バチカンが聖職者の性的虐待対策のウエブサイト開設(CRUX)

 (2016.12.6 Crux バチカン特派員・イネス・サン・マーチン

  世界中の聖職者による性的虐待を防ぐ資料を提供するウエブサイトが、教皇フランシスコの指導のもと、米国のショーン・オマリー枢機卿が委員長を務める「弱者保護のための委員会」の手で開設された。このサイトには、名誉教皇ベネディクト16世が2011年に世界の各教会に策定を求めた性的虐待排除のためのガイドラインの原案も掲載されている。

 サイトは、同委員会が子供たちを被害から守り、被害者のケアを進めるために得てきた情報や資料を提供するもので、現在は英語版のみだが、近日中に他の主要言語の翻訳版も予定している。

同委員会のエマー・マッカーシー企画委員は、ウエブサイトは委員会の活動報告に主眼が置かれているが、広報活動ではなく、皆さんを助けるための道具になることを希望している、という。

欧米を中心に世界中で明らかになり、信徒減少の大きな原因となり続けている聖職者による性的虐待問題に対して、2011年、教理省が教皇の命を受けて全世界の司教たちに対して書状を送り、再発防止など問題解決のためのガイドラインを作るように要請していた。だが、これまでに、米国を含むいくつかの国の司教協議会は要請に応えたものの、多くの教区、司教協議会はいまだに策定に応じておらず、とくに発展途上の国々でそれが顕著だ。

同ウエブサイトによれば、ガイドライン原案は、2015年に教皇フランシスコが署名した二度目の書状に対応したもので、この書状で、教皇は、この委員会は「全教区、教皇庁の關係省はじめあらゆるレベルの教会の対応を勇気づけ、前進させ、弱者を守ることを確実にするために必要ないかなる手立てもとるように私を助ける、新たな、重要で効果的な手段」となりうる、と述べていた。

委員会は2013年12月に、枢機卿顧問会議が弱者保護は現在の教会が緊急に取り組むべき最大の課題であることを確認したのにもとづいて設置されたもので、全世界から選ばれた聖職者、さまざまな分野の男女の一般信徒計17名の委員で構成されている。

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2016年12月8日