(写真右:ウクライナのハルキウ大聖堂でパヴロ・ホンチャルク司教と共に、ラドクリフ枢機卿=Vatican Media)
戦火にさらされ続けるウクライナでの2週間の視察を終えたティモシー・ラドクリフ枢機卿は、「ウクライナの人々の計り知れない勇気と素晴らしい証し」を強調。
具体的に、首都キエフの南西約40マイルのファスティフにある聖マルティン宣教所訪問の印象を、「これほど多くの喜びに満ちたボランティアたち、そして彼らが子供たちを慈しみ、神の民に仕える活動に地元の人々を巻き込んでいる様子を見るのは、心を打たれるものでした」とVatican Newsに語った。
また、ロシアの侵攻開始当初から攻撃を受け続けている東部の都市ヘルソンも訪問したが、その印象を「私にとって、多くの点で最も心を動かされる場所でした。戦争がいかに共同体の生活を破壊しているかが見て取れることができた」と述べた。
視察の目的の一つは、自身が所属するドミニコ会の修道院や現地の教会を訪問することだったが、「私たちは大きな勇気に出会った。現地に留まり続け、未来を築くために最善を尽くそうと決意している人々に出会ったのです」と語った。
ウクライナで3番目に人口の多い黒海沿岸の港湾都市、オデッサでは、「オデッサ・シンフェロポリ教区のスタニスラフ・シロコラディウク司教に温かく迎えられた」。
さらに枢機卿は、ロシアの侵略によって甚大な被害を受けたウクライナ東部の都市、ハリコフについて特に言及した。
ロシアとの国境に近いウクライナ東部のハリコフでは、オリオニネ修道会のシスターたちが、シングルマザーとその子供たちの世話をしている。
「最も心を動かされた出会いのひとつは、ハリコフのシングルマザーの子供たちとのものであった」とラドクリフは語った。
「これらの子供たちは、あまりにも多くの苦しみを耐え抜いてきた。彼らの多くは、自分の未来や、自分がどこに属しているのかについて不安を抱いている。」
ハリコフで母親と子供たちの世話をしているシスターたちはポーランド出身で、ロシアの侵攻初期には母国へ戻る機会が与えられていた。
しかし彼女たちは留まることを選んだ。
「ウクライナの苦しみは、ただ一つの国の苦しみではない」とラドクリフは語った。「それは全世界の苦しみなのだ」
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)