ー「カトリック・あい」はBitterWinterの承認を受けて記事を転載します。

 

2025年12月23日

改・カトリック教徒の香港民主派メディア王に、国家安全維持法違反の有罪判決、教会からはコメントなし

(2025.12.15  Crux   Kanis LeungAssociated Press)

 ジミー・ライ氏の”香港国家安全維持法裁判”の判決を待つ人々(2025.12.15、香港・西九龍裁判所前で=写真提供:チャ・ロンヘイ/AP)Former Hong Kong pro-democracy media mogul Jimmy Lai, a Catholic, convicted in landmark national security trial

 香港発—中国政府への批判を続けた元香港メディアの大物で民主派のジミー・ライ氏が15日、香港・西九龍裁判所から香港国家安全維持法違反で有罪判決を受けた。量刑はこれから決められるが終身刑となる可能性もある。

 判決を聞いたライ氏は唇を噛み締め、家族に向かってうなずいた後、警備員に法廷から連れ出された。ライ氏の妻と息子、そして香港カトリック教会の元教区長、陳日君(ジョセフ・ゼン)枢機卿が傍聴席から見守ったが、”現役”の香港教区長、スティーブン周枢機卿らの姿はなかった。

(「カトリック・あい」追加=国際人権団体は今回の判決を強く非難、米英の首脳も重大な関心を示している。17日付けの読売新聞朝刊によると、トランプ米大統領は「非常に残念だ」と述べ、習・中国主席に釈放を要請していたことを明らかにし、ルビオ国務長官も声明で「言論の自由を守ろうとする人々を沈黙させるために法律を使っている」と強く非難、「人道的見地から触法を強く求める」と述べた。だが、教区開設80周年を祝う行事を続けている香港のカトリック教会からは何のコメントも出されていない。)

 今回の判決は、中国政府・共産党の外交関係にとっても試練となる。ドナルド・トランプ米大統領は、この件について中国に対して問題提起したことを明らかにし、キア・スターマー英首相は、「英国籍のライ氏の釈放を確実にすることを英政府の優先課題としている」と述べた。

 15日の判決で、香港政府が選任した3人の裁判官は、78歳のカトリック信者であるライ氏に対し、「外国勢力と結託して国家安全を脅かし、反逆的な記事の出版を謀議するという、香港国家安全維持法違反行為をした」として、検察側の主張を全面的に認め、有罪を言い渡した。ライ氏は、検察側の主張する全ての罪状について無罪を主張していた。

 ライ氏は2020年8月、2019年の大規模な反政府デモを受けて中国政府が制定した香港国家安全維持法に違反したとして逮捕された。5年間の拘禁期間の大半を独房で過ごしたライ氏は、既に複数の軽微な罪で有罪判決を受けており、15日、出廷した際、衰弱し痩せ細った様子が見られた。

 陪審員なしで行われたライ氏の裁判は、1997年に中国に返還された旧英国植民地における報道の自由と司法の独立のバロメーターとして、米国、英国、欧州連合(EU)、政治オブザーバーらから注視されていた。

裁判長はライ氏が「長年、北京に対する陰謀を企てていた」と述べた

 855ページに及ぶ判決文を読み上げたトー・エスター裁判官は、ライ氏が「香港市民を支援する」という口実で、中国政府打倒を米国に「絶えず要請」していた、と指摘した。

 ライ氏の弁護団は裁判で、香港国家安全維持法施行前には(外国の関係者たちに)制裁を求めたが、法順守のため要求を取り下げている(ので法違反には当たらない)、と主張していたが、裁判長は、ライ氏が中国共産党政権を不安定化させる意図を「より控えめな形で継続した」と、これを退けた。

 さらに、ライ氏が「陰謀の首謀者であること、また本人の証言が時に矛盾し信頼性に欠けること」を認定したとし、「証拠から合理的に推測できる唯一の結論は、国家安全維持法施行の前後を問わず、本人の唯一の意図は、中国と香港の人々を犠牲にしてでも、与党である共産党の転覆を図ることだった…これが陰謀と分離主義的な出版物の究極の目的だった」と断定した。

ライ氏は終身刑の可能性も

 現在は廃刊となった民主化支持紙「アップル・デイリー」の創業者であるライ氏の量刑は、後日、言い渡されるとされているが、共謀罪の最高刑は終身刑だ。ライ氏の減刑を求める公判は、新年の来月12日に開始かれる予定とされている。香港政府と中国政府を厳しく批判していた「アップル・デイリー」は、警察が編集部を捜索し、上級記者らを逮捕、当局が資産を凍結したため、2021年に閉鎖、廃刊を余儀なくされた。

 156日間にわたるライ氏の裁判で、検察側は、ライ氏が「アップル・デイリー」の上級幹部らと共謀し、外国勢力に香港や中国に対する制裁や封鎖、その他の敵対的活動を要請した、と非難。さらに、2019年7月の抗議活動最盛期に同氏がマイク・ペンス前米副大統領やマイク・ポンペオ前国務長官と会談した事実を挙げ、ライ氏が実際にこうした要請を行った、と主張した。また、「アップル・デイリー」の記事を含む161点の出版物や、ソーシャルメディアの投稿、テキストメッセージを証拠として法廷に提出した。

 これに対して、ライ氏は52日間にわたり、これに反論する証言を続け、2020年6月に国家安全維持法が施行された後は外国に(香港や中国に対する)制裁を求めていない、したがって同法に違反した事実はない、と主張した。また、ライ氏の弁護団は表現の自由(を侵すような検察側の主張は認められない)と主張した。

長期裁判で懸念される健康状態

 裁判が進むにつれ、ライの健康状態は悪化しているようだ。8月には、ライ氏の弁護団が法廷で、彼が動悸を訴えている、と述べた。15日の判決後、パン・ロバート弁護士は、「弁護団は、判決文の内容を精査しているが、ライ氏の精神状態は良好だ」と説明。判決前、娘のクレア氏はAP通信に対し、「父は衰弱しており、爪や歯が抜け落ちている… 数か月にわたって感染症に苦しみ、慢性的な腰痛、糖尿病、心臓疾患、高血圧にも悩まされています。精神的には頑強ですが、体は衰えている」と訴えた。

 香港政府は、ライ氏が心臓の問題を訴えたのを受けた健康診断で「異常は見つからなかった」と発表。今月に入り、「ライ氏に提供された医療サービスは適切だった」と付け加えた。また、香港警察の国家保安部、リー・スティーブ警視長は、ライ氏の健康悪化に関する情報を否定した。

 判決後、香港政府のリー・ジョン行政長官は、ライ氏が「国家の根本的利益を損なった。その意図は悪質だ」と改めて批判し、スティーブ警視長も「ライ氏の有罪判決は正義が実現した証しだ」と言明。北京では中国外務省の郭家驊報道官が、「特定の国々」による「香港司法への誹謗中傷に中国が断固反対する。香港の法制度を尊重すべきだ」と批判した。

 15日の夜明け前、数十人の住民が法廷席を確保するため裁判所外に列を作った。元アップルデイリー社員の張(タン)氏は「午前5時にここに来ました。ライ氏の健康状態に関する報道を受けてその様子を知りたいと思った」とし、「判決日は、先週金曜日に発表されたばかり。裁判所が手続きが急いでいる、と感じる。少なくともこの事件は、間もなく終結するでしょう」と述べた。

 国際メディア監視団体「国境なき記者団」やアムネスティ・インターナショナルを含む人権団体は、15日の有罪判決を批判。「国境なき記者団」のティボー・ブルタン事務局長は「裁判にかけられたのは個人ではなく、報道の自由そのものだ。この判決によって、それは粉砕された」と強く非難した。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2025年12月16日

・中国が自国の法律で台湾の国会議員を犯罪者に―民主主義の正当性を否定(Bitter Winter )

(2025.12.11 Bitter Winter    )

 中国当局がこのほど、台湾の立法委員(国会議員)、沈保陽氏に対する捜査を開始したとする発表は、共産党政権が国境を越えて異論を弾圧するため、国内法制度を国際的な”武器”として活用する意思を浮き彫りにしている。実際の捜査は、中央直轄の重慶市公安局によるもので、”台湾独立分離主義者”を対象にした新たな国内規制を域外で適用する初のケースだ。”有罪”となれば、終身刑や死刑に相当する厳しい刑罰が科される。

 中華民国立法院(一院制議会)の現職議員で民主進歩党所属の沈氏は、台湾の非営利市民防衛・安全保障教育団体「クマアカデミー(Kuma Academy)」の共同創設者でもある。同団体は偽情報とハイブリッド戦争への対策として、市民向けに様々なテーマの訓練を提供している。沈氏は、台湾の民主制度—独自の憲法、司法、市民的自由を有する制度—の枠内で活動している。

