独カトリック少年合唱団で大量の虐待発覚。前バチカン教理省長官は弁明(CRUX)

 (2017.7.20 Inés San Martín Crux 

 報告書は18日に

 30年前にこの少年合唱団の理事長を務め、このスキャンダルに関する一連の報道の中心にいるのは、前教皇、ベネディクト16世の兄、ゲオルグ・ラッツィンガー師だ。2010年にドイツの新聞とのインタビューで、彼は犠牲者たちに謝罪したものの、性的虐待については「そのような問題についての話は全くなかったし、そうしたことが行われたのかどうか分からなかった」と語っていた。

氏は18日の記者会見で、ラッツィンガー師は少なくとも肉体的暴力の何件かは知っていたに違いないと思われるが、彼の果たした役割は「まだ全く明確でなかった」と説明した。

 むしろ、この問題に関して、ウェベル氏がもっと批判的に見ているのは、先日、バチカンの教理省長官を退任したゲルハルト・ミュラー枢機卿だ。枢機卿は2002年からベネディクト16世によって長官に任命された2012年まで、まさに

 今回の調査報告書の発表を受けて、ミュラー枢機卿はイタリア司教会議が運営するテレビ放送で、この問題に十分な対応をしてこなかったとする批判を全面否定し、問題の調査を始めたのは自分であり、2010年以前には虐待が行われていたことは知られていなかった、と強調。さらに、この一連の出来事の経過が公開され、教区のウエブサイトで見ることができるのは「重要な事」であるとし、「調査が始められて以来、知られている事実に基づいて、出来ることはすべて行われた」と語った。

 また、「長い時間がかかったが、犠牲者に正義がもたらされる」ために、多額の費用が費やされたことを強調した。だが残念なことに、「亡くなった方には手の施しようがない」と犠牲者たちの多くがこの世を去っていることに触れつつ、「教区は、法的にも、司牧的にも、出来ることはすべてやったし、今もしている、と思う」と弁明した。

 枢機卿は同様の調査が公的機関も含めて他の機関でも行われている、とし「真実が我々を平穏にするだろう」と述べた。彼によれば、ドイツでは、毎年、16000件の小児性愛被害の訴えがでている、という。また少年合唱団で記録された虐待は、一つの報告で書かれているので、出来事は一件だけのように思われる、との判断を付け加えた。

 そして、枢機卿はイタリアの日刊紙とのインタビューで、今回、調査報告書をまとめたウェベル氏が、かつて枢機卿自身が2010年から2012年にやったことに謝意を述べていたことを明らかにしたうえで、「やったことを7年後に判断することなどできない。我々にはまだ少しも分かっていない」と述べた。

 また、教皇フランシスコが聖職者の性的虐待問題の調査と対策のために設置している委員会の委員を務めているイエズス会士、ハンス・ゾルナー師はバチカン放送に対して、18日に発表された調査報告書は「先に進む勇気ある一歩だ」と評価し、レーゲンスブルクのルドルフ・フォデロルツアー司教が「すべての訴えを真剣に受け止め、事実を確認するのを躊躇しない」ことを明らかにしている、と語っている。

(翻訳・「カトリック・あい」南條俊二)

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2017年7月21日