(2025.9.17 バチカン放送)
パレスチナのガザ地区最大の都市、ガザ市へのイスラエル軍による地上攻撃が始まる中、教皇レオ14世が16日、ガザの小教区主任司祭ロマネッリ神父と電話で話し、最新の状況について報告を受けられた。
バチカンのマッテオ・ブルーニ広報局長が記者団に語ったところによると、教皇は9月16日朝、ロマネッリ神父と電話で会話され、同神父は最新の状況を伝えた。それによると、ガザの聖家族小教区は、同所への避難者およそ450人、および助けを求めに来る人々への支援を続け、食事と水を配布し、内部の薬局を継続的に開けている。 また、紛争の激化にも関わらず、子どもたちや若者たちを対象とするオラトリオ、高齢者と病者の支援などの活動を続けている。
教皇は、こうした状況に懸念を表明。ガブリエル神父と小教区に助けを求めるすべての人々に、ご自身の寄り添いと祈りを約束された。
(2025.9.11 カトリック・あい=9.13追加)
バチカン報道局が10日付けで発表したところによると、教皇レオ14世は、中国国内の二つの教区を廃止するとともに、北京教区の下位教区として張家口教区を新設、同教区の教区長として王振貴神父を司教に任命し、10日に叙階式が行われた。新司教の任命は、バチカンと中国政府による司教任命に関する暫定合意に基づき、7月8日に司教候補として承認された、としている。新司教のバチカン・中国の暫定合意に基づく任命は、レオ14世の教皇就任後初めて。また、中国国内の教区の改廃も初めてだ。
発表によると、教区の廃止、新設は、「主の羊の群れの司牧を促進し、”霊的益”をより効果的にする」ことが目的。具体的には、1946年4月11日に教皇ピオ12世によって設立された宣化教区及び西湾子教区を廃止すると同時に、北京教区の下位教区として張家口教区を新設し、その司教座を張家口大聖堂に置く。また、延慶区は北京大教区に編入され、シリンゴル盟教区は済寧教区に編入される。
新設の張家口教区の管轄区域は、張家口市の主要都市の区域で、総面積は3万6357平方キロメートル、総人口は403万2600人。約8万5000人がカトリック信徒で、89人の司祭によって司牧されている。
また、9月10日の司教叙階された王振貴神父は1962年11月19日生まれの62歳。1984年から1988年まで河北省神学校で学んだ後2年間、曲家荘教区で司牧実習を行い、1990年に仙賢教区で司祭叙階、翌年に小教区の主任司祭に任命された。その後、宣化教区で司牧活動を続けてきた。
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一方、9月10日付けのニュースサイト「中国天主教」によると、「9月10日、河北省張家口市聖家族大聖堂でカトリック教会・張家口教区の王正貴司教の叙階式が行われた」とし、叙階式は、中国天主教愛国協会会長、中国天主教協議会副会長の北京市李山司教、同協議会副会長の承徳市郭金才司教、衡水市馮新茂司教、滄州市李連貴司教、邯鄲市孫継根司教、保定市安樹新司教によって行われ、同協議会事務総長の楊宇神父が司教協議会からの承認書を読み上げた。河北省からは50名以上の司祭に加え、修道女、神学生、信徒の代表者約300名が叙階式に出席した、としている。(写真はいずれも「中国天主教」より)
同サイトによると、王振貴司教は、1962年11月19日、河北省張家口市に生まれ、霊名はヨゼフ。1984年から1988年まで、河北省カトリック神学校で神学と哲学を学び、1990年に司祭に叙階され、1996年、カトリック張家口教区の教区長に選出。2007年、河北省カトリック評議会(CCC-TSPM)の副事務総長に、2013年にはCCC-TSPMの副理事長に就任。2025年3月28日に、カトリック張家口教区の次期司教に選出された、としている。
バチカンとの司教任命に関する暫定合意も、教皇による司教叙階の承認にも全く触れておらず、バチカン発表では、「7月8日に司教候補として承認された」とされているのに対して、「3月28日に、カトリック張家口教区の次期司教に選出された」と、あくまで中国政府・共産党によって選ばれたことを強く印象付けている。「中国天主愛国協会」は、中国政府・共産党の管理下にあり、司教叙階式も同協会主導で行われたことになる。
また、「中国天主教」の12日付けによると、「9月12日、河北省カトリック教区委員会の同意と中国カトリック司教協議会の承認を得て、カトリック張家口教区が崔司教の退任式を行った、としている。式は、張家口・天主愛国協会の秘書長賈偉成師の司式で行われ、中国カトリック司教協議会秘書長・楊宇師が中国カトリック司教協議会の承認文を読み上げ、名誉司教となる崔泰龍師が挨拶。「愛国心と教会愛を堅持し、独立自治教会の原則を堅持し、中華民族としての中国カトリックの方向性を堅持し、現代化社会主義国家の全面的建設と中華民族の偉大な若返りの全面的推進に貢献する」と述べた。続いて、2日前の10日に河北省カトリック協議会副主任、張家口教区司教となった王振貴師が挨拶した」としている。
