教皇がこのような詳細な求めを信徒たちにするのは教会の最近の歴史にはなかったことである。教会が一致を保持するために祈るように、との神の民への訴えによって、教皇フランシスコは、聖職者による性的虐待問題の深刻さを明確にし、同時に、人間的な治療だけでは進むべき道を確かなものにできない、というキ」を生きる人類の現在と未来への警鐘となるだろう。
しかし、この一年を改めて振り返ってみると、聖職者による性的虐待が再び大きな問題として浮上したことを無視することはできない。これに関連して、前バチカンリスト教徒としての理解を表明したのだった。
教皇は欠かすことのできないものを、改めて想起させられた-教会はスーパーヒーロー(あるいはスーパー教皇)で構成されているものではない、人的資源と戦略の力で前に進むものではない、ということだ。教会は、邪悪なものはこの世界に存在し、原罪は存在していること、そして救いを得るために、私たちが天からの助けを必要としている、ということを、知っているのだ。だからと言って、それは個々人の個人的な責任、組織の責任でさえもが消えることを意味しない。実際の文脈の中にそれぞれの責任をあてはめることが必要なのだ。
教皇がロザリオの祈りを求めた昨年10月のバチカンの声明には、このように書かれていたー「このとりなしの求めで、教皇は全世界の信徒たちに対して、神の母聖マリアに教会をあなたのマントで守ってくださるように、悪魔の攻撃から保護し、教会が現在と過去に犯した失敗、過ち、虐待をもっと認識するように、祈るようにお願いします」と。
「現在と過去」-なぜなら、それは、私たちの前に来た人々をとがめ、私たち自身を”けがれない者”とするのは、誤りだからだ。今日でさえも、教会は、悪からお救いくださいと他の力を借りてお願いしなければならない。これが、教皇が、前任者たちを継いで、常に思い起こしておられる厳然たる事実なのだ。
(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)
教皇フランシスコ在位六周年
(2019.3.13 バチカン放送)
枢機卿ホルフェ・ベルゴリオは2013年3月13日にコンクラーベにて第265代の聖ペトロの後継者として選出され、フランシスコの名の下に教皇となり、13日、教皇在位6周年を迎えられた。四旬節黙想会のために,教皇はローマ郊外アリッチャに滞在中ためバチカンでの教皇在位記念行事はないが、バチカンには世界中の多くの人々から祝辞が届いている。
この6年間に、教皇は公式に1000回の説教を行った。そのうち670回は、毎朝信者たちと共に捧げられる、サンタ・マルタ館でのミサ中に行われたもの。サンタ・マルタ館でのミサ中での説教は、原稿なしの心から湧き出る言葉で、ミサ参列者たちに強く印象付けている。
ミサ以外でも1200回の公式談話をされ、毎週水曜日の一般謁見でのカテケーシス(教会の教えの解説)は264回にわたっている。日曜正午恒例のアンジェラスの祈りでのお話も342回。2つの回勅と36の使徒憲章、27の自発教令などを発布され、「家庭」(通常総会と臨時総会)と「若者」(通常総会)をテーマにしたシノドス(全世界司教代表会議)を主催された。世界42か国にわたる海外司牧旅行、24回のイタリア国内司牧訪問を実現されている。
数多くの列聖式も挙行され、ヨハネ23世、パウロ6世、ヨハネ・パウロ2世の3人の教皇と、カルカッタのマザー・テレサ、ファティマの牧童・ジャチンタとフランシスコ・マルト、そしてロメロ司教殉教者、幼きイエスの聖テレーズの両親、さらに二人の神秘家、フォリーニョのアンジェラと三位一体のエリザベットなどを聖人とされた。
(編集「カトリック・あい」)