 にもかかわらず、中国当局は、彼を自国の法律の対象として扱うことで、自らの権限が台湾海峡を越え、自らが統治しない領域にまで及ぶと主張している。これは中国による台湾への政治的戦争を急激にエスカレートさせるものであり、中国政府・共産党への批判や学術活動、市民教育を、拡大解釈した「国家安全保障」の名の下に”犯罪行為”と再定義する動きだ。

 中国による沈氏への追及は、国内法執行と地政学的強制の境界線を曖昧にすることを目的とした法的威嚇のパターンに沿っている。このため、国際人権団体、Human Rights Watchは声明で、この動きを「基本的人権の明白な侵害」と断じている。こうした反応は、中国共産党が海外での言論を監視するために裁判所や警察を利用することに対する、国際世論の懸念の高まりを反映している。

 沈氏の容疑はクマ・アカデミーでの活動に起因しており、この問題は台湾が中国の影響工作にますます脆弱になっている状況と直接結びついている。中国政府・共産党にとって、こうした動きは「台湾島は自国領土の一部だ」とする「一つの中国原則」への思想的反対を意味する。したがって、沈氏の市民活動は「分離主義活動」と再定義され、中国当局はクマ・アカデミーを「台湾独立分離主義組織」と決めつけた。

 こうした捜査手法は、中国政府・共産党が単発的な制裁や威嚇的発言に頼るのではなく、”正式”な司法措置を通じて弾圧を制度化している実態を示す点で重大だ。法的に規定することで、台湾人に対する域外捜査を常態化させ、単発的な政治的報復ではなく国家政策の手段として位置付けようとしている。

 近年、複数の台湾市民が沈氏と同様の容疑で中国本土で厳しい判決を受けている。2024年8月、活動家の楊志遠氏が「分離主義」の罪で懲役9年の判決を受けた。そのわずか数か月後、2025年2月には、台北に拠点を置き中国の政治に関する書籍を出版していた出版社経営者の李彦和氏が「分裂扇動罪」で3年の刑を宣告された。両者とも中国本土を旅行中に拘束されており、台湾人が本土に足を踏み入れる際のリスクを如実に示している。

 この二件と比べて沈氏の事件が特異なのは、中国の国内法が純粋に域外適用された点だ。楊氏や李氏と異なり、沈氏は中国本土に足を踏み入れたことがない。にもかかわらず、中国の検察当局は中華民国国(台湾)における彼の政治的・市民的活動に対して管轄権を主張している。法律専門家によれば、このような行為は、国際規範に違反し、主権的管轄権の境界を侵食するものだ。だが、中国政府・共産党の論理によれば、台湾の政治家、活動家、一般有権者であれ、台湾の民主主義を支持する発言をした者は理論上、中国法に基づく刑事訴追の対象となり得る。

 中国当局が刑事法規を海峡両岸の威嚇手段として用いるのは、法廷戦術(法制度を政治的目的達成に利用する戦略)という広範な戦略の一環だ。独立性を欠くと長年批判されてきた中国共産党の司法機構は、今や国家のプロパガンダと強制の延長として機能している。この文脈において「分離主義」は、「刑事訴追」というより「政治的レッテル」として機能し、体制が異議や国民的アイデンティティを「犯罪行為」と分類することを可能にするものだ。

 中国の最新の司法ガイドラインは象徴的脅威を超えている。資産凍結、家族制裁、渡航禁止を認可し、処罰を「頑固な台湾独立分子」と指定された者の親族や関係者にまで拡大している。申氏の父親の事業は、息子が制裁リストに載った後に標的とされた、と報じられており、報復の集団的性質を浮き彫りにしている。これは連座制による罪が相手に「恐怖」を与えることで、服従を強制する権威主義(専制独裁主義)的慣行を想起させる戦術だ。

 中国共産党の意図は明白である。台湾の合法的な民主的機関への参加さえもが厳しい報復を招きうることを示すことで、中華民国内の政治的多様性を阻害することだ。クマアカデミーのような市民団体への関与を犯罪化することで、台湾のアイデンティティ表現の全てが「自分たちの手の届く範囲にあること」を示している。

 台湾の2300万人の市民にとって、シェン氏への捜査は冷酷な警告だ。北京の「国家統一」概念が、いかなる管轄権・主権・個人の権利の概念をも凌駕することを示唆している。

 いわゆる分離主義者への弾圧は、香港における国家安全保障弾圧と類似している。香港では、広範な法律に基づき、平和的な政治活動を行った地元活動家やジャーナリストが起訴された。かつて特別な地位にあった香港では、包括的な安全保障法の導入―2020年6月30日の国家安全法と2024年3月23日の国家安全保障条例―により、市民社会は事実上解体された。台湾は今、遠隔からの同様の強制モデルに巻き込まれる脅威に直面している。

 中国の法律の適用範囲を中華民国(台湾)の個人にまで拡大することで、北京は実質的に「自治を犯罪化」している。台湾の民主主義システム全体―立法府、政党、市民団体―は、中華民国が中華人民共和国とは別個の存在であるという前提に立っている。その区別を違法扱いすることは、台湾の民主主義そのものを違法と宣言することに他ならない。その影響は法的象徴性を超え、公的生活に携わる者たちに絶え間ない監視と不安の雰囲気を生み出し、北京による台湾への心理戦を強化する。

 非本土市民に対する権限行使は、国際法上の管轄権の越境という重大な問題を提起する。法学者らは、「刑法は通常、国家の領域内または海外の自国民に適用される」とし、こうした戦術が「越境抑圧」という広範なパターンの一部だ、と強調する。独裁国家が批判者を黙らせるため、強制手段を国境を越えて拡大する現象だ。

 共産党政権による域外管轄権の行使は、ウイグル活動家、亡命香港活動家、海外華人反体制派をめぐる事例ですでに非難を浴びている。今回、台湾の政治家がこの枠組みに組み込まれたことは、北京の法的戦争が如何に世界的かつ体系的になったかを浮き彫りにする。さらに、これらの行動の影響は個別の事例をはるかに超える。軍事演習や外交的孤立化キャンペーンで既に緊張している両岸関係を不安定化させる恐れがある。

 台湾の民選代表を中国の法律で犯罪者として扱うことで、中国政府・共産党は事実上、台湾島の民主的政府の正当性を否定している。この姿勢は対立のリスクを高めると同時に、対話の展望を損なっている。プーマ・シェンに対する捜査は単なる国内法問題ではない。台湾の自治そのものを問う権威の政治的宣言だ。「分離主義」法を管轄外の個人に適用することで、台湾の民主主義を単なる政治的ライバルではなく、「自らの支配に対する存亡の脅威」と見なしていることを示している。

 そのメッセージは明白だ。台湾の民主的プロセスへの参加、国民的アイデンティティの表明、市民教育の提唱—これら全てが「中国に対する犯罪」と見なすことができる、ということだ。民主主義国家の市民を追及するために法制度を武器化することで、中国政府・共産党は”越境抑圧戦術”を深化させ、専制独裁主義的支配の限界を再定義している。起訴状一枚一枚が、その証左である。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

*Bitter Winter(https://jp.bitterwinter.org )は、中国における信教の自由 と人権 について報道するオンライン・メディアとして2018年5月に創刊。イタリアのトリノを拠点とする新興宗教研究センター(CESNUR)が、毎日4か国語でニュースを発信中。世界各国の研究者、ジャーナリスト、人権活動家が連携し、中国における、あらゆる宗教に対する迫害に関するニュース、公的文書、証言を公表し、弱者の声を伝えている。中国全土の数百人の記者ネットワークにより生の声を届け, 中国の現状や、宗教の状況を毎日報告しており、多くの場合、他では目にしないような写真や動画も送信している。中国で迫害を受けている宗教的マイノリティや宗教団体から直接報告を受けることもある。編集長のマッシモ・イントロヴィーニャ(Massimo Introvigne)は教皇庁立グレゴリアン大学で学んだ宗教研究で著名な学者。ー「カトリック・あい」はBitterWinterの承認を受けて記事を転載します。

2025年12月13日

・中国当局、チベット仏教の指導者で教育者ドルジェ・テンジンを拘束、学校を閉鎖(Bitter Winter)

(2025.12.10 Bitter Winter  /News China)

 チベットの宗教とアイデンティティを消し去ろうとする中国当局が4日、中国青海省のゴロクチベット族自治州にある数少ない独立したチベット語学校の責任者を拘束、学校を閉鎖に追い込んだ。

(写真は、チョグル・ドルジェ・テンジン=出典:Voice of  Tibet)

 当局が拘束したのは、高名なチベット仏教僧侶で教育者、同自治州ミンタンのオセル・テチョク・リン寺とミンタン民族職業学校の責任者であるチョグル・ドルジェ・テンジン師。

