スーチー氏のノーベル賞取り消し請願運動に36万人超す署名
(2017.9.11 CJC)ミャンマー政府による西部ラカイン州でのイスラム系少数民族ロヒンギャへの対応をめぐり、同国の事実上の指導者であるアウンサン・スーチー国家顧問に授与されたノーベル平和賞を取り消すよう求める請願運動がサイト『チェンジ・ドット・オーグ』で行われ、9月7日までに36万を超える署名が寄せられた模様。ただ、受賞者の選考を行うノルウェー・ノーベル委員会は、「評価対象は授賞前の行為であり、取り消されることはない」とコメントしている。
AFP通信によると、署名者の1人は、「事実上の支配者であるアウンサン・スーチーは、自国内での人道に対する犯罪を止めるために何の手だても講じていない」と述べている。
スーチー氏は、軍事政権による自宅軟禁下にあった1991年、ノーベル平和賞を授与された。同氏はその後2010年に自宅軟禁を解かれ、15年の総選挙では自らが率いる国民民主連盟(NLD)が勝利を収め、国家顧問に就任した。□
ロヒンギャ迫害でツツ元大主教がスーチー氏批判
【CJC】1984年のノーベル平和賞受賞者、南アフリカのデズモンド・ツツ元大主教が9月8日、ミャンマーでのイスラム系少数民族ロヒンギャ迫害問題をめぐり、アウンサン・スーチー国家顧問を批判する公開書簡を発表した。
時事通信によると、ツツ元大主教はスーチー氏に対し、「あなたは正しさの象徴だった」とした上で、「あなたがミャンマーの最高の地位に昇進する政治的代償が沈黙であるならば、その代償はあまりに高価だ」と指摘。「あなたが正義、人権、国民の団結のために声を上げることを願う。あなたがエスカレートする危機に介入し、国民を正しい道に引き戻すことを願う」と呼び掛けている。□
マララさんがスーチー氏に訴え
【CJC】2014年のノーベル平和賞を受賞したパキスタンの女性教育活動家マララ・ユスフザイさんが9月4日、ツイッターに投稿したメッセージで、ミャンマーのアウンサン・スーチー国家顧問に、イスラム系少数民族ロヒンギャに対する迫害を非難するよう訴えた。
時事通信によると、マララさんは「ニュースを見るたびにロヒンギャの苦しみに心を痛めている」と指摘。「過去数年間、私はこの悲劇的で恥ずべき扱いを繰り返し非難してきた。私は今も、同じノーベル賞受賞者であるスーチー氏が同じことをするのを待っている。世界、そしてロヒンギャも待っている」と呼び掛けた。
ロヒンギャ迫害を明確に批判しないスーチー氏には、国際社会から不満の声が出ている。ボリス・ジョンソン英外相も2日発表した声明で、「スーチー氏はわれわれの時代において最も人の心を動かす人物の1人と正しく見なされているが、ロヒンギャの扱いは残念ながらビルマ(ミャンマー)の名声を汚している」と警鐘を鳴らした。
またモルディブ政府は3日、「ミャンマー政府がロヒンギャに対する残虐行為を防ぐ措置を取るまで、ミャンマーとの全ての貿易を停止することを決めた」と発表した。□