・教皇レオ14世がチャールズ英国王とシスティーナ礼拝堂で、カトリック教会と英国国教会のキリスト教一致へ合同祈祷式

Pope Leo XIV joined King Charles III and Queen Camilla of England in Midday prayer in the Sistine Chapel.Pope Leo XIV joined King Charles III and Queen Camilla of England in Midday prayer in the Sistine Chapel.  (@Vatican Media)
2025年10月23日

・教皇、ガザ、ウクライナで使徒的勧告『Dilexi te(私はあなたを愛している)』を実践

Palestinian women carrying their children make their way to Gaza CityPalestinian women carrying their children make their way to Gaza City  (AFP or licensors)

(2025.10.14 Vatican News  Benedetta Capelli)

 人道支援がようやくガザ地区へのアクセスを許可される中、教皇レオ14世は14日、教皇庁慈善局に対し、2年に及ぶ紛争の最年少の犠牲者たちへ医薬品を送るよう指示された。一方、ロシア軍の攻撃が止まらないウクライナでは食糧支援の配布が続いている。

 12日の主日の正午の祈りで教皇が「希望の光」と呼ばれたものが、聖地においてより具体的な形を帯びつつあるこの数日間、教皇の思いやりは最も小さく弱い立場にある人々への配慮の具体的な証となっている。

 

*抗生物質をガザ地区の子供たちに

 教皇庁慈善局(通称「教皇レオの救急サービス」)を通じ、2年に及ぶ紛争で最も深刻な影響を受けた子どもたちのために、5000回分の抗生物質がガザへ送られた。この支援は、人道支援物資がガザ地区の人々に届くようになった国境検問所の再開によって実現したものだ。

  教皇庁支援援助省のコンラッド・クラジェフスキ長官(枢機卿)は「私たちは、貧しい人々に向けた教皇の使徒的勧告『Dilexi te(私はあなたを愛している))」を実践しているのです… 行動を起こし、困窮する人々へ注意を向けることが必要です」と述べた。 使徒的勧告は、教会の使命を明確に示し、「福音の宣教は、具体的な親しみと受け入れの姿勢によってのみ信頼性を持つ」という事実を強調している。

 エルサレム・ラテン総大司教区の協力を得て送られた抗生物質は、既に必要とする人々に配布されている。ガザ地区には、これまで食料や燃料購入のための資金援助が続けられてきた。

*ウクライナへの人道支援も継続

 教皇庁慈善局の支援活動は、ウクライナにおける紛争が続く中でも衰えることなく続いている。発電機や防寒着など、寒さを耐え忍ぶための支援物資を届ける数多くのミッションを経て、同局は「ウクライナ人の教会」として知られるローマの聖ソフィア大聖堂への支援を継続中だ。

 同聖堂は、戦禍に苦しむウクライナへの人道支援活動を精力的に続けている。実際、聖堂からは定期的にトラックが出発し、ウクライナへ生活必需品を運んでおります。

 ここ数日、バチカンとウクライナの国旗が記され、イタリア語とウクライナ語で「教皇レオ三世よりハルキウ市民への贈り物」と書かれた白いパッケージがハルキウ市に到着しました。中には缶詰、油、パスタ、肉、衛生用品が入っている。

 こうした行動を通じて、教皇は長年の戦争に疲れ果て、今も地平線に平和の兆しを待ち望む人々の苦しみと痛みに寄り添っておられる。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年10月15日

・「カトリック教会は環境活動における強力な存在だ」ー米俳優で元カリフォルニア州知事のA.シュワルツネッガー氏語る

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年10月2日

・教皇就任後初のバチカン長官人事—イアノーネ大司教を司教省長官に任命

Archbishop Filippo Iannone, newly appointed Prefect of the Dicastery for BishopsArchbishop Filippo Iannone, newly appointed Prefect of the Dicastery for Bishops 

 

2025年9月27日

・教皇、ガザ小教区主任司祭から電話で現状報告受けるー避難民450人を収容、食事と水の供給、医療支援など継続

(2025.9.17  バチカン放送)