 1967年ミンタン生まれのドルジェ・テンジン師は、第7代チョジェ・ダンパ・イェシン・ノルブ法王をはじめとする著名な高僧たちから仏教哲学を学び、セルタールのラルン・ガル五科学仏教学院でケンポ(仏教学博士)の称号を取得し、仏教教義の三蔵を専門とした。宗教指導者と教育者という二重の役割から、文化保存の強力な擁護者であり、中国政府・共産党が排除しようとしているタイプの人物だ。

 独立系放送局チベットの声(VoT)によれば、逮捕は透明性なく行われた。警察、秘密警察、国家安全保障局のいずれが関与したかは不明であり、公式な説明もなされていない。師の現在の所在は明らかにされていない。

 ドルジェ・テンジン師が設立した学校は地域で唯一無二の存在だった。2007年にゴロク地区人民政府の正式認可を得て設立されたミンタン民族職業学校は2010年に開校し、チベット語教育と職業訓練を組み合わせた珍しいカリキュラムを提供していた。生徒たちはチベット語と中国語、数学、英語、書道、政治、体育に加え、チベット医学、裁縫、タンカ絵画、歌と踊り、観光ガイドといった専門科目を学んだ。2015年から2018年にかけ、同校は文化・職業訓練の拠点として認知されるようになった。

 しかしチベット文化と言語を重視する姿勢は、北京の同化政策と対立するものとなり、当局は以前から独立したチベット系学校を警戒しており、特にチベットの子どもを家族から引き離し、中国語のみの教育に浸らせる強制寄宿学校を推進する中でその傾向は強まった。ドルジェ・テンジン師が拘束された後、生徒は帰宅を命じられ、学校は閉鎖を余儀なくされた。当局は生徒に対し政府運営の教育機関への転校を圧迫している。

 ドルジェ・テンジン師拘束は孤立した事件ではなく、より広範な動きの一部だ。中国当局は「発展」や「安全」を名目に、チベット語学校を体系的に解体し、僧院を閉鎖し、文化指導者を犯罪者扱いしてきた。ミンタン学校の閉鎖はチベット全域で繰り返される弾圧を反映しており、教育は文化抹殺との闘いの最前線となっている。

 チベットの子どもたちを国営寄宿学校へ強制的に送り込むことで、北京は次世代が自らの言語、伝統、宗教的遺産から疎外されたまま成長することを保証している。ドルジェ・テンジンのような教育者の拘束は明確なメッセージを発している。国家の管理外でチベットのアイデンティティを守ろうとする試みは、いかなるものであれ罰せられるというのだ。

 ドルジェ・テンジン師の拘束は、中国によるチベット仏教徒への継続的な弾圧を象徴している。彼の学校はゴロクにおける文化的生存の命綱だった。その閉鎖と彼の拘束は、チベット人を同化させ、その独自のアイデンティティを消し去ろうとする北京の執拗なキャンペーンにおける新たな一歩を記すものだ。

 

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

*Bitter Winter(https://jp.bitterwinter.org )は、中国における信教の自由 と人権 について報道するオンライン・メディアとして2018年5月に創刊。イタリアのトリノを拠点とする新興宗教研究センター(CESNUR)が、毎日4か国語でニュースを発信中。世界各国の研究者、ジャーナリスト、人権活動家が連携し、中国における、あらゆる宗教に対する迫害に関するニュース、公的文書、証言を公表し、弱者の声を伝えている。中国全土の数百人の記者ネットワークにより生の声を届け, 中国の現状や、宗教の状況を毎日報告しており、多くの場合、他では目にしないような写真や動画も送信している。中国で迫害を受けている宗教的マイノリティや宗教団体から直接報告を受けることもある。編集長のマッシモ・イントロヴィーニャ(Massimo Introvigne)は教皇庁立グレゴリアン大学で学んだ宗教研究で著名な学者。ー「カトリック・あい」はBitterWinterの承認を受けて記事を転載します。

2025年12月11日

・中国で教区司教の交替実施、前任は名誉司教ーバチカンは「中国当局の共同の歩みの一歩」と評価したが…

(2025.12.6 Vatican News)

 中国で5日、フランシスコ李建林師の司教叙階式が行われた。李師の司教叙階は、今年8月11日に、教皇レオ14世がバチカンと中国の司教任命に関する暫定合意に従って、新郷教区(中国河南省)の司教の候補資格を承認、前任のヨゼフ張偉柱司教の辞表を受理した後に実施されたものである。

 バチカンの報道局長は6日声明を発表し、退任した張司教が名誉司教としての尊厳が認められた、との現地からの報に満足の意が表明された。この措置はバチカンと中国当局との対話の結果であり、教区組織の共同歩みにおける新たな重要な一歩を象徴するものだ」と評価した。

 

 

中国カトリック教会の公式サイトは、新司教叙階の教皇の承認も、前任の「名誉司教」にも触れず

(2025.12.6 カトリック・あい)

 

 一方、中国のカトリック教会公式サイト(中国政府・共産党が承認)の「中国天主教」は5日から6日にかけて、このことを報じたが、司教叙階についてはバチカンと中国政府の暫定合意により、教皇と中国側の承認が必要だが、教皇の承認については、いっさい触れず、「中国カトリック司教団の承認」のみが示されている。また、張司教については、「河南省カトリック教区の同意と中国カトリック司教会議の承認を得て、カトリック新郷教区は張衛珠司教の退任式を挙行した」とのみ報じ、「名誉司教」については触れていない。

 具体的な報道の内容は全文以下の通り。

 5日付けで、「5日、カトリック新郷教区の李建林司教の叙階式が河南省新郷市衛輝市南門里カトリック教会で行われた。祝聖式典は、中国カトリック愛国協会主席、中国カトリック司教団副主席、北京教区の李山主教が主礼を務め、鄭州教区の王躍勝主教、安陽教区の張銀林主教、南陽教区の靳禄崗主教が補祭を務めた。中国カトリック司教団事務局長の楊宇神父が司教団の承認書を朗読した。河南省内の20人以上の神父、修道女、修道士、信徒代表など200名以上が叙階式に参加した」と伝えた。

また、6日付けで、「河南省カトリック教区の同意と中国カトリック司教会議の承認を得て、カトリック新郷教区は張衛珠司教の退任式を挙行した。式典は、焦作市カトリック教区事務委員会の呉永恒事務総長神父が主宰。中国カトリック司教会議の楊宇事務総長神父が、中国カトリック司教会議の承認文書を読み上げた。張衛竹退任司教は、愛国心とカトリックへの献身を表明し、教会の独立自治の原則を堅持し、わが国のカトリックの中国化の方向を堅持し、現代社会主義国家の全面的建設と中華民族の偉大な復興の全面的推進に貢献するとの決意を表明した。河南省カトリック教区副主席兼事務総長である新郷教区の李建林司教も演説を行った。式典には、中国天主教愛国協会とその代表団、河南天主教愛国協会とその支部の代表、新郷教区のすべての司祭、修道女、教区民を含む20人以上が出席した」としている。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年12月7日

・AIで、国内で異論が表面化する前に潰す、海外へ中国の”物語”を効果的に宣伝ー中国共産党が”デジタル統制”の新段階へ移行(Bitter Winter)

Xi Jinping speaks at the 23rd collective study session. Screenshot.

( 2025.12.5 Bitter Winter  胡子墨)

(Xi Jinping speaks at the 23rd collective study session. Screenshot.)

 中国共産党中央政治局が11月28日、第23回集団学習会を開催した。表向きは「インターネット生態系のガバナンス強化」について議論したことになっており、CCTV(中国中央テレビ)が報じた公式発表も、「秩序」「指導」「国際協力」といったおなじみの専門用語で表現されてた。

 だが、この官僚的な表現の下には、冷徹な指令が潜んでいる。党はAI(人工知能)を”フロンティア産業”から習体制存続のための「基盤条件」へと格上げしたのだ。中国のサイバー弾圧を分析するインドの専門家、マノジ・ケワルラマニ氏は習近平・中国共産党主席のこの学習会での演説を「極めて重要」と評している。

 28日の学習会では、習主席が、中国におけるデジタル独裁主義の次段階に向けた包括的戦略を明らかにした。AIは「監視ツール」かつ「プロパガンダ増幅装置」として統治に組み込まれる。

 習主席は、「オンライン環境の統治は、国家の発展・安全保障及び人民の核心的利益に関わる『サイバー強国』建設における重要任務」と強調。先見性・精密性・体系性・協調性を備えた統治メカニズムの改善を強く指示した。この表現は「事後対応型検閲」から「予測制御」への転換を示唆したものだ。AIには、党幹部たちが「世論をより深く理解する」ことを可能にし、異論が表面化する前に予測する役割が明示的に課せられている。

 党は「機先を制する抑圧」のための体制を構築しようとしているのだ。国家インターネット情報弁公室と治安機関には、キーワードのフィルタリングだけでなく、人々の感情の傾向をマッピングし、「危険因子」を特定し、抗議行動へ転化する前に”中和”する「AI駆動型の監視体制」の整備を加速することが期待されている。

