ロヒンギャのイスラム教徒たち、ミャンマー軍の虐待を訴え(CRUX)

(2017.7.18  RELIGION NEWS SERVICE)ミャンマー・チャーガウンタウン発―昨年11月ミャンマー軍がロヒンギャ・イスラム教徒が住むラカイン州マウンドーの村々でロヒンギア武装集団を掃討する名目で作戦を実施、住民に多くの被害を出した、と国際社会から強く非難されているが、海外の取材団が15日、初めて現地に入った。

 ロヒンギャのイスラム教徒の女性たちは行方不明の夫、母親、息子たちについて訴えようと、行列を作った。「息子はテロリストではない。それなのに農作業中に連れて行かれた」「夫が虚偽の理由で逮捕されてしまった」・・。幼児を腕に抱きながら、取材団に語っている数名の女性の間をせわしなく歩き回った。

 昨年11月ミャンマー軍は無国籍のロヒンギャ・イスラム教徒が住むラカイン州マウンドーの村々の掃討作戦を実施した。国連によれば、およそ75,000人が近くの国境を越えてバングラデッシュに難民となって避難したが、被害申し立てを受けて彼らに聞き取り調査をした国連調査団は、申し立てのあった「軍の治安部隊による強姦、拷問、放火、殺人」は、「人道に反する犯罪」と思われると語った。

 ノーベル平和賞受賞者のアウンサン・スーチー氏率いるミャンマー政府は、難民たちの申し立てのほとんどを否定し、それらの申し立てを調査する任務を負った国連現地調査団の現地立ち入りを差し止め、過去9カ月にわたって独立系のジャーナリストや人権を監視する人々をその地域から締め出してきた。

 今週になって、情報省担当者が、ロイター通信など国際的メディアを代表する12名以上の海外と国内の記者を国境警備隊民兵の護衛付きで現地、ラカイン州マウンドーの治安部隊による強姦、拷問、放火、殺人があったとされるチャーガウンタウンに連れて行った。

 昨年11月半ばにチャーガウンタウンなどイスラム武装集団の警官殺傷への報復名目で軍が行った残虐行為は、ロイター通信が電話による現地被害者への聞き取り取材やバングラデッシュ側の難民となった人々から直接、情報を得ていたが、今回も、取材団が、“護衛〟から離れたと見るや、村人たちから、あっと言う間に軍の虐待行為を訴える声が集まった。

(翻訳「カトリック・あい」田中典子)

・・Cruxは、カトリック専門のニュース、分析、評論を網羅する米国のインターネット・メディアです。 2014年9月に米国の主要日刊紙の一つである「ボストン・グローブ」 (欧米を中心にした聖職者による幼児性的虐待事件摘発のきっかけとなった世界的なスクープで有名。映画化され、日本でも昨年、全国上映された)の報道活動の一環として創刊されました。現在は、米国に本拠を置くカトリック団体とパートナーシップを組み、多くのカトリック関係団体、機関、個人の支援を受けて、バチカンを含め,どこからも干渉を受けない、独立系カトリック・メディアとして世界的に高い評価を受けています。「カトリック・あい」は、カトリック専門の非営利メディアとして、Cruxが発信するニュース、分析、評論の日本語への翻訳、転載について了解を得て、掲載します。

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2017年7月20日