 パレスチナのガザ地区最大の都市、ガザ市へのイスラエル軍による地上攻撃が始まる中、教皇レオ14世が16日、ガザの小教区主任司祭ロマネッリ神父と電話で話し、最新の状況について報告を受けられた。

 バチカンのマッテオ・ブルーニ広報局長が記者団に語ったところによると、教皇は9月16日朝、ロマネッリ神父と電話で会話され、同神父は最新の状況を伝えた。それによると、ガザの聖家族小教区は、同所への避難者およそ450人、および助けを求めに来る人々への支援を続け、食事と水を配布し、内部の薬局を継続的に開けている。 また、紛争の激化にも関わらず、子どもたちや若者たちを対象とするオラトリオ、高齢者と病者の支援などの活動を続けている。

 教皇は、こうした状況に懸念を表明。ガブリエル神父と小教区に助けを求めるすべての人々に、ご自身の寄り添いと祈りを約束された。

2025年9月20日

改・中国で教区の改廃、新設の張家口教区の司教任命ー教皇レオ14世就任後初だが、中国側発表は「教皇承認」伝えず

(2025.9.11  カトリック・あい=9.13追加)

 バチカン報道局が10日付けで発表したところによると、教皇レオ14世は、中国国内の二つの教区を廃止するとともに、北京教区の下位教区として張家口教区を新設、同教区の教区長として王振貴神父を司教に任命し、10日に叙階式が行われた。新司教の任命は、バチカンと中国政府による司教任命に関する暫定合意に基づき、7月8日に司教候補として承認された、としている。新司教のバチカン・中国の暫定合意に基づく任命は、レオ14世の教皇就任後初めて。また、中国国内の教区の改廃も初めてだ。

 発表によると、教区の廃止、新設は、「主の羊の群れの司牧を促進し、”霊的益”をより効果的にする」ことが目的。具体的には、1946年4月11日に教皇ピオ12世によって設立された宣化教区及び西湾子教区を廃止すると同時に、北京教区の下位教区として張家口教区を新設し、その司教座を張家口大聖堂に置く。また、延慶区は北京大教区に編入され、シリンゴル盟教区は済寧教区に編入される。

 新設の張家口教区の管轄区域は、張家口市の主要都市の区域で、総面積は3万6357平方キロメートル、総人口は403万2600人。約8万5000人がカトリック信徒で、89人の司祭によって司牧されている。

 また、9月10日の司教叙階された王振貴神父は1962年11月19日生まれの62歳。1984年から1988年まで河北省神学校で学んだ後2年間、曲家荘教区で司牧実習を行い、1990年に仙賢教区で司祭叙階、翌年に小教区の主任司祭に任命された。その後、宣化教区で司牧活動を続けてきた。

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 一方、9月10日付けのニュースサイト「中国天主教」によると、「9月10日、河北省張家口市聖家族大聖堂でカトリック教会・張家口教区の王正貴司教の叙階式が行われた」とし、叙階式は、中国天主教愛国協会会長、中国天主教協議会副会長の北京市李山司教、同協議会副会長の承徳市郭金才司教、衡水市馮新茂司教、滄州市李連貴司教、邯鄲市孫継根司教、保定市安樹新司教によって行われ、同協議会事務総長の楊宇神父が司教協議会からの承認書を読み上げた。河北省からは50名以上の司祭に加え、修道女、神学生、信徒の代表者約300名が叙階式に出席した、としている。(写真はいずれも「中国天主教」より)

 同サイトによると、王振貴司教は、1962年11月19日、河北省張家口市に生まれ、霊名はヨゼフ。1984年から1988年まで、河北省カトリック神学校で神学と哲学を学び、1990年に司祭に叙階され、1996年、カトリック張家口教区の教区長に選出。2007年、河北省カトリック評議会(CCC-TSPM)の副事務総長に、2013年にはCCC-TSPMの副理事長に就任。2025年3月28日に、カトリック張家口教区の次期司教に選出された、としている。