 習氏の「利益の連鎖を断つ」という呼びかけも新たな試みだ。党指導部は現在、「インターネット上の混乱」―噂、”センセーショナル”な報道、反体制的意見―を「イデオロギー型」ではなく「利益追求型」と位置付け、「利益の連鎖」を「産業チェーン」と同一視することで、デジタルコンテンツの経済的基盤への取り締まりを表明している。「インフルエンサー管理」や「トラフィック最適化」を担うMCN(マルチチャンネル・ネットワーク)は、より厳格な指導が必要、と明示的に指摘された。

 政治的正しさよりも繋がりを優先するプラットフォーム・アルゴリズムは、「不安定化の要因」と見なされている。党が標的としているのは個人だけでなく、注目度から利益を得る「企業収益化」という生態系全体であり、バイラル性(情報やコンテンツがウイルスのように人から人へ、SNSなどを介して爆発的かつ急速に拡散していく)のビジネスモデルを事実上犯罪化している。

 この方針は「政治的・経済的統制の融合」を体現しており、オンライン上の独立した声を支える利益誘導の仕組みを解体するものだ。

 中国政法大学の石建中教授は党中央政治局会議の模様を報告した。同教授の報告は、党が「抑圧」を「学術的正当性の衣で覆い隠す手法」浮き彫りにした。インターネット統治を法制度の精緻化問題と位置付けることで、自らの指令を権威主義的ではなく技術官僚的なものとして提示しているのだ。

 習氏は国際サイバー空間に関する発言で、学習会での演説を締めくくった。

 中国は「国際ルール策定に積極的に参加し、各国と手を携えてサイバー犯罪と闘い、サイバー空間における運命共同体の構築を推進すべきだ」と訴えたが、真の重点は「中国の”物語”を効果的に発信すること」に置かれていた。「グローバルなコミュニケーションプラットフォームを構築する能力を強化するように」と促し、インターネットを活用して中国の声を世界に広め、「信頼でき、愛され、尊敬されるイメージ」を投影すべきだ、と強調した。実際には、国内ではAIを活用して異論を抑圧し、国際的にはプロパガンダを増幅させていくのだ。

 今回の学習会は、党のデジタル統制へのアプローチが明確に進化したことを示している。党は規制を超えて、AIを統治に全面的に統合する段階へと移行している。これは「予測型検閲」、「アルゴリズムによる抑圧」、「利益追求型エコシステムの解体」、そして「海外へのプロパガンダ拡大」を意味します。

 中国国内の人々にとって、このメッセージは明白だ。「異論は沈黙させられるだけでなく、息づく前に予測され、消し去られる」のだ。

 

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

*Bitter Winter(https://jp.bitterwinter.org )は、中国における信教の自由 と人権 について報道するオンライン・メディアとして2018年5月に創刊。イタリアのトリノを拠点とする新興宗教研究センター(CESNUR)が、毎日4か国語でニュースを発信中。世界各国の研究者、ジャーナリスト、人権活動家が連携し、中国における、あらゆる宗教に対する迫害に関するニュース、公的文書、証言を公表し、弱者の声を伝えている。中国全土の数百人の記者ネットワークにより生の声を届け, 中国の現状や、宗教の状況を毎日報告しており、多くの場合、他では目にしないような写真や動画も送信している。中国で迫害を受けている宗教的マイノリティや宗教団体から直接報告を受けることもある。編集長のマッシモ・イントロヴィーニャ(Massimo Introvigne)は教皇庁立グレゴリアン大学で学んだ宗教研究で著名な学者。ー「カトリック・あい」はBitterWinterの承認を受けて記事を転載します。
2025年12月7日

・中国人キリスト教徒が訴える「共産党支配下では宗教的自由は存在しない」(Bitter Winter)

(2025.12.4  Bitter Winter  )

The Constitution of the People’s Republic of China. From X.

(写真右:中華人民共和国憲法。Xより)

中国における「信仰の自由」の二面性:憲法上の約束と現実の迫害

 中国では、宗教の自由はしばしば調和のとれた理想として描かれる。中国憲法第36条は明示的に「国民は宗教信仰の自由を有する」と規定している。

 しかしこの条項の直後に「国家は正常な宗教活動を保護する」との但し書きが続く。「正常」という言葉は政府が振るう両刃の剣となり、何が合法で何が違法かを恣意的に定義する手段となっている。

 近年では、家庭教会から「邪教」とレッテルを貼られた集団に至るまで、純粋な信仰を追求する無数の信者が監視、逮捕、投獄に直面している。これは単なる信仰の違いの問題ではなく、権力による魂の操作である。

 歴史を振り返ると、中国の宗教情勢は1949年以降劇的な変化を遂げた。海外の宣教団体や現地のキリスト教組織によって設立されたキリスト教団体は、従来これらの団体や現地信者によって自律的に運営されていた。

 しかしこれらは国際的つながりを強制的に断ち切られ、国が設立した中国キリスト教協会と中国キリスト教愛国運動委員会の統一管理下に置かれた。この「三自」運動に属さない教会は違法とされ、文化大革命期には完全に禁止された。教会は破壊または転用され、信徒は地下に潜ることを余儀なくされた。

 改革開放後、宗教活動は徐々に許可されるようになったが、家庭教会は法的なグレーゾーンに留まり、頻繁に弾圧に直面した。プロテスタント、仏教、道教、イスラム教、カトリックの公式に認められた五つの宗教は、それぞれ対応する国家管理の協会に加盟し、国家の監督下に置かれなければならない。

 登録されていない集会、例えば賃貸アパートでの礼拝や祈り・聖書勉強会は、最悪の場合、解散させられるだけでなく、罰金、拘留、さらには投獄のリスクがある。

 2018年の「宗教事務条例」改正により規制はさらに強化され、全ての宗教活動は当局が認可した場所に限定され、学校・地域・オンラインプラットフォームでの

 普及が禁止された。多くの家庭教会のウェイボーアカウント、WeChatグループ、SNSアカウントが閉鎖され、街頭伝道や公園での説教も禁止されている。より政治的な意味合いを持つのが「宗教の中国化」政策だ。これは信仰を社会主義的価値観に結びつけるもので、教会は国旗を掲揚し、革命歌を歌い、指導者の肖像を掲示し、牧師には説教で公式演説を引用することさえ要求される。

(写真下:北京にある三自教会系の広済キリスト教会)

The Three-Self-affiliated Kuangjie Christian Church in Beijing. Credits.

 山東省、浙江省、安徽省などでは数百の教会の十字架が撤去された。当局はこれを「違法建築物の是正」と呼んだが、信者たちは信仰の強制的な再教育と認識している。

 特に懸念されるのは、政府が「邪教」を定義している点だ。これは「邪悪なカルト」と訳されることが多いが、実際には「異端の教えを広める組織」を意味する。

 中国刑法第300条によれば、組織化や「邪教を利用して法執行を妨害する」行為は刑事罰の対象となる。しかし「邪教」の基準は公安・宗教管理当局の裁量で曖昧に解釈され、「法執行妨害」とは「邪教」活動へのあらゆる関与を指す。

 典型的には、未登録団体、「歪曲された」教義、緊密な組織構造、あるいは「公共秩序の撹乱」の疑いが該当する。2025年現在、公安部門は活動中の邪教団体を公にリスト化しており、法輪功全能神教会叫びの教会地方教会)などが含まれる。

 これらの団体は海外では合法的に登録されている場合が多い。例えば地方教会は北米と台湾に公式の支部を持つが、中国国内では「脅威」と見なされる。信者は聖書を読む集まりに参加しただけで、取り調べ、自白の強要、逮捕、判決に直面する可能性がある。全能神教会は米国や欧州で自由に資料や映像を出版しているが、中国の信者は頻繁に逮捕されている。

 最近の出来事は迫害の組織性をさらに浮き彫りにしている。2025年10月9日、当局は北京シオン教会を標的とした一斉摘発を実施し、北京・上海・山東など各地で信者を逮捕した。シオン教会創設者の金明里牧師と協力者は広西チワン族自治区北海市で拘束され、教会設備は没収された。本稿執筆時点で約23名の信徒が拘束されたままである。

 2007年に設立されたシオン教会は、政治的干渉を受けずに信者が自由に神を礼拝できる環境づくりに尽力してきた。2018年、北京当局は突然シオン教会を閉鎖し、財産を没収、数百人の信者を脅迫と迫害に晒した。金牧師も7年間中国出国を禁止され、米国にいる家族と引き離された。

 それにもかかわらず、同教会は2018年の1,500人の会員から、現在では10,000人以上に成長し、40都市に100以上の集会場所を持つまでになった。この作戦は、China Aid協会の創設者であるボブ・フー牧師によって、「40年間における、中国の都市部の独立家庭教会に対する最大の計画的迫害」と評されている。

 国際社会はこうした行動を強く非難している。マルコ・ルビオ米国務長官は指導者の釈放と宗教の自由の保証を求め、マイク・ペンス前副大統領も公に支持を表明した。対照的に、米国憲法は宗教の自由を保護しており、信者は監視や逮捕を恐れる必要がない。しかし、中国では信仰がリスクとなっている。党に従わないと自由を奪われる可能性があるのだ。

 我々は、こうした沈黙の犠牲者たちに世界が注目するよう強く求める。宗教の自由は、紙の上の空虚な約束ではなく、信者が安全に行使できる権利でなければならない。こうした迫害を止めるには、継続的な情報公開によってのみ可能となる。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

2025年12月6日

・中国政府が米国との取引材料に使うレア・アースの大半は、彼らが弾圧するウイグル人の故郷にある(Bitter Winter)

 

 中国がウイグル族に対するジェノサイドを実行しているのは、レアアースなどの戦略資源を恒久的に掌握するためだ、とウイグル人ジャーナリストが米国政府に訴える。

(写真右:新疆レアメタル国家鉱山、福源。ウェイボーより)

Xinjiang Rare Metal National Mine Park, Fuyun County. From Weibo.

