・教皇、23日に退院、サンタ・マルタ館お戻りに‐「療養に少なくとも2か月必要」と医師団

教皇フランシスコの担当医らによる記者会見 2025年3月22日 ローマ、ジェメッリ総合病院 教皇フランシスコの担当医らによる記者会見 2025年3月22日 ローマ、ジェメッリ総合病院   (VATICAN MEDIA Divisione Foto)

(2025.3.22 Vatican News)

 ローマのジェメッリ病院に入院中の教皇フランシスコが23日に退院されることになった。

 ジェメッリ病院の外科部長で教皇治療チームの責任者、セルジョ・アルフィエーリ教授とバチカン市国保健衛生局副局長ルイジ・カルボーネ医師が22日午後、、報道陣と会見して明らかにしたもの。

 アルフィエーリ教授は、「世界、そして誰もが待ち望んでいた良い知らせ、それは、明日(23日)、教皇が退院されるということです。教皇は明日、(バチカンの)サンタ・マルタ館に戻られるでしょう」としたうえで、教皇の容態と入院生活、そして退院後などについて、次のように要点を説明した。

 ・教皇は薬物療法を部分的に続ける必要があり、回復期の療養期間として、少なくとも2か月を要する。

 ・入院中には、命に関わる、二つの非常に危険な時期があったが、薬物療法と高流量酸素療法、非侵襲的人工呼吸が、少しずつゆっくりと改善をもたらし、教皇は、危険な状態から脱させられた。

 ・教皇は挿管されることなく、常に意識の清明さと見当識を保っておられ、臨床状態は少なくともこの2週間は安定しておられる。

 ・声が以前のように戻るには時間が必要だが、10日前と比べて重要な改善が見られた。

 また、カルボーネ医師は「教皇の退院は『保護下』に置かれた退院で」あることを強調。「教皇のお住まいであるサンタ・マルタ館に特別な部屋は準備されていないが、過去に退院したすべての肺炎患者と同様、必要なすべてのものを用意した」のべた。

 医師団は、教皇が入院中も仕事をしておられたことに触れつつ、「退院後に、すぐに仕事上の活動を再開せず、休息と療養の期間を持つ必要がある」と指摘。グループおよび個人の謁見や、重要な仕事を引き受けることは「当面望ましくない」としている。

(編集「カトリック・あい」)

 

2025年3月23日

・教皇入院35日目‣21日-容態改善、高流量酸素の使用量も徐々に減少するも、「退院」の見通しはまだ

(2025.3.21   Vatican News)

バチカン報道官室の21日夜(日本時間22日未明)の発表によると、教皇の容態は安定。ただし、「医師団は教皇の退院について、まだ何も示唆していない」と説明している。

 報道官室の発表文は以下の通り。

 「教皇の治療は、夜間はマスクによる機械的換気は行わず、鼻カニューレによる高流量酸素療法を受けておられるが、昼間は高流量酸素療法の使用を徐々に減らしている。容態は安定しており、呼吸機能と運動機能の改善も見られるが、医師団はまだ退院の兆候について何も示していない。「21日、教皇は面会を受けず、祈り、リハビリ、執務に1日を費やされた」。

 また、今週末について、報道官室は、「現時点では、日曜日の正午の祈りはこれまで通り(教皇は病室から説教原稿の発表など)行われる」とし、また、何らかの最新情報があれば、「22日、最新情報を提供するが、次の医療報告は早くて24日になる見込みだ」と述べている。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年3月22日

・信徒は増えているが、司祭は減り、司教は増加―世界のカトリック教会の最新統計発表

Catholics gather in Yangon's Cathedral in Myanmar for MassCatholics gather in Yangon’s Cathedral in Myanmar for Mass  (AFP or licensors)

 

 

⇒日本では、2024年8月の司教団の最新統計によると、司教一人当たりの信者数は日本の15教区全体で2万7874人、教区別では大分教区が5833人で最も少なく、最も多い東京教区でも9万4855人。世界的にみれば、かなり”過剰”といえるようだ。(「カトリック・あい」)