さらに、「9月12日午前、河北省カトリック教区委員会の同意と中国カトリック司教協議会の承認を得て、カトリック張家口教区は馬延遠司教の補佐司教就任式を行った。 就任式は河北省カトリック協議会副主任の張家口教区の王振貴司教が司式し、中国カトリック教会秘書長の楊宇師が中国カトリック教会の承認書を読み上げた。馬延遠師は就任式で厳粛に宣誓した。国の憲法と法律を守り、祖国の統一と社会の調和を守り、国と教会を愛し、独立自治教会の原則を堅持し、中国カトリックの中国における方向性を堅持し、現代社会主義国の全面的建設と中華民族の偉大な若返りの全面的前進に貢献する。式典の最後に感謝のミサが行われ、張家口教区の王振貴司教が司式し、馬延遠補佐司教が補佐した」とも伝えた。
これに関連して12日付けのVatican Newsは、張家口教区補佐司教としての馬延遠師の「民事上の承認と就任」が行われたと発表。同師は、「西湾子教区司教を務め、現在は2日前に張家口初の司教として叙階された王振貴師を補佐している」とし、バチカン報道局のマッテオ・ブルーニ局長は声明で、「馬延遠師が張家口教区補佐司教に就任したことを受け、その司教職が民事法上も認められたことを満足をもって受け止める… 宣化教区名誉司教であるCui Tai司教の司教としての尊厳も、民事上認められた」と述べ、「これらの出来事は、聖座と中国当局との対話の成果… 新たな教区の交わりの歩みにおいて、重要な一歩を象徴している」と”評価”するなど、中国側の発表とは微妙な食い違いを見せている。
(2025.7.24 バチカン放送)
バチカン福音宣教省のフィジケッラ副長官(世界宣教部門担当)が23日、記者会見し、7月28日から8月3日にかけて行われる「青年の祝祭」(8月3日)について発表した。
「青年の祝祭」は、2025年の聖年の様々な行事の中でも、特に大きなイベント。会見には、責任者のフィジケッラ副長官はじめ、イタリア政府からアルフレド・マントヴァーノ首相官房次官や、ローマ市からロベルト・グアルティエーリ市長も参加した。
発表によると、「青年の祝祭」には、世界146か国から約100万人の巡礼者の参加が予定されており、欧州諸国からの参加が約7割を占めるが、レバノン、イラク、ミャンマー、ウクライナ、イスラエル、シリア、南スーダンなど紛争地域からの参加も予定されており、「今回のイベントが世界中の同年代の若者たちからの彼らへの”抱擁”となることを願っっている」と副長官は述べた。
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「青年の祝祭」は、28日の参加者の到着と宿泊先への移動で始まる。若者たちの受け入れに、ローマ市はじめイタリアの370の小教区、400の学校、スポーツ施設や見本市会場など、その他40の施設、また一般家庭などが協力。29日からは、「都市との対話」と名付けられた文化・芸術的、霊的イベントが、ローマ市内の各所で始まり、同日夕方、バチカンの広場で、フィジケッラ大司教の司式により歓迎のためのミサが捧げられる。30日と31日も、ローマ市内で、合計70あまりの様々なイベントが行われる。
8月1日には、ローマ市内チルコ・マッシモで「回心の日」の行事があり、10か国語で、1000人以上の司祭が交代で赦しの秘跡を行なう。2日午前9時に、教皇参加の前夜祭(2日)、ミサ(3日)の開催場所となるトル・ヴェルガータ会場の門が開く。午後は、コンサートや分かち合いが行われた後、8時半から、教皇レオ14世と共に前夜祭が祝われる。3日午前9時より、トル・ヴェルガータ会場で、「青年の祝祭」のフィナーレとなる、教皇ミサが捧げられる。
(編集「カトリック・あい」)
(2025.7.3 バチカン放送)
バチカンの典礼秘跡省が3日、「被造物保護のためのミサの式文と聖書朗読」に関する教令を発表された。教皇レオ14世は9日、教令に添付された式文を使用した被造物保護のための最初のミサを夏の教皇離宮カステルガンドルフォで司式される。
教令には原型テキストとしてラテン語式文とそれに対応する聖書朗読が添付されており、その普及が命じられている。(「カトリック・あい」注・なぜラテン語式文なのか、ラテン語式文を世界の教会が各国語に翻訳されるのかは不明)
発表された教令は、「創造主なる神との平和、すべての被造物との平和」をテーマとした、教皇聖ヨハネ・パウロ2世の「1990年度・世界平和の日」のメッセージ発表から35周年、また統合的エコロジーを説いた教皇フランシスコの回勅『ラウダート・シ』(2015年)発表から10周年という、環境問題をめぐる二つの重要文書の記念の年を迎えるのを契機に出された。ミサの式文の作業は、教皇庁の諸機関の協力のもと、教皇フランシスコの在位中に始められたという。
教皇レオ14世は9日、カステルガンドルフォの庭園の一角に教皇フランシスコによって統合的エコロジーの教育を目的に計画された「ボルゴ・ラウダート・シ(ラウダート・シ村)」で、同教令の添付文書が定めるミサの式文と聖書朗読を用い、被造物保護のための初めてのミサを私的な形で司式される予定。
(編集「カトリック・あい」)
カステルガンドルフォの町とアルバーノ湖 (©Buesi – stock.adobe.com)