 想像してみてほしい。あなたの貴重な財産が、あなたの目の前で、あなたの許可なく、二人の間で取引されている。その一人はあなたの所有物を盗んだ泥棒だ。同時に、もう一人はあなたの近所に住む著名人で、あなたが正当な所有者であることをよく知っている。どう感じるだろうか?

 当然、あなたは泥棒の厚かましさを軽蔑し、有力者の無関心に深く失望するだろう。米中両国が1週間以上にわたりレアアース資源を巡って論争を続けている間、私はまさに同じ感情を抱いていた。

 争点となっている17種の希土類金属のうち、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、イットリウム(Y)などは東トルキスタン(中国名:新疆)産だ。

 さらに重要なのは、我々の故郷が中国のグローバル経済力の主要な源泉であることだ。例えば、中国の石炭の40%、石油の22%、天然ガスの20%がここから産出されている。東トルキスタンはまた、中国の「一帯一路」構想の戦略的起点でもある。

 しかし、この土地の正当な所有者であるウイグル人に属するこれらの資源は、本人たちに何の利益ももたらさない。それどころか、災厄を招いている。中国が資源の豊かさを認識すればするほど、この地域が分離する可能性を恐れるのだ。

 過去30年間、いわゆる「反テロ」キャンペーンが波状的にこの地域を襲い、最終的には強制収容所が建設された。300万人以上のウイグル人が8年以上にわたり拘束されている——すべては我々の土地に眠る資源が原因だ。ウイグル民族は、これほどの悲劇をもたらした資源を敵の手中に残すことを望まない。だからこそ、この力を取り戻すため、長年にわたり休むことなく闘ってきた。この闘いは、民族のアイデンティティを守る形をとることが多く、時には中国の残虐な行為に力ずくで抵抗することもある。独立闘争の代償は、我々にとって非常に重い。

 我々の民は米国のような強国との協力を望み、その協力を通じて、故郷から奪われた資源の利用における将来の権利と分配について協議・交渉したいと考えている。残念ながら、米国がこれまで我々の民に提供してきた支援は人道支援に限定されている。レアアース危機は、ウイグル問題が米国にとって単なる人道問題ではなく、戦略的課題であり、パートナーシップと影響力のカードであることを改めて証明した。

 米国は中国に希土類を乞う代わりに、これらの資源の主要産出地である東トルキスタンに対する中国の植民地支配を放棄するよう圧力をかけるべきだ。ロシアやイランへの支援を控えるよう中国に助言するよりも、中国が東トルキスタンから略奪する資源を剥奪するよう取り組むべきである。国際貿易法の遵守を中国に求める前に、アメリカは進行中のウイグル人虐殺の終結を要求すべきだ。ウイグル問題は中国の弱みである。中国を抑制することは、アメリカの責任であるだけでなく、世界的な関心事でもある。中国の拡大を阻止し、不正、腐敗、独裁が世界中に広がるのを防ぎ、世界平和を守るためである。

 中国は、ウイグル人に対する虐殺を行っているが、その目的は、希土類などの戦略的資源を永続的に支配下に置き、この分野において米国に対する永遠の優位性を維持することにある。

(写真下:東トルキスタン(新疆)産の希土類鉱物。クレジット)

Rare earth minerals from East Turkestan (Ch. Xinjiang). Credits.

 プロのビジネスマンであるドナルド・トランプ大統領は、この計算ができると私は確信している。彼は中国の弱点を認識し、ウイグル問題の戦略的価値を理解することができるだろう。

 パナマ運河やグリーンランドの問題で大胆な姿勢を見せたように、ウイグル問題でも同様の勇気を見せることができると私は確信している。私はトランプ政権に対し、東トルキスタンの独立を米国の外交政策の議題に含め、ウイグル人組織と直接対話を行うよう要請する。

 シリアのウイグル武装勢力は、強い意志力、実際の作戦能力、そして最も重要なこととして、我が国の独立闘争の代表としての正当性を備えている。米国政府は早急に彼らと会談し、協力計画と要請に耳を傾けてもらいたい。

 この呼びかけは過度に「現実主義」的な政治家には魅力的に聞こえないかもしれない。しかし真実の力を信じ、歴史の正しい流れを信頼し、戦略的先見性を持つ者にとって、これは最も合理的な要請である。今日耳を貸さない者は、中国が世界を完全に支配した時、必ず後悔するだろう。

 最後に、世界の全ての政治家に申し上げる。国際貿易と政治において、盗人ではなく正当な所有者と対話することは、賢明であり、戦略的であり、道徳的であり、法にかなうのだ。

 *筆者の東トルキスタン(中国名:新疆)出身。故郷の中国化に反対する活動家。1995年、自身のジャーナリズム活動が「中国当局とのトラブル」を招いたため中国を離れ、現在はワシントンD.C.に在住。台北タイムズやグローバル・ボイスに発表される彼の評論は、進行中のウイグル人”虐殺”を強く批判し続けている。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

*Bitter Winter(https://jp.bitterwinter.org )は、中国における信教の自由 と人権 について報道するオンライン・メディアとして2018年5月に創刊。イタリアのトリノを拠点とする新興宗教研究センター(CESNUR)が、毎日4か国語でニュースを発信中。世界各国の研究者、ジャーナリスト、人権活動家が連携し、中国における、あらゆる宗教に対する迫害に関するニュース、公的文書、証言を公表し、弱者の声を伝えている。中国全土の数百人の記者ネットワークにより生の声を届け, 中国の現状や、宗教の状況を毎日報告しており、多くの場合、他では目にしないような写真や動画も送信している。中国で迫害を受けている宗教的マイノリティや宗教団体から直接報告を受けることもある。編集長のマッシモ・イントロヴィーニャ(Massimo Introvigne)は教皇庁立グレゴリアン大学で学んだ宗教研究で著名な学者。ー「カトリック・あい」はBitterWinterの承認を受けて記事を転載します。
2025年11月1日

・「世界の24か国で宗教的迫害、38か国で宗教上の差別がされ、その数は増加傾向」-国際司牧援助団体が信教の自由で報告書

Aid to the Church in Need releases its 2025 Religious Freedom in the World ReportAid to the Church in Need releases its 2025 Religious Freedom in the World Report 
2025年10月23日

・中国が「民族統一と進歩促進法」を立法へ、少数民族や宗教団体への習近平思想と社会主義的価値観の徹底狙う(BitterWinter )

(2025.10.8 Bitter Winter  胡子墨

(写真右は、中国の民族団結を訴える古い宣伝ポスター。出典:Chineseposters.net。)

An old propaganda poster on the unity of all nationalities in China. Source: Chineseposters.net.

