さらに「自分自身の凡庸さ、偽善、そして自己満足が、このような不名誉で恥ずべき場所ー教会としての自分自身に至らしめたことを、私たちは認識せねばなりません」と自省したうえで、司教たちが“zero tolerance(一切の妥協を認めない厳しい措置)政策をとるよう強く求め、「必要な措置をとり、性的虐待に関してzero tolerance を堅持することで、私たちは虐げられた人々を解放できる」とその必要性を強調した。
そして、問題の一つとして、聖職権主義を指摘し、それが「ローマでも、どこにいる時でも、私を心配させるのは、最も若い神学生たちが訓練を受ける最初の時から、他の誰よりも特別な存在として扱われ、その地位を喜ばせるようにしていること」と警告。問題の一部として「犠牲者に対する加害者の立場を優先するような聖職権的な心理」を指摘し、「若い時に、今になって明らかにされるような過ちを犯した彼らのことを悲しく思います… しかしそれよりも、何年も繰り返された違反行為について場違いの恥辱と罪の意識をもって過ごしてきた数多くの犠牲者たちを思って、私の心は張り裂けそうです」と悲しみを訴えた。
そのうえで、シスター・オペニボは、問題への対処に女性たちの叡智を活用することを勧め、「女性たちは、この分野で提供できる有益な体験を沢山しています。そして犠牲者たちを支援するためにすでに多くのことをしており、自分たちの力と権威を使って創造的な仕事をしています」と自信を示す一方で、これまで男性だけが集まったバチカンの主要な会議にUISGの女性たちが招かれたのはこのサミットが初めてだということを、冗談めかして語った。
この関連で、彼女は、教皇フランシスコが性的虐待がもたらした危機に対する気持ちをはっきりと改めたことを称賛し、「チリの司教団が性的虐待で大きな問題を起こしたことへの教皇の対応について書かれた多くの記事を、大きな関心をもって読みました-訴えの否定から、罪を犯し、それを隠蔽したことへの怒り、司教たちの辞表の受理にいたるまで、です… 真のイエズス会士として、識別し、考えを変えるに十分な謙虚さをもって、謝罪し、行動を起こされた兄弟であるフランシスコに対して、深く敬意を表します。これは、私たち全員が模範とすべき行為です」と力説した。
彼女の報告の後で、ドイツのミュンヘン教区長で同国司教協議会会長であり、教皇の主要な顧問でもあるラインハルト・マルクス枢機卿の意見陳述が予定されていたが、枢機卿はそれに先立って、性的虐待の被害者団体「Ending Clergy Abuse」を代表する16人と会談し、90分に及ぶその内容について、教皇に報告した。
(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)
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