バチカンの2024年決算の連結財務諸表が26日発表された。レオ14世が教皇に就任して初のバチカン財政の完全な概観となる。
それによると、2024年のバチカン財政の構造的運営赤字は、2023年の報告額の半分強、4440万ユーロ(円換算約80億4000万円)に減った。各種機関の財政では総額160万ユーロ(約2億9000万円)の黒字となり、2023年まで数年にわたる大幅赤字(2023年は5120万ユーロ=約92億7000万円=の赤字)から脱却した。
ただし、赤字縮小の相当部分は、寄付金やその他の一時的な収入によるもので、構造的な赤字体質が解消したとは言えないようだ。
バチカン財務事務局のマキシミノ・カバジェロ・レド長官は26日、バチカン公式メディアのインタビューで「2024年の歳入増は、寄付金の増加、病院事業の好業績、不動産・商業管理における進展によるものだ」と述べた。
2025年5月に教皇職に就いたばかりのレオ14世は、バチカンの財政難について公式には口を閉ざしてきたが、先日のCruxとの単独会見で「危機は終わっていないと思う。引き続き(財政難の克服に取り組まねばならない… この件で眠れぬ夜を過ごしているわけではない」と語っていた。
バチカン・メディアは、Cruxでの教皇の発言を踏まえて、カバジェロ長官に、「この報告は、聖座の使命がより持続可能になったことを示すものと解釈できるか」と質問したのに対し、長官は「長年の減速を経て、献金が増えた事実は、信徒と地方教会が聖座の使命に再び参加する希望を与える」と述べた。
その一方で、「こうした動向は時間とともに変化しうることを認識しており、その解釈には常に慎重さと現実主義が必要だ」と慎重な姿勢を見せた。
レオ14世は組織改革に向けた初期段階の措置を講じており、9月下旬にはフランシスコ教皇時代の法令を廃止した。この法令は教皇庁各局の資産管理を一元化し、教皇庁機関が国際銀行を業務に利用することを禁じたものだった。
依然として大きな問題となっているのは、少なくとも15億ユーロと報じられる聖座の年金債務である。2024年度の財務報告書はこの問題には触れていないが、レオ教皇は懸念事項であることを認めている。
「確かに検討すべき年金基金は存在する」と教皇はCruxに語った。「『30年後か20年後には年金基金が枯渇する』と嘆いていない国など、世界中どこにもないでしょう… これは普遍的な問題であり、検討すべきであり、対処可能なものだ」とした教皇は、今後も財政問題への対処を慎重かつ計画的に進める意向を示している。