 2025年9月、中国の全国人民代表大会常務委員会は「民族団結促進法」草案を発表した。これは共産党の「民族調和構想」を法制化する包括的立法案であり、批判派によれば強制同化に危険なほど近づいている。また、宗教団体が「国家主義的な『一つの中国』神話を強制的に普及させるべき機関」として、はっきりと示されている。

 現在パブリックコメント募集中(形だけの手続きで、実質的な意味はほとんどない)のこの法案は、「強固な中華民族共同体意識を醸成する」手段として位置づけられている。しかし、統一をうたる言葉の裏には、幼稚園から宗教団体まで、地方政府から一般企業に至るまで、思想統制の緻密な構造が潜んでいる。

 草案は全7章61条で構成され、第2条は民族団結の指針として習近平思想と「社会主義中核的価値観」を明記。「偉大な祖国」「中華民族」「中華文化」「中国共産党」「中国特色社会主義」への認識強化を要求している。「民族団結は幼稚園を含む全教育段階で教えるべきだ。学校は党の民族統一論を反映した国家認定教科書を使用しなければならない」と。

 第20条は全民族の家庭に対し、子供に民族団結の精神を教育し「中国共産党を愛する」よう教えるよう促し、事実上家庭内への思想的監視を拡大している。

 第44条は宗教団体に対し、精神的な教義を党のイデオロギーに合わせる形で、「中国化された宗教と民族団結を推進する」よう要求する。

 第60条は「宗教的過激主義」が犯罪であることを、再確認する。

 第10条は「宗教、人権その他の口実」に基づいて”民族団結”に反対する者を脅威にさらす。

 第19条は、オンラインプラットフォームを含む全てのメディアに対し、”民族の団結と進歩”を促進する義務を課す。

 第31条は、AIやビッグデータなどの現代技術を活用し、党が承認した物語を拡散するよう奨励する。

 第56条は、”民族団結”を損なう個人に対する罰則を導入し、これには「デマ」の拡散や異議表明も含まれる。

 第61条は、”民族団結”への干渉とみなされる外国人及び外国組織の起訴を認める。

Museification of ethnic minorities: a religious book of the Ersu minority on display at the Museum of Ethnic Cultures, Minzu University, Beijing. Credits.

(写真左は、少数民族の博物館化:北京民族大学民族文化博物館に展示されたエルス族の宗教書)

 国際人権団体のHuman Rights Watchは、この法律が「少数民族に対するイデオロギー的統制を強化し、平和的な表現や文化的自律性を犯罪化する危険性がある」と警告。法律の曖昧な表現が異論を封じ、少数派の声を罰するために利用されるおそれがある、と警告している。

チベットの人々の人権問題を扱うInternational Campaign for Tibet は過去に、チベット自治区における類似規制が「既にチベットの文化的・宗教的アイデンティティを侵食している」と指摘していた。

この法案の特徴は、その”包括的な野心”にあり、個人から国家への垂直統合と、分野横断的な水平浸透によって、多元主義の余地をほとんど残さないイデオロギー強制の網を構築を狙っていることだ。

「精神的な故郷の共有」や「共通の運命」への強調は、多様性が単一の物語に適合する場合にのみ許容されるという、ナショナリズム的神話構築の言語を想起させる。

家族生活(第20条)や就学前教育(第15条)への法の介入は、「疑問を持つ前に心を形成する」という”予防的戦略”を示している。民族統一を監視・促進するための現代的監視ツール(第31条)の使用は、デジタル権威主義への警鐘を鳴らす。AIが行動を追跡し、信念を強制する世界だ。

中国の「民族統一と進歩促進法」草案は、イデオロギー操作の青写真となる政策文書である。調和を謳いながらも、その仕組みは均質化を示唆している。統一の名のもとに、保護すると主張する多様性そのものを消し去る危険性をはらんでいる。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

*Bitter Winter(https://jp.bitterwinter.org )は、中国における信教の自由 と人権 について報道するオンライン・メディアとして2018年5月に創刊。イタリアのトリノを拠点とする新興宗教研究センター(CESNUR)が、毎日4か国語でニュースを発信中。世界各国の研究者、ジャーナリスト、人権活動家が連携し、中国における、あらゆる宗教に対する迫害に関するニュース、公的文書、証言を公表し、弱者の声を伝えている。中国全土の数百人の記者ネットワークにより生の声を届け, 中国の現状や、宗教の状況を毎日報告しており、多くの場合、他では目にしないような写真や動画も送信している。中国で迫害を受けている宗教的マイノリティや宗教団体から直接報告を受けることもある。編集長のマッシモ・イントロヴィーニャ(Massimo Introvigne)は教皇庁立グレゴリアン大学で学んだ宗教研究で著名な学者。ー「カトリック・あい」はBitterWinterの承認を受けて記事を転載します。
2025年10月9日

・中国の内モンゴル自治区では文化大革命時に民族虐殺が、今は”文化的虐殺”が行われている(Bitter Winter)

(2025.10.3 Bitter Winter  Editor Massimo Introvigne)

Enghebatu Togochog and the book he translated.

   (写真右:エンゲバトゥ・トゴチョグと彼が翻訳した本)

 モンゴルの草原の広大な静寂の中で、歴史はしばしばささやき声で綴られ、そして帝国の轟音の下に埋もれてきた。

 しかし、閻海英教授が編集し、エンゲバトゥ・トゴチョグが翻訳、南モンゴル人権情報センター(SMHRIC)が刊行した『モンゴル草原におけるジェノサイド:中国文化大革命期における南モンゴルでのジェノサイドの直接証言(第2巻)』により、それらのささやきは記憶と抵抗の合唱へと変わった。

 中国が「内モンゴル」と呼ぶ地域を、現地の非漢民族住民は「南モンゴル」と呼ぶことを好む。この第二巻は、内モンゴル人民党創立100周年を記念して今年に刊行された。単なる物語の続きではない。傷口を深く抉り、正義を求める声を鋭くするものである。

 本書は画期的な第一巻に続く。2017年に英語で出版された第一巻は、2009年に東京で初版が刊行された楊海英のテキストを基にしており、1967年に中国共産党政権が開始した残忍な民族浄化運動を暴いた。この粛清は「南モンゴル人民革命党」の容疑者を標的としたが、この組織は大量迫害の口実に利用された幻の団体であった。

 第一巻は衝撃的だった。口述歴史やインタビュー、楊自身の体験を基に、拷問、強姦、強制堕胎、処刑を記録。中国当局の公式発表では死者約2万8千人とされるが、独立系学者は10万人に近いと推定している。批評家はその学術的厳密さと感情的な深みを称賛し、「稀有な歴史的回復の試み」と評した。

 第二巻は厳粛な緊急性をもって到着した。1925年に民族自治の灯台として創設された内モンゴル人民党の創立100周年を記念するものだ。その灯台は文化大革命の血潮の中で消え失せた。この新刊は、その闇の全容を照らし出そうとする。

Flag of the Inner Mongolian People’s Party, 1925. Credits.

(写真左:内モンゴル人民党の旗、1925年)

本書には新たに翻訳された生存者の証言が収録されている。多くが初めて口にする残虐行為の体験だ。これらの記述は生々しく、フィルターがかかっておらず、しばしば胸が張り裂けるほどだ。ある女性は「分離主義への同情」を疑われ、中絶を強制されたと語る。別の男性は、目の前で父親が拷問の末に死んでいくのを目撃したと述べる。

 

 

*ジェノサイドは今も、より巧妙な形で続いている

 

トゴチョグの訳者注は本書を「中国政府と中国系入植者によるジェノサイド作戦で命を落とした数十万の南モンゴル人への献辞」と位置づける。だが同時に警告でもある。ジェノサイドは今も、より巧妙な形で続いているのだ。

今日の戦場は言語と文化である。2020年に導入された中国の「第二世代バイリンガル教育」政策は、主要科目におけるモンゴル語教育を廃止し、北京語教育を義務付けた。これにより南モンゴル全域で大規模な抗議活動が発生し、保護者、生徒、教師らが言語を守るため逮捕の危険を冒した。本書はこれを「文化的ジェノサイド」と呼ぶ。この表現は政治的意味合いが強いが、同地域に住む600万人のモンゴル人が直面する存亡の危機を的確に捉えている。

 

第2巻はこうした現代の闘争を記録し、文化大革命という歴史的トラウマと結びつける。同書は、同化と抹消という同じ論理が、今や官僚的な言葉と教育改革という衣をまとって持続していると論じる。

 本書が単なる歴史記述を超えているのは、その反抗精神にある。南モンゴル人は中国の壮大な物語における単なる脚注ではないと主張する。彼らは自らの歴史の主体であり、その物語—痛みを伴い、複雑で、勇気に満ちた—は語られるに値するのだ。

 地政学的な物語が先住民の声を押しつぶすことが多すぎる中、『モンゴル草原のジェノサイド』は稀有な回復の試みだ。読者に不快な真実と向き合い、沈黙もまた共犯となり得ることを認識するよう迫る。

 内モンゴル人民党創立百周年の節目に思い起こされるように、記憶は生存のための道具だ。そして歴史がかつて埋もれた風になびく草原で、今また声が立ち上がっている。

 

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

*Bitter Winter(https://jp.bitterwinter.org )は、中国における信教の自由 と人権 について報道するオンライン・メディアとして2018年5月に創刊。イタリアのトリノを拠点とする新興宗教研究センター(CESNUR)が、毎日4か国語でニュースを発信中。世界各国の研究者、ジャーナリスト、人権活動家が連携し、中国における、あらゆる宗教に対する迫害に関するニュース、公的文書、証言を公表し、弱者の声を伝えている。中国全土の数百人の記者ネットワークにより生の声を届け, 中国の現状や、宗教の状況を毎日報告しており、多くの場合、他では目にしないような写真や動画も送信している。中国で迫害を受けている宗教的マイノリティや宗教団体から直接報告を受けることもある。編集長のマッシモ・イントロヴィーニャ(Massimo Introvigne)は教皇庁立グレゴリアン大学で学んだ宗教研究で著名な学者。ー「カトリック・あい」はBitterWinterの承認を受けて記事を転載します。

2025年10月4日

・「中国の世界的サイバー活動は政府に深く組み込まれ、拡大、進化を続けている」有力サイバー犯罪研究サイトが警告(Bitter Winter)

(2025.9.26  Bitter Winter 

                                               

 世界的に著名なマルウェア・サイバー犯罪研究サイトSentinelLabsがこのほど、“Silk Spun from HafniumHafnium”と題する調査報告書を発表。”Hafnium(別名Silk Typhoon)”と呼ばれるハッカー集団の活動を検証し、その活動範囲が従来考えられていたよりも広く、国家支援の度合いが強いことを明らかにした。

 また、中国のネットユーザーたちは政府の厳しい検閲の中で、この報告書について議論し、コメントしている。

 Hafniumは2021年、マイクロソフトのエクスチェンジサーバーの脆弱性を悪用し、米国の政府機関や民間企業の機密メールへのアクセスを可能にしたことで広く注目を集めた。

The 2021 attack on Microsoft Exchange servers.