 バチカンとの司教任命に関する暫定合意も、教皇による司教叙階の承認にも全く触れておらず、バチカン発表では、「7月8日に司教候補として承認された」とされているのに対して、「3月28日に、カトリック張家口教区の次期司教に選出された」と、あくまで中国政府・共産党によって選ばれたことを強く印象付けている。「中国天主愛国協会」は、中国政府・共産党の管理下にあり、司教叙階式も同協会主導で行われたことになる。

 また、「中国天主教」の12日付けによると、「9月12日、河北省カトリック教区委員会の同意と中国カトリック司教協議会の承認を得て、カトリック張家口教区が崔司教の退任式を行った、としている。式は、張家口・天主愛国協会の秘書長賈偉成師の司式で行われ、中国カトリック司教協議会秘書長・楊宇師が中国カトリック司教協議会の承認文を読み上げ、名誉司教となる崔泰龍師が挨拶。「愛国心と教会愛を堅持し、独立自治教会の原則を堅持し、中華民族としての中国カトリックの方向性を堅持し、現代化社会主義国家の全面的建設と中華民族の偉大な若返りの全面的推進に貢献する」と述べた。続いて、2日前の10日に河北省カトリック協議会副主任、張家口教区司教となった王振貴師が挨拶した」としている。

 さらに、「9月12日午前、河北省カトリック教区委員会の同意と中国カトリック司教協議会の承認を得て、カトリック張家口教区は馬延遠司教の補佐司教就任式を行った。 就任式は河北省カトリック協議会副主任の張家口教区の王振貴司教が司式し、中国カトリック教会秘書長の楊宇師が中国カトリック教会の承認書を読み上げた。馬延遠師は就任式で厳粛に宣誓した。国の憲法と法律を守り、祖国の統一と社会の調和を守り、国と教会を愛し、独立自治教会の原則を堅持し、中国カトリックの中国における方向性を堅持し、現代社会主義国の全面的建設と中華民族の偉大な若返りの全面的前進に貢献する。式典の最後に感謝のミサが行われ、張家口教区の王振貴司教が司式し、馬延遠補佐司教が補佐した」とも伝えた。

  これに関連して12日付けのVatican Newsは、張家口教区補佐司教としての馬延遠師の「民事上の承認と就任」が行われたと発表。同師は、「西湾子教区司教を務め、現在は2日前に張家口初の司教として叙階された王振貴師を補佐している」とし、バチカン報道局のマッテオ・ブルーニ局長は声明で、「馬延遠師が張家口教区補佐司教に就任したことを受け、その司教職が民事法上も認められたことを満足をもって受け止める… 宣化教区名誉司教であるCui Tai司教の司教としての尊厳も、民事上認められた」と述べ、「これらの出来事は、聖座と中国当局との対話の成果… 新たな教区の交わりの歩みにおいて、重要な一歩を象徴している」と”評価”するなど、中国側の発表とは微妙な食い違いを見せている。

2025年9月11日

*「青年の祝祭」—8月1日は「悔い改め・「回心」をテーマに。チルコ・マッシモで赦しの秘跡

(2025.8.1 バチカン放送、編集・カトリック・あい)

  バチカンとローマ市内を会場に、一週間に渡り開催中の聖年行事、「青年の祝祭」(7月28日~8月3日)は後半に入り、8月1日、チルコ・マッシモ(古代ローマの戦車競技場)で赦しの秘跡が行われた。 翌2日のローマ郊外トルヴェルガータでの教皇レオ14世との前晩の祈り、3日日曜日の、祝祭の閉会式にあたる教皇ミサを前に、1日は、「悔い改め」「回心」をテーマとする一日となった。

 この「悔い改めの日」、多くの青年たちが朝からローマ市内の古代競技場跡チルコ・マッシモへ向かった。約8万5000平米の会場には、告解のための200のスペースが設けられ、告解は12の言語で、1000人以上の世界各国の司祭によって、赦しの秘跡を授けた。

