「人類の大部分を破壊しかねない」教皇、朝鮮半島情勢悪化で警告(CRUX)

 (Credit: AP Photo/Gregorio Borgia.)

(2017.4.29 Pope warns Korean conflict could threaten ‘good part’ of humanityCRUXエディター ジョン・アレンJr)歴史的なエジプト訪問を終えた教皇フランシスコが29日、バチカンへの帰途、機上会見を行い、険悪化する北朝鮮をめぐる情勢に言及、トランプ米大統領はじめ世界の主要国指導者に対して、「危機拡大は『人類の大部分』の存在を脅かそうとしている」と警告、拡大回避へ外交努力を強力に進めるよう求めた。

 さらに教皇は、国連に対して「情勢悪化を止める役割が弱まっている」と影響力の低下を批判し、指導力を回復させるように訴えた。

 教皇はまた、トランプ大統領が5月下中に先進7か国首脳会議(G7)出席のためイタリアを訪問する機会に会談する可能性について、まだバチカンの国務省から具体的な進展があったとの報告はないが、「会見を求めるいずれの国の首脳も受け入れます」と述べ、日程は詰まってはいるものの、会談実現に前向きな姿勢を示した。

 朝鮮半島情勢について教皇は、北朝鮮が大陸間弾道弾の発射実験などを強行する姿勢を続け、米国もこれに軍事的に対応する準備をするなど、半島とその周辺地域での紛争ぼっ発に強い懸念を示し、「外交努力によって問題を解決するように、(世界の指導者たちに)これまでも訴えてきたし、これからも訴え続ける」と強調。さらに、問題解決のための調停役として、ノルウェーを例に挙げ、「誰もノルウェーが独裁国家だ、と非難することはありません」「外交による問題解決が正しい方法です」と語った。

 教皇はこの二年の間、「第三次世界大戦」が分散化した形で各地で起きつつある、との見方をとっていたが、「そうした分散化した紛争」が今や北朝鮮に集約化され「過熱している」との判断を明確にするとともに、人類の将来を考えた時、戦乱の拡大は人類の半分ではなく、恐らく人類とその文化の大部分、すべてを破壊するでしょう」と警告。「それは恐ろしいことです。でも、人類がそのような選択をしない、と信じます」と和平に強い期待を示した。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

 

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2017年5月1日