 当初の侵害はHafniumの責任とされたが、その後、同じ脆弱性を悪用した他のハッカー集団による攻撃が続き、責任の所在を特定するのは困難となった。世界的なサイバーセキュリティ危機を引き起こしたHafniumの関与は、その悪名を高める結果となった。

 SentinelLabsの調査報告書は、Hafniumに関連する3社と4名の個人を特定し、いずれも中国の国家安全部(MSS)、特にその上海支部のもとで活動している、としている。これらの組織—上海パワーロック、上海ファイアテック、そして名前の明かされていない第三の企業—は単なる無法集団ではなく、中国政府のために働く契約エージェントであり、攻撃的なサイバー作戦に従事しているようだ。

 特に懸念されるのは、これらの企業が開発したツールの多様性だ。上海ファイアテックが申請した特許からは、Appleコンピュータの暗号化データへの遠隔アクセス、ルーターやスマートホーム機器からの情報収集、ハードドライブの復号化、携帯電話の監視が可能であることが示されている。

 これらのツールは通常のハッキング活動を越えた侵入レベルを示唆している。データ窃取や家庭内監視、プライベートメッセージへのアクセス、さらにはスマートデバイスの制御にも利用され得る。

 調査報告書は、サイバーによる脅威の進化する性質に関する重大な懸念を浮き彫りにしている。サイバーセキュリティ専門家は従来、標的・ツール・手法といった行動パターンからハッカー集団を特定してきたが、SentinelLabsは「この手法が広範な文脈を見落としている」と指摘する。攻撃の背後にいる主体—関連企業・個人・政府—に焦点を移すことで、脅威環境をより包括的に理解できるのだ。

 これは重要な示唆である。中国のサイバー活動が単なる個人ハッカーの行為ではないことを示しているからだ。むしろ、請負業者層、政府監督、高度なツールを含む調整された生態系を形成している。これらの企業の多くは複数都市に子会社を持ち、サイバー工作員の全国的なネットワークが構築されていることを示唆している。

 Hafnium事件はより大きなパターンの一部だ。調査報告書は、米国・英国・EUが異例の共同批判を行ったHafuniumuによる侵害事件以降、2021年から中国のサイバー戦略がどのように発展したかを概説している。中国はサイバーセキュリティ報告書と政府メディアのメッセージを組み合わせた、組織的なプロパガンダ活動を展開している。これはサイバー活動が中国の政治手法に深く組み込まれている実態を示している。

 最近、米司法省の起訴状により、Hafniumに関連するハッカーや企業がさらに特定された。これらの訴訟は、これらの主体が中国の国家インフラにどれほど深く組み込まれているかを暴露している。例えば、あるハッカーは中国国家安全局上海支部に直接報告し、他のハッカーを監督し、攻撃を組織していたことが判明した。

 この調査報告書の最も注目すべき点は、ハッキングの背後にいる人物に焦点を当てていることだ。張宇や徐沢偉(後者は7月8日にイタリアで逮捕)といった人物をプロファイリングしている。彼らは「民間企業に勤務しながら、中国・国家安全部のために作戦を実行した」と報じられている。

 彼らの経歴は、大学のテック系スタートアップからAppleデバイスのフォレンジックに関する公開講演まで多岐にわたり、「地下室に潜む影」のような存在ではなく、「公然と活動する専門家」であることを示している。

(写真は、2025年7月8日、イタリアで逮捕された徐沢偉=Xより)

The arrest of Xu Zewei in Italy on July 8, 2025. From X.

 この人的側面はさらなる複雑性を加える。中国の技術分野でサイバースキルが育成され、個人が学界・民間企業・政府職を移動する実態を浮き彫りにする。同時に帰属判定も困難化する。同一人物が商業活動と政府支援型ハッキングの両方に関与する場合、正当な事業活動とスパイ行為の区別が難しくなるのだ。

 SentinelLabsの報告書は、「中国のサイバー能力が、高度に洗練され、制度化されている点」を強調している。報告書で詳述されたツールは、政府高官の監視、企業からの知的財産窃取、反体制派やジャーナリストの追跡、あるいは中国を批判する人権宗教的自由活動家を含む外国人の監視に利用され得る。

 これらのツールは特許を取得しており、実在する企業と結びついているため、販売・共有・転用が可能であり、その影響力は中国の国境をはるかに超えて及ぶ。

 さらに調査報告書は、「こうした高度な能力の多くが、実世界の攻撃では未だ確認されていない」と指摘する。これは防御する側が脅威の全容を把握しておらず、対抗準備が整っていない可能性を示唆している。

 こうした分析を踏まえ、報告書は、中国のサイバー脅威に対する国際的な対応の抜本的な見直し、刷新を提唱。

 防御側はマルウェアや攻撃パターンの監視だけに留まらず、これらの活動の背後にいる組織の理解に注力し、具体的には、ツールを開発する企業、それを運用する個人、そしてその行動を指揮する政府や共産党機関を特定することが必要、としている。

 このような提言は、被害を受けている国々の外交的取り組みの指針ともなり得る。国家支援ハッカーの責任追及方法を決定する上でも役立つだろう。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

*Bitter Winter(https://jp.bitterwinter.org )は、中国における信教の自由 と人権 について報道するオンライン・メディアとして2018年5月に創刊。イタリアのトリノを拠点とする新興宗教研究センター(CESNUR)が、毎日4か国語でニュースを発信中。世界各国の研究者、ジャーナリスト、人権活動家が連携し、中国における、あらゆる宗教に対する迫害に関するニュース、公的文書、証言を公表し、弱者の声を伝えている。中国全土の数百人の記者ネットワークにより生の声を届け, 中国の現状や、宗教の状況を毎日報告しており、多くの場合、他では目にしないような写真や動画も送信している。中国で迫害を受けている宗教的マイノリティや宗教団体から直接報告を受けることもある。編集長のマッシモ・イントロヴィーニャ(Massimo Introvigne)は教皇庁立グレゴリアン大学で学んだ宗教研究で著名な学者。ー「カトリック・あい」はBitterWinterの承認を受けて記事を転載します。
2025年9月27日

・「中国政府・共産党はハイテクを活用し、国民の日常生活のあらゆる側面を統制している」ー欧州の有力研究所が報告書

(2025.9.25 Bitter Winter Editor 

 The Mercator Institute for China Studies (MERICS)* の新たな報告書は、中国共産党がマルクス主義とハイテクを組み合わせて日常生活のあらゆる側面を統制する仕組みを明らかにしている。

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The cover of the MERICS report.