*司祭は欧州中心に全世界で前年比0.2%の減少、アフリカ、アジアでは増加

 

 司祭の数を見ると、2023年末時点で、世界3041の司牧区域に40万6996人で、前年末比で0.2%減の734人。地域別では、アフリカが2.7%、アジアが1.6%、それぞれ増えているのに対し、欧州が1.6%と最も減り方が大きく、ついでオセアニアが1.0%減、南北アメリカが0.7%減となった。

 教区司祭と修道司祭に分けてみると、アジアとアフリカでは、教区司祭と修道司祭の両方が増えている。特にアフリカでは、教区司祭の約3.3%増と大きく増え、修道司祭の1.4%増を上回った。南北アメリカでは、中南米での増加が際立っている。これに対して欧州では、教区司祭と修道司祭のいずれもが減っており、オセアニアでも減少率は若干低いものの、同様の傾向が見られる。

 2023年の地域別司祭が世界の総数に占める割合は、欧州が38.1%が依然、最も大きく、南北アメリカが29.1%、アジアが18.2%、アフリカが13.5%、オセアニアが1.1%の順となっている。

 地域別の司祭数の全世界の総数に占める割合を信者のそれと比べることで、司牧の需要と供給の均衡、不均衡を浮き彫りになるが、2023年の状況を見ると、北米では司祭数の世界全体に占める割合が10.3% に対し、信者数の割合は6.6%、欧州は38.1% に対し20.4%、オセアニアは1.1% に対し0.8%と、司祭数が世界の総数に占める割合が、信者の割合を上回っている。これに対して、司祭の不足が、この比較で明確に現れているのは、南米で、司祭12.4%に対し信者27.4%。アフリカも13.5%に対して20.0%と不均衡が目立つ。

*終身助祭は2.6%増だが、特にアフリカ、アジアでは司祭不足を補うには足りない

 司祭の減少が続く中で、終身助祭の増加が顕著だ。2023年には、2022年の5万150人から2.6%増え、5万1433人。ただ、地域別には大きな差が出ており、オセアニアが前年比10.8%、南北アメリカ3.8%それぞれ増えているのに対し、アフリカと欧州では微減。世界の終身助祭の総数に占める地域別割合をみると、南北アメリカ、特に北米が39%、欧州が31%で、この二つの大陸で7割を占めている。

 司祭と終身助祭の比率をみると、2023年現在の全世界平均の司祭100人当たりの終身助祭の数は13人。地域別では、アジアが0.5人と最も少なく、南北アメリカは最高の29人と最も多い。欧州は約10人だが、アフリカではわずか1人だ。

 司祭不足の中で終身助祭の司牧の役割は重要になってきており、特に司祭一人当たりの信者の多い地域でその数が増える傾向にあることが確認されたが、現状の数字を見ると、特にアフリカ、アジアなどで役割に見合う貢献をするには、まだその数は少ないことが明らかだ。

 

*修道者の数はアフリカ以外、欧州もアジアもすべての地域で減っている

 

 司祭でない修道者と修道女の減少は、長年にわたって続いてきたが、2023年には減少のペースが鈍化している。

 特に、司祭でない修道者については、アフリカでは2022年から2023年にかけて増えた。他のすべての地域では減少が続いているが、南米での減少は鈍化、中央アメリカでは安定状態にあることは強調に値する。司祭でない修道誓願者の相対的な割合を各地域で経年でみると、欧州で2023年も減少が続いている。

 修道女の数も2023年には減少が続いた。世界全体では、2022年の59万9228人から2023年には1.6%減の58万9423人。世界の総数の地域別割合では、欧州が32%、次いでアジアが30%、南北アメリカ大陸が23%、アフリカが14%、オセアニアが1%となっている。

 世界的に修道女の数が減少しているのは、高齢修道女の割合が高いことから、死亡数が大幅に増加していることが主な原因。一方、修道生活を放棄する修道女の数は、2年間にわたってそれほど大きな変化は見られなかった。

