「私も『沈黙』を読んだ」と教皇、M・スコセッシ監督に

 (2016.11.30  バチカン放送)

  教皇フランシスコは、11月30日、米国の映画監督、マーティン・スコセッシ氏とお会いになった。スコセッシ監督と家族は、教皇庁広報事務局・事務局長のエドアルド・ヴィガノ師に伴われて、この朝バチカン宮殿を訪れた。 

教皇と同監督はおよそ15分にわたり会談。この中で教皇は、スコセッシ監督による映画「沈黙」の原作(遠藤周作氏の小説「沈黙」)を読んだことがある、と話され、さらに、イエズス会士らの日本における宣教活動と殉教、また長崎の「日本二十六聖人記念館」について語られた、という。

スコセッシ監督は、日本の隠れキリシタンにちなむ物として、南蛮絵師によって日本の技法で製作されたとされる17世紀の聖母画「雪のサンタマリア」(日本二十六聖人記念館蔵)の写真などを教皇に贈った。

(カトリック・あい) 

 現地からの報道によると、この会見で、教皇は「私は若い頃、宣教師として日本に行くことを希望していたが、健康上の理由で実現しなかった」とも話されたという。スコセッシ監督の「沈黙―サイレンス―」は日本では新年の1月21日から全国上映される予定。主人公のロドリゴ役にアンドリュー・ガーフィールド、その師にはリーアム・ニーソン、日本からもキチジロー役に窪塚洋介、通詞役に浅野忠信など日米の有名俳優が出演。すでに、高松宮殿下記念世界文化賞で演劇・映像部門で受賞している。

 教皇との会見の前日29日にローマ市内で300人以上のイエズス会士を招いて特別上映され、30日午後にはバチカンで小規模の上映会が開かれたが、教皇がご覧になったかどうかは不明。

 スコセッシ監督は74歳。「タクシー・ドライバー」や「ウルフ・オブ・ウォールストリート」などの映画で知られているが、約30年前の作品「最後の誘惑」で保守的なキリスト教徒の反発を招いたことがある。

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2016年12月1日