 参加者たちには、赦しの秘跡や良心の糾明について記した小冊子が配られ、若者たちは列を作って待ちながら、ゆるしの秘跡に臨んだ。 「悔い改めの日」、「青年の祝祭」に参加したそれぞれの巡礼団がこのテーマに取り組んだ。

 日本からの参加者たちは、チルコ・マッシモからそれほど遠くない神言会の本部で、団長のアンドレア・レンボ司教(東京教区補佐司教、日本司教協議会・青少年司牧部門担当)をはじめ、同行の成井大介司教(新潟教区司教)など引率者たちと、講話や、赦しの秘跡、信仰上の相談、ミサなどから構成される一日を過ごした。

2025年8月2日

・2025年聖年の「青年の祝祭」、世界146カ国、約100万人が参加、28日から8月3日までローマ中心に

「青年の祝祭」をめぐる記者発表 2025年7月23日 バチカン広報局ホール

(2025.7.24 バチカン放送)

 バチカン福音宣教省のフィジケッラ副長官(世界宣教部門担当)が23日、記者会見し、7月28日から8月3日にかけて行われる「青年の祝祭」(8月3日)について発表した。

 「青年の祝祭」は、2025年の聖年の様々な行事の中でも、特に大きなイベント。会見には、責任者のフィジケッラ副長官はじめ、イタリア政府からアルフレド・マントヴァーノ首相官房次官や、ローマ市からロベルト・グアルティエーリ市長も参加した。

 発表によると、「青年の祝祭」には、世界146か国から約100万人の巡礼者の参加が予定されており、欧州諸国からの参加が約7割を占めるが、レバノン、イラク、ミャンマー、ウクライナ、イスラエル、シリア、南スーダンなど紛争地域からの参加も予定されており、「今回のイベントが世界中の同年代の若者たちからの彼らへの”抱擁”となることを願っっている」と副長官は述べた。

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 「青年の祝祭」は、28日の参加者の到着と宿泊先への移動で始まる。若者たちの受け入れに、ローマ市はじめイタリアの370の小教区、400の学校、スポーツ施設や見本市会場など、その他40の施設、また一般家庭などが協力。29日からは、「都市との対話」と名付けられた文化・芸術的、霊的イベントが、ローマ市内の各所で始まり、同日夕方、バチカンの広場で、フィジケッラ大司教の司式により歓迎のためのミサが捧げられる。30日と31日も、ローマ市内で、合計70あまりの様々なイベントが行われる。

 8月1日には、ローマ市内チルコ・マッシモで「回心の日」の行事があり、10か国語で、1000人以上の司祭が交代で赦しの秘跡を行なう。2日午前9時に、教皇参加の前夜祭(2日)、ミサ(3日)の開催場所となるトル・ヴェルガータ会場の門が開く。午後は、コンサートや分かち合いが行われた後、8時半から、教皇レオ14世と共に前夜祭が祝われる。3日午前9時より、トル・ヴェルガータ会場で、「青年の祝祭」のフィナーレとなる、教皇ミサが捧げられる。

(編集「カトリック・あい」)

2025年7月25日

・教皇 レオ14世、夏季休暇のため、20日まで夏の離宮カステル・ガンドルフォに

(2025.7.6 バチカン放送)

 教皇レオ14世は6日午後、夏期休暇のために、バチカンからローマ近郊カステル・ガンドルフォに移られた。

 同日午後5時すぎに車でカステル・ガンドルフォの町に到着された教皇は、住民はじめ近隣の宗教施設の関係者や修道者、ローマや各地から訪れた信者たちの歓迎を受けられた。離宮に着かれた後、庭園に沿った道を歩かれ、庭園の一角にあるヴィッラ・バルベリーニの門をくぐられた。

 この建物は、離宮の敷地内にある建物の一つで、カステル・ガンドルフォを初めて教皇の避暑地として利用するようになったウルバーノ8世(マッフェオ・バルベリーニ、在位:1623-1644)の甥、タッデオ・バルベリーニ(1603-1647)によって建てられ、モンシニョーレ・シピオーネ・ヴィスコンティのかつての別荘を増築したもので、現在もヴィスコンティ家の紋章が一部残っている。