(2025.6.17 バチカン放送)
教皇公邸管理部が17日、教皇レオ14世の夏の休暇など7月から8月にかけての予定を発表した。
予定では、7月は、6日の日曜午後、ローマ近郊、カステルガンドルフォの教皇離宮へ移られる。13日の日曜午前10時、同離宮の教皇直属小教区のヴィラノヴァの聖トマ教会でミサを捧げられ、正午、教皇離宮前の広場、ピアッツァ・デラ・リベルタでお告げの祈りの集いを行われる。
20日の日曜は午前9時30分、アルバーノの司教座聖堂でミサを司式され、正午、カルテルガンドルフォの教皇離宮前の広場でお告げの祈りの集いを持たれる。
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教皇は7月中、個人謁見はなさらず、毎週水曜日の一般謁見も23日まで休止。30日から再開される。
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8月は、15日「聖母の被昇天」の祭日、午前10時、カステルガンドルフォのヴィラノヴァの聖トマ教会でミサを捧げられ、同日正午、教皇離宮前の広場でお告げの祈りの集いを行われる。17日の日曜正午、教皇離宮前の広場でお告げの祈りの集いを行い、午後にバチカンにお戻りになる。
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カステルガンドルフォの教皇離宮はこれまで歴代の教皇たちを迎えてきた。近年では、聖ヨハネ・パウロ2世はカステルガンドルフォを「第二のバチカン」と呼び、同地に深く親しまれたほか、ベネディクト16世も夏期はこの地で執筆に専念し、退位の日とその後の一時期をここで過ごされた。教皇フランシスコは、選出から間もなくカステルガンドルフォを訪問し、引退後同地に滞在していたベネディクト16世とお会いになった。離宮と庭園を博物館として整備し、エコロジー的回心を説く回勅『ラウダート・シ』の精神を表現する空間「ボルゴ・ラウダート・シ」の創設プロジェクトを進められたが、ご自身は夏期を同離宮でなく、バチカンで過ごされていた。
(編集「カトリック・あい」)
Cardinal Mario Grech speaks to the USG Assembly in Sacrofano on May 23, 2025
(2025.5.23 Vatican News Devin Watkins)
バチカンのシノドス事務局長、グレック枢機卿が23日、世界男子修道会総長連盟(USG)の総会で講演。「教皇レオ14世は、2021年に始まった”シノドスの道”の過程で植えられた多くの種を実り豊かにするために、この道を進むよう促しておられる」と述べ、故教皇フランシスコが始められた”シノドスの道”をこれからも歩み続ける必要を、強く訴えた。
公園で枢機卿は、その総会のテーマである 「奉献生活 」を取り上げ、故教皇が、奉献生活者たちを「シノダル(共働的)な教会における希望のエンジン 」とされていた、と指摘。
「教皇レオ14世は就任後、頻繁にシノダリティ(共働性)について語っておられ、教皇に選ばれた日の夜の説教では「私たちはシノダルな教会、前進する教会でありたい 」と語っておられる、と述べた。
そして、「(昨年10月のシノダリティをテーマとした世界代表司教会議総会が採択した)最終文書によって、教会は、”シノドスの 道”の最も重要な段階、神の民による 「受容 」の段階に入った。その主役は聖霊であり、聖霊は神の民の心底に働きかけ、改革の道へと徐々に導いていくのです」と強調。
さらに、教会における奉献生活の役割を、「預言の一形態として、地域の文化や社会における『福音の文化化』を助けるもの」と指摘。「シノドスの第一段階では、カトリック信者が共に歩む機会を与えることを期待して、地域教会の様々な現実との綿密な話し合いがされたが、奉献生活者は長い間、自身の共同生活と使命のために、シノダル(共働的)な傾聴と共同体的な識別の原則を採用してきました」と語った。
また、修道会は 「預言的な権威の行使 」をしており、多くの修道者が”シノドスの道”の過程で、透明で説明責任を果たすリーダーシップのあり方に支持を表明したが、「修道会の権威は、時として良心と個人の自由の濫用へと堕落し、その結果、性的虐待という嘆かわしい事件を引き起こしている」ことを指摘。性的虐待に対しするためには、適正な制裁、処罰とともに、さらに重要なこととして、「メンタリティー、スタイル、教会文化 」の変革が求められています」と語った。
講話の最後に枢機卿は、教皇レオ14世が教会の「宣教の熱意」に焦点を当てていることを強調。「宣教は、『参加と交わり 』を通して、すべての段階において、すべての人を巻き込む、というシノダリティ(共働性)の推進力の外面的な表現です」と述べ、「教会の旅路のこの新しい段階において、伝統ある修道会に所属する皆さんは、『教会の宣教的刷新』の先陣を切るという任務を託されている、ということを認識せねばなりません」と訴えた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)