エイズ、使徒的勧告、教皇、米大統領・・アフリカ・カトリック指導者が語る(Crux)

 (2017.3.25 Crux  Editor John L. Allen Jr.)ローマでのアフリカ・カトリック・サミットに出席したナイジェリアのジョン・オナイエカン枢機卿は25日、Cruxとのインタビューで、コンドームの配布は、エイズとの戦いで、節制と生活態度の変革よりも効果が低い、と指摘。さらに、使徒的勧告「愛の喜び」、イスラム教、トランプ大統領、教皇フランシスコ、そして自らが進めるナイジェリアの腐敗・汚職に対する戦いについて語った。

 枢機卿は「南アフリカを例にとりましょう。エイズを封じ込めるためにコンドームをすべての人々に配布しているのに、感染率はとても高い状況が続いています」と語り、一方で、「ウガンダでは、コンドームを非難はしてはいないが、若者たちに生活行動を変えるように奨励した。彼らはそれを皆に伝えるためにカトリックの関係の組織と働きました。それが効果を生んでいないというのは事実に反する。効果は上がっているのです」と強調する。

Key African cardinal on AIDS, ‘Amoris,’ Trump, Francis, and more

  オナイエカン枢機卿は、アフリカで最も影響力のある教会のリーダーとされており、73歳の現在も精力的に活動をつづけている。バチカンや欧米のカトリック関係者の間で議論を呼んでいる、教皇フランシスコの家庭に関する使徒的勧告「愛の喜び」と離婚・再婚者に聖体拝領を認めることの是非については、「アフリカでは大きな問題になっていません。教会が伝統的に禁じていることは、アフリカの信徒の間で広く受け入れられていますから」「アフリカでは、カトリックの信徒たちとカトリックでない人々のために、従わねばならない一定のルールがあると、ただ信じられている」と言明。

 その一方で、「私は、『離婚して民法上の再婚をしたカトリック信徒が、そのことによって、教会との関係を絶たれることはない』という教皇の言葉が好きです」としつつ、「関係を絶たれることはない、と言うのが、そうした信徒が聖体拝領をすることができることを意味しません」と念を押した。

 枢機卿はまた、ナイジェリアでは、教皇はイスラム教徒の友人たちの間で人気があり、それはある程度は、イスラム教はテロリストの宗教ではないと教皇が言明されたことによる、と述べ、合わせて、「教皇は少々、聖書に登場する預言者のようだ。彼の発言はしばしば分かりやすく説明しなければならないからです」とし、「『そうです。イスラム教はテロリストの宗教ではありません』と言うことはできる。しかし、現在活動しているテロリストの大部分がイスラム教徒である、ということも論じなければならない」と語った。

 トランプ米大統領については、ナイジェリアの国民は彼が、イスラム・テロ、とくにボコ・ハラムの脅威に対処するためナイジェリア政府を助けることに、前任者のオバマよりも慎重でないことを期待しているが、これまでのところ、前任者の時と比べて具体的な政策に変化は見えない、と述べ、「まだ多くのことが起きていません。私たちは待っているところです」と大統領への期待をしめした。

 インタビューの終わりに、枢機卿は、現在彼が努力している腐敗・汚職との闘いが、自分にとってなぜ重要なのかについて言及。「論理上は豊かであるはずなのに、貧困と欠乏が全土を覆っているナイジェリアのような国にとって、腐敗・汚職は国の持つ富の適切な分配を不可能にしているのです」と説明した。

(南條俊二訳)

 

 

 

 

 

 

 

このエントリーをはてなブックマークに追加
2017年3月27日