 教皇離宮の中の中心的建造物であり、カステルガンドルフォの町の広場に面してそびえる宮殿(パラッツォ・ポンティフィーチォ)は、教皇フランシスコの命で2016年からバチカン美術館の一部となり、現在は博物館となっていることから、レオ14世はヴィッラ・バルベリーニの邸宅を滞在先とされる。

 レオ14世は邸宅の入り口で、バチカン市国行政長官ラファエッラ・ペトリーニ修道女をはじめ、アルバーノ司教、教皇離宮責任者、カステルガンドルフォ市長らに迎えられ、邸宅に入られた後、バルコニーから市民らに改めて挨拶された。

 教皇は7月20日までこの地で休暇を過ごされ、その後、8月上旬まで、聖年の行事などのためにバチカンにいったん戻られ、8月の数日間を再びカステル・ガンドルフォで過ごされる予定だ。

(編集「カトリック・あい」)

2025年7月7日

・教皇レオ14世、新教令「被造物保護のためのミサの式文と聖書朗読」に基づく初のミサを9日に

 バチカンの典礼秘跡省が3日、「被造物保護のためのミサの式文と聖書朗読」に関する教令を発表された。教皇レオ14世は9日、教令に添付された式文を使用した被造物保護のための最初のミサを夏の教皇離宮カステルガンドルフォで司式される。

 教令には原型テキストとしてラテン語式文とそれに対応する聖書朗読が添付されており、その普及が命じられている。(「カトリック・あい」注・なぜラテン語式文なのか、ラテン語式文を世界の教会が各国語に翻訳されるのかは不明)

 発表された教令は、「創造主なる神との平和、すべての被造物との平和」をテーマとした、教皇聖ヨハネ・パウロ2世の「1990年度・世界平和の日」のメッセージ発表から35周年、また統合的エコロジーを説いた教皇フランシスコの回勅『ラウダート・シ』(2015年)発表から10周年という、環境問題をめぐる二つの重要文書の記念の年を迎えるのを契機に出された。ミサの式文の作業は、教皇庁の諸機関の協力のもと、教皇フランシスコの在位中に始められたという。

 教皇レオ14世は9日、カステルガンドルフォの庭園の一角に教皇フランシスコによって統合的エコロジーの教育を目的に計画された「ボルゴ・ラウダート・シ(ラウダート・シ村)」で、同教令の添付文書が定めるミサの式文と聖書朗読を用い、被造物保護のための初めてのミサを私的な形で司式される予定。

(編集「カトリック・あい」)

 

2025年7月4日

・「世界の平和と安定は、日本とバチカンの共通の優先事項」パロリン国務長官が大阪・関西万博「バチカンの日」式典で挨拶

 ローマの保護者、使徒聖ペトロ・聖パウロの祭日の29日は、大阪・関西万博( Expo 2025 Osaka, Kansai, Japan)の「バチカンの日」に当たる。この日の式典に出席するためバチカンのピエトロ・パロリン国務長官が日本を訪問した。

 式典では、バチカン市国と日本の国旗が掲揚され、両国の国歌の演奏に続き、伊藤良孝万博担当相が挨拶。続いて、パロリン国務長官が「教皇レオ14世に代わって、私からも、尊敬する日本の皆様のご多幸をお祈りすると共に、この国に住むすべての人々に繁栄と平和の恵みを心より祈念申し上げます」と挨拶した。

 長官は、今年記念される、日本とバチカンの長い交流の歴史を示すいくつかの出来事—今年は、1555年に鹿児島のベルナルドが、日本のカトリック信者として初めてローマ教皇(当時の教皇パウロ4世)に謁見してから470周年、また、日本初の欧州への使節団である天正遣欧使節のローマ到着と教皇グレゴリウス13世への謁見から440周年、さらに、1615年の慶長遣欧使節の教皇パウロ5世への謁見から410周年を迎えること—を挙げた。そして「これらの歴史的な出会いは、時代の試練に耐えてきた両国の関係の始まりをしるした」とし、今後もこの関係がさらに深まることへの期待を表明した。