 地域別の変化を見ると、アフリカでは前年比2.2%の大幅な増加が記録され、次いで東南アジアで0.1%の増加。一方、北米では3.6%減少、南米でも3%の減少となったが、アメリカ大陸中央部および中央アンティル諸島では減少は緩やか。欧州は3.8%と大幅減を続けている。

 この結果、2022年から2023年にかけて欧州と北米の修道女の世界の総数に占める割合は低下し、アジアとアフリカにの割合が相対的に高くなった。2022年には欧州と南北アメリカの修道誓願者の総数が世界の総数の55.8%を占めていたが、2023年には54.8%に減少した。対して、東南アジアは28.7%から29.2%、アフリカは13.9%から14.5%へ割合を高めている。

 世界的に減少傾向にあることや、いくつかの大陸地域で減少しているにもかかわらず、修道女の数そのものは多く、その総数は司祭の総数の1.45倍で、キリスト教共同体の活動への彼女たちの貢献は依然として大きく、時には司祭の役割を代行することさえある。

 

*神学生の減少も欧州、アジアなど、アフリカ以外の全地域で続いている

 

 司祭の候補である神学生数は、全世界で2012年以降、減少を続けている。総数でみると、2022年の10万8481人から1.8%減って2023年には10万6495人となった。地域別では、前年比で1.1%増えたアフリカを除くすべての地域で減少。欧州が4.9%減となったほか、アジア4.2%減、南北アメリカ1.3%減となった。オセアニアは微減。

 地域別割合は、緩やかな変化しており、アフリカとアジアが世界の総数の61.0%を占めていた2022年から2023年には61.4%に上昇。オセアニアではわずかに低下。南北アメリカと欧州を合わせた割合は、2022年の38%から2023年に37.7%に落ちた。

 神学生数と信者数の世界の総数に占める割合を地域別にみると、著しい格差が出ている。

 アフリカが神学生32.8%に対して信者20%、アジアが28.6% 対 11%と神学生の割合がカトリック信者の割合を上回っており、地域における使徒職を自立的に維持する条件が満たされている傾向にあると判断できる。一方、、欧州と南北アメリカでは、神学生数の世界の総数に占める割合が信者数の割合より低く、欧州は12.0%に対して20.4%、南北アメリカでは25.7%に対して47.8%。聖職者の世代交代という観点から、信者のニーズに適切に対応することがより困難になっているのが見て取れる。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

2025年3月21日

・教皇入院34日目‣19日ー「臨床分析値は正常範囲内、夜間の人工呼吸器使用も必要なくなった」と主治医

The exterior of Rome's Gemelli hospital, where Pope Francis is receiving treatmentThe exterior of Rome’s Gemelli hospital, where Pope Francis is receiving treatment  (ANSA)

 

 

2025年3月20日

・教皇入院33日目‣18日ー臨床状態は引き続きわずかな改善傾向

Rome's Gemelli Hospital where Pope Francis is receiving medical care for pneumoniaRome’s Gemelli Hospital where Pope Francis is receiving medical care for pneumonia  (AFP or licensors)

 

2025年3月19日

・教皇入院32日目‣17日-容態は安定、手の腫れも改善、いくつかの仕事も

Pope Francis continues treatment at Gemelli Hospital in Rome
2025年3月18日

教皇入院31日目‣16日ー容態安定、ジェメリ病院の礼拝堂で祈られる教皇の姿を公開

 

Pope Francis in the private chapel on the 10th floor of Rome's Gemelli HospitalPope Francis in the private chapel on the 10th floor of Rome’s Gemelli Hospital  (@salastampaVaticana)

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年3月17日

・教皇入院30日目‣15日ー容態安定、治療により徐々に改善

The statue of John Paul II found at the main entrance to Gemelli Hospital in RomeThe statue of John Paul II found at the main entrance to Gemelli Hospital in Rome  (ANSA)

 