 MERICSがこのほど報告書「人民を統制することで人民に奉仕:いかに党が日常生活に改めて入り込んでいるか」を発表。中国で進化する「社会統治モデル」について、明快に語っている。「強制収容所」や「大粛清」についてではなく、抑圧だけでなく、市民生活のゆっくりとした、細やかな再構築、つまり、存在、説得、監視という”ミクロの統治”についてである。

 この報告書は、民間企業から住宅団地、学校のカリキュラムからボランティアネットワークに至るまで、中国共産党が社会の毛細血管に自らを埋め込もうとする最新の取り組みを分析している。その目的は、単に「監視」するのではなく、「形成」すること、異論を弾圧するだけでなく、思考や行動の条件そのものを形作ることによってそれを未然に防ぐことにある。

 浮かび上がるのは、親密でありながら広範な統治のビジョンだ。毛沢東時代の人民の動員とデジタル時代のデータ化が融合した姿である。かつては上から誘導するだけで満足していた党は、今やあらゆる場所に存在しようとしている。職場にも、子供の教室にも、WeChatのフィードにも、地域の紛争解決委員会にも。スローガン「党はすべてを指導する」は、もはや”修辞的な誇張”ではない。それは”運用における教義”なのだ。

 習近平主席の三期目が、決定的な突破口となった。権力を集中させ、巨大ハイテク企業の統制に成功した党は、今や視線を下に向ける。

 報告書はこの転換を、分断の危機—改革開放の数十年間で生じた社会的分散、多元化、潜在的な亀裂—への認識に起因している、分析する。解決策は?「人民の 日常の中に、党を再挿入すること」だ。

 ここに2023年に設立された中国共産党・中央社会工作部(SWD)が登場する。その権限は広範だ。中小企業における党組織構築、ボランティア調整、市民請願の監督…

 これは官僚的なタコのような存在で、ギグ経済(インターネットやアプリを介して、個人がフリーランスとして単発・短期の仕事を受注・請け負う働き方、およびそれによって成り立つ経済)、住宅所有者協会、青年組織など、党の支配が緩んだ領域に手を伸ばすよう設計されている。

 2024年2月までに、全てのが社会工作部を設置した。この展開は緊急性と野心の両方を示している。SWDは単独ではない。報告書は、統一戦線工作部から中央規律検査委員会に至るまで、イデオロギー的覇権維持を担う中央機関の密なネットワークを明らかにしている。これらの機関はあらゆる行政レベルに”複製”され、全国を覆う影響力の網を形成している。

 この微細な政治構造の中核にあるのが「グリッド管理」システムだ。2004年に試験導入され、新型コロナの大感染中に拡大されたこの制度は、今やほぼ全ての居

How the new system works in China. From the MERICS report.

住区をカバーしている。各グリッド(管理の微小区域)には、目まぐるしいほどの多様な任務を遂行する職員が配置されている。地域パトロール、紛争調停、免許証確認、不審行動の通報、イデオロギー教育キャンペーンの組織化などだ。

 グリッド職員は、ソーシャルワーカーであり、情報提供者であり、党の伝道師でもある。COVID-19の期間中、450万人以上のグリッド職員が隔離規則を執行した。今日、彼らはパトロールカー、カメラ、通信機器を装備した中国の監視国家の最前線だ。彼らの給与は西洋の基準では控えめだが、巨額の財政負担となっている。北京の順義区だけで、2024年のグリッド職員の給与総額は1億7200万元(2000万ユーロ以上)を超えた。

 このグリッド管理を補完するのが、毛沢東時代の”草の根統治モデル”「鳳橋経験」の復活だ。そのスローガン「小さな問題はを出さず、大きな問題はを出さない」は、地域解決の精神を凝縮している。しかしこれは古風な共同体調和への回帰ではない。鳳橋式警察活動は深くイデオロギー的であり、習慣的な服従と党規範への反射的承認を植え付けるよう設計されている。

 MERICS報告書が説得力を持つと同時に読む者を不安にさせるのは、”人間による監視インフラ”に焦点を当てている点だ。監視は技術的だけでなく、身体化されたものだ。党員、グリッド担当者、ボランティア、愛国的な起業家が順応の担い手として動員される。彼らは規範を伝達し、データを収集し、規律を強制する。多くの場合、正式な権限はないが、暗黙の力を有している。

 これは近接性による統治だ。党は”戸を叩く”必要はない。”建物内に既に潜んでいる”のだ。言論を検閲する必要もない。報告書は、幼稚園から大学に至るまで、教育が愛国的内容・国家安全保障意識・習近平思想で浸透している実態を詳述している。生物学の教科書でさえ今やイデオロギー的枠組みを含んでいるのだ。目的は単なる”服従”ではなく、”内面化”だ。国民は党の目標を積極的に声高に支持することが求められる。理想的な国民は、”従順”であるだけでなく”熱狂的”であることだ。

 報告書は党の民間経済への浸透に重点を置いて分析している。「愛国的な起業」という概念がその中心にある。企業は国家目標への整合、技術的自立への貢献、党細胞の設置が求められる。2021年の規制では、従業員50名以上の企業は党員の多少に関係なく党細胞を設けることが義務付けられ、党細胞は党政策の普及、結束の醸成、企業と地方政府の連携を担う。

 ギグワーカーも対象だ。配達ドライバーは党細胞の結成と地域監視に協力するよう促されている。これは単なる労働権の問題ではない。イデオロギー的統合が目的だ。党は労働者の自主的な組織化を未然に防げ、不満を国家公認のメカニズムへ誘導しようとしている。

 習近平主席の中国において、イデオロギーは統治の”付属物”ではなく、”基盤”そのものだ。党の近代化構想は、認識論的権威の主張と不可分である。習近平思想は単なるスローガンの集合体ではない。それは社会現実の設計図である。このビジョンは漢民族中心主義的であり、反西洋的であり、歴史的宿命論に浸っている。党は自らを中国復興の唯一の正当な管理者と見なし、そのモデルを自由民主主義より優越したものと位置づける。報告書は「全過程民主主義」の台頭を指摘する。この概念は「機能不全になっている」と見なす西欧型民主主義と、中国の体制を対比させるものだ。

 一方で、報告書は、こうした中国の共産党による国民統制の脆弱性も指摘している。「グリッド管理」は高コストだ。民間部門での党組織構築には労力がかかる。イデオロギーの飽和は倦怠感を招く。党の遍在性は絶え間ない動員を必要とし、経済減速は地方予算を圧迫する。

 正当性の問題もある。党が国民に求めるのは「受動的な服従」ではなく、「受容」だ。だが、「幻滅」が特に都市部の若者や民間起業家の間で広まっている。政府・党にとっての課題は、露骨な抑圧に頼らず忠誠を維持することだ。現時点での解決策はマイクロポリティクス—無数の小さな影響力の手綱、無数の接点の展開である。

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 報告書は国際的な利害関係者への警告で締めくくっている。中国のマイクロポリティクスは国内だけのものではない。それは企業統治を形作り、グローバルな規範に影響を与え、リベラリズムの前提に挑戦するのだ。党のモデル—強靭で適応力があり、イデオロギー的に一貫した体制—は、発展途上国向けの代替案として位置付けられつつある。

 これは1990年代の中国ではない。グローバルシステムへの統合を熱望していたあの中国ではない。今や中国は、それらを自身で形作ろうとしている。統治 のマイクロポリティクスは、より広範な地政学的主張戦略の一部だ。党は単に中国を統治したいのではない。統治そのものを定義したいのだ。

 報告書は、冷徹な読み物だ。そこには、「ケアと強制が融合し、監視が日常化し、イデオロギーが空気のように存在する社会」が浮かび上がる。「目に見えずに遍在し、問わずに説得し、統治せずに統治する術を学んだ政治システム」の肖像である。

 自由民主主義国の読者にとって、この報告書は鏡であり挑戦だ。それは我々に問いかける。「統治とは何か」「正当性とは何か」「データ万能と幻滅の時代に、権力はいかに機能するのか」を。

 習近平の中国において、党は”宮殿”に留まらない。居間にも、教室にも、配達車にも存在する。ただ監視しているだけではない。形作っているのだ。そして報告書タイトルが示す通り、奉仕と統制によってそれを実行している。

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 *The Mercator Institute for China Studies (MERICS)は、ドイツと欧州における中国に関する知識と議論を強化するため、2013年にメルカトル財団によって設立された。ベルリンに本拠を置く。欧州、米国、オーストラリア出身の常勤国際研究者約20名を擁し、現代中国とその欧州・世界との関係分析に特化した欧州最大の研究機関。世界の多数の研究機関と連携し、中国に関する最先端研究のための共同プラットフォームを提供する。MERICSフェローシッププログラムでは、欧州・中国・その他地域の第一線専門家、政策アドバイザー、ジャーナリストがMERICSの研究・普及活動に貢献し、その成果を活用できる。MERICS欧州中国人材育成プログラムは若手専門家を集め、現代中国に対する欧州の視座を深化・拡大させている。

 

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

*Bitter Winter(https://jp.bitterwinter.org )は、中国における信教の自由 と人権 について報道するオンライン・メディアとして2018年5月に創刊。イタリアのトリノを拠点とする新興宗教研究センター(CESNUR)が、毎日4か国語でニュースを発信中。世界各国の研究者、ジャーナリスト、人権活動家が連携し、中国における、あらゆる宗教に対する迫害に関するニュース、公的文書、証言を公表し、弱者の声を伝えている。中国全土の数百人の記者ネットワークにより生の声を届け, 中国の現状や、宗教の状況を毎日報告しており、多くの場合、他では目にしないような写真や動画も送信している。中国で迫害を受けている宗教的マイノリティや宗教団体から直接報告を受けることもある。編集長のマッシモ・イントロヴィーニャ(Massimo Introvigne)は教皇庁立グレゴリアン大学で学んだ宗教研究で著名な学者。ー「カトリック・あい」はBitterWinterの承認を受けて記事を転載します。

 

2025年9月27日