 さらに、「80年以上前の、日本とバチカンの正式な国交樹立によって強化された関係は、私たちの多くの共通の価値観と実りある協力によるもの」と指摘。「中でも、平和と安定、そして軍備の無秩序な拡大を抑えるための共通の努力は、両国双方にとっての優先事項… 特に今年は広島と長崎への原爆投下から80年を迎えることを忘れてはなりません」と平和への思いを語った。

 そして、バチカンのパビリオンのテーマ「美」と「希望」は、「このような共通の価値観に基づくと共に、今日の世界情勢において私たちが非常に重要と考えているもの… 『美』と『希望』はカトリック信者にとって本質的な価値観ですが、それは、そこに歴史におけるキリストとその業が映し出されているためです… 私たちにとって、キリストは神的美しさの最も偉大な表現であり、それは単なる外見を超越した、人々の心と魂に触れる美しさです」と強調。「同時に、キリストは人類の希望でもある。なぜなら、キリストはその生涯と死を通して、全人類に救いと再生の道を開いたためなのです」と述べた。た。

 続けて長官は、「私たちの世界、社会、家庭に、この真の美しさがどれほど必要とされていることでしょう… 今日の偉大な技術的功績、経済・金融の発展をもってしても、私たちの共通の生活に完全な意味を与えるには不十分です」とし、故教皇フランシスコの言葉「『美しいものに心を奪われて立ち止まること』を知らない人が、平然とあらゆるものを利用し、濫用の対象物として扱ったとしても、驚くにはあたらない」(回勅『ラウダート・シ』215項)を引用しながら、「人間社会では、まだ見い出すことのできる美を大切にすることが、これまでになく急務となっています」と訴えた。

 さらに、「美」の意味と密接に結びつくものとして、「希望」のテーマを取り上げ、「キリスト者にとって、神における信頼と人類への愛に根ざした希望は、個人的な成功に対する望みに限定されず、共通善のための具体的な取り組みへと変換される… 教皇フランシスコは『希望は、間違ったことに憤り、それを変える勇気を見い出すようにと、私たちを招く』(2024年度「主の降誕」の説教)と言っておられます」と語り、「今日ほど希望の徳が必要とされる時代はありません… 多くの紛争と巨大な地球規模の諸問題に特徴づけられた時代に、未来が、期待される以上に恐れられている中で、希望の中にこそ、私たちは恐れからの解放と、献身と行動への励まし見い出すことができるのです」と強調した。

 挨拶の最後に長官は、「橋を架け、対話し、手を携え『武装しない、武装を取り除く平和、謙遜な、忍耐強い平和』呼びかける、レオ14世の教皇選出の日のメッセージ(最初の「ウルビ・エト・オルビ」2025年5月8日)を引用して、締めくくった。

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 長官の挨拶の後、バチカンの日を記念するコンサートが行われ、西本智実氏による指揮で、長崎、広島、大阪の児童・学生が参加する合唱団をはじめ、ソリスト、オーケストラを合わせ、総勢150名を超える人々と共に、モーツァルトの《戴冠式ミサ ハ長調 K.317》が演奏された。

 パロリン枢機卿はこの後、29日午後、大阪のカトリック玉造教会(​大阪高松カテドラル聖マリア大聖堂)で、日本の司教たちとミサを司式した。

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 バチカンの国務省が28日X(旧ツイッター)で伝えたパロリン長官の訪日日程によると、6月30日に東京に移動し、東京カテドラル聖マリア大聖堂でミサを捧げるほか、石破茂首相との会談を行う。また、寬仁親王妃信子殿下(30日)、秋篠宮文仁親王殿下(7月1日)の接見を予定。7月1日に日本を発ち、同日バチカンに帰国する。

(編集「カトリック・あい」)