2025年3月16日

・「教皇のウクライナ国民への祈りと支えに感謝し、早期快癒を祈る」ゼレンスキー大統領がパロリン国務長官と電話会談

ゼレンスキー大統領とパロリン枢機卿 2024年7月の同枢機卿のウクライナ訪問でゼレンスキー大統領とパロリン枢機卿 2024年7月の同枢機卿のウクライナ訪問で 

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領とバチカンの国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿との間に電話による会話が行われた。

 ゼレンスキー大統領自身が、X(旧ツィッター)で明らかにしたもので、その内容は次の通り。

 「私は教皇庁の国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿と話した。私は、教皇フランシスコの早期の回復を願うと共に、我が国の国民に対する教皇の祈りと精神的な支え、またロシアによって違法に連れ去られ、疎開させられた子どもたちの帰還を促す努力に感謝した」

 同大統領とパロリン枢機卿との間に電話があったことを、バチカン広報局のマッテオ・ブルーニ広報局長も確認した。

(編集「カトリック・あい」)

2025年3月15日

・教皇入院29日目‣14日-容態は安定、回復が着実に進んでいる

Rome's Gemelli Hospital where Pope Francis is being treated for bilateral pneumoniaRome’s Gemelli Hospital where Pope Francis is being treated for bilateral pneumonia  (AFP or licensors)

 

2025年3月15日

・教皇入院28日目・13日ー容態安定、教皇選出12周年を病院の医療スタッフと祝われた

Children from a school in Rome left an expression of their prayers for the Pope outside the Gemelli hospital 

(2025.3.14 Vatican News)

 報道官室の14日朝(日本時間同日午後)の発表によると、教皇は13日夜、「静かな夜を過ごされた」という。

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     ローマのジェメリ病院で両側性肺炎の療養中の教皇フランシスコだが、この一年に彼が世界教会のためにされてきた数々の司牧的ケアを振り返ろう。教皇はこの一年にカトリック教会にとって重要ないくつかの出来事をされ、その間、彼は88歳になられている。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年3月14日

・教皇入院27日目・12日ー「複雑な病状」の中で容態安定、X線検査で改善が確認されたが、なお入院必要

Pope Francis continues treatment at Gemelli Hospital in RomePope Francis continues treatment at Gemelli Hospital in Rome 
2025年3月13日

・教皇入院26日目・11日ー複雑な病状だが、わずかな改善を確認

Rome's Gemelli Hospital where the Pope has been receiving care since 14 FebruaryRome’s Gemelli Hospital where the Pope has been receiving care since 14 February  (ANSA)

 

2025年3月12日

・教皇入院25日目・10日ー容態改善を確認、「慎重な見通し」解除するも「しばらく入院必要」

(2025.3.11 Vatican News)

 バチカン報道官室の11日朝(日本時間同日午後)の発表によると、教皇フランシスコは前日10日夜から安眠され、11日朝午前8時頃に起床された。これは、教皇の主治医が、入院期間がさらに必要だとしても、予後はもはや「慎重な見通し」といえない、と述べた翌朝の発表だ。

 教皇の容態についてここ数日間に記録された改善は、血液検査と臨床所見の両方で確認されたほか、薬理療法に対する教皇の良好な反応によっても裏付けられた。これらの理由から、医師団は10日、「慎重な見通し」を解除した。ただし、「教皇の病状が複雑であること、また入院時に重度の感染症が見られたことを考慮すると、一定期間、病院で薬物療法を継続する必要がある」と医師団は判断している。

 また教皇は10日、アルゼンチンの港湾都市バヒアブランカと近郊の都市セリで発生した大洪水の被災者に向けて、祈りと支援のメッセージを送られている。

 

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年3月11日

・教皇入院24日目・9日ー容態安定、若干の改善、ビデオを介し黙想会に参加、夜は平穏に

 

Several people gathered the pray the Angelus outside Gemelli hospital at noon on SundaySeveral people gathered the pray the Angelus outside Gemelli hospital at noon on Sunday  (ANSA)

  なお、報道官室の10日朝(日本時間同日午後)の発表では、教皇は、9日夜から10日朝にかけて平穏に過ごされ、現在、休息されている。

 

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年3月10日