2025年6月30日

・教皇レオ14世、夏期日程発表ー7月6日からにカステルガンドルフォの教皇離宮へ

カステルガンドルフォの町とアルバーノ湖カステルガンドルフォの町とアルバーノ湖  (©Buesi – stock.adobe.com)

(2025.6.17 バチカン放送)

 教皇公邸管理部が17日、教皇レオ14世の夏の休暇など7月から8月にかけての予定を発表した。

 予定では、7月は、6日の日曜午後、ローマ近郊、カステルガンドルフォの教皇離宮へ移られる。13日の日曜午前10時、同離宮の教皇直属小教区のヴィラノヴァの聖トマ教会でミサを捧げられ、正午、教皇離宮前の広場、ピアッツァ・デラ・リベルタでお告げの祈りの集いを行われる。

 20日の日曜は午前9時30分、アルバーノの司教座聖堂でミサを司式され、正午、カルテルガンドルフォの教皇離宮前の広場でお告げの祈りの集いを持たれる。

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 教皇は7月中、個人謁見はなさらず、毎週水曜日の一般謁見も23日まで休止。30日から再開される。

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 8月は、15日「聖母の被昇天」の祭日、午前10時、カステルガンドルフォのヴィラノヴァの聖トマ教会でミサを捧げられ、同日正午、教皇離宮前の広場でお告げの祈りの集いを行われる。17日の日曜正午、教皇離宮前の広場でお告げの祈りの集いを行い、午後にバチカンにお戻りになる。

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 カステルガンドルフォの教皇離宮はこれまで歴代の教皇たちを迎えてきた。近年では、聖ヨハネ・パウロ2世はカステルガンドルフォを「第二のバチカン」と呼び、同地に深く親しまれたほか、ベネディクト16世も夏期はこの地で執筆に専念し、退位の日とその後の一時期をここで過ごされた。教皇フランシスコは、選出から間もなくカステルガンドルフォを訪問し、引退後同地に滞在していたベネディクト16世とお会いになった。離宮と庭園を博物館として整備し、エコロジー的回心を説く回勅『ラウダート・シ』の精神を表現する空間「ボルゴ・ラウダート・シ」の創設プロジェクトを進められたが、ご自身は夏期を同離宮でなく、バチカンで過ごされていた。

(編集「カトリック・あい」)

2025年6月21日

・教皇レオ14世、プーチン大統領と初の電話会談ー対話そして和平実現に向け一歩を踏み出すよう要請

Images from the ongoing warImages from the ongoing war  (ANSA)

 バチカンのマッテオ・ブルーニ報道官によると、教皇と大統領は「(ウクライナにおける)人道的状況について、また必要な場合には援助を促進する必要性」について話し合ったとし、「教皇はプーチン大統領に対し、和平に前向きの姿勢を示すよう求め、当事者間に前向きな接触を生み出し、紛争の解決策を模索するための対話の重要性を強調した」と説明した。

 また両者は、現在進んでいる双方の捕虜交換のための取り組みと、バチカンとしてマッテオ・マリア・ズッピ教皇特使(枢機卿)が行っている作業の価値についても話し合った、という。

 さらに、教皇はこの会談で、(ロシア正教の指導者で、プーチン大統領に影響力を持つ)キリル総主教にも言及し、教皇就任への祝辞をもらったことを感謝するとともに、『キリスト教の価値観を共有することが、平和を求め、生命を守り、真の信教の自由を追求する助けとなる光となり得ること』を強調された、と報道官は述べた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

2025年6月5日

・「”シノドスの道”は受容の段階に入った、修道者はシノダルな教会の”希望”のエンジン」クレック・シノドス事務局長、世界修道会総長連盟総会で

Cardinal Mario Grech speaks to the USG Assembly in Sacrofano on May 23, 2025Cardinal Mario Grech speaks to the USG Assembly in Sacrofano on May 23, 2025 
2025年5月24日

・教皇レオ14世、バチカンの奉献・使徒的生活会省の次官にSr.メルレッティを任命

Sr Tiziana Merletti (file photo)Sr Tiziana Merletti (file photo) 
2025年5月23日