◎教皇連続講話『第二バチカン公会議を学び直す』⑨教会憲章ー教会は「平和と一致」の預言であり、すべての人を受け入れる場だ

(2026.3.11 Vatican News   Isabella H. de Carvalho)

 教皇レオ14世は11日の水曜恒例一般謁見で、『第二バチカン公会議を学び直す』の連続講話を続けられ、公会議が出した「教会に関する教義憲章『Lumen gentium』」を引き続き取り上げ、「神が民と結んだ契約と、それが教会及び全てのキリスト教徒にとって意味するもの」を考察。その中で「キリストに結ばれた神の民から成る教会の使命」を強調された。

 教皇は、「分裂と緊張に満ちたこの世界で、教会はキリストへの信仰とキリストの愛によって信徒を結びつけ、すべての人々に手を差し伸べる使命を持ちます」とされ、「あらゆる男女の主であり救い主であるキリストに結ばれた教会は、決して内向きになることはなく、すべての人々に開かれ、すべての人々のための存在なのです」と強調。

 そして、「特に、多くの紛争や戦争が横行する現代において、教会が異なる国籍、言語、文化を持つ男女が信仰の中で共に生きる民であることを知ることは、大きな希望のしるとなります。それは人類の核心に置かれたしるしであり、父なる神がすべての子らを招く一致と平和への思いであり、預言です」と説かれた。

 さらに、「教会には、あらゆる人のための場所があり、またあるべきです。全てのキリスト教徒は、自らが生きて働くあらゆる環境において、福音を宣べ伝え、証しをするよう招かれているのです」と付け加えられた。

*キリストは民を一つに結ぶ

 また教皇は、「神は、あらゆる人を救いたい、と望んでおられ、そのために、実際に生きている民を選び、その中に住まわれることで、歴史における救いの業を成し遂げられます」と述べ、旧約聖書で、神がアブラハムを召し、数多くの子孫を約束し、その後その子孫を奴隷状態から解放し、彼らと契約を結ばれたことを強調。「民のアイデンティティは、神の御業と神への信仰によって与えられます。彼らは、あらゆる民族、全人類を自らに引き寄せる灯台のように、他の諸国民への光となるよう召されているのです」と語られた。

 そして、「第二バチカン公会議は『ルメン・ゲンティウム』において、この使命が『キリストにおいて確認される新たな完全な契約』と『御言葉ご自身が肉となって現れた完全な啓示』の光のもとで、より深い意味を持つと説明しています。そして、御自身の体と血をお与えになることによって、この民を御自身に、そして決定的な方法で結びつけるのはキリストです」と言明された。

 

*キリストに結ばれた神の民からなる教会

 この点に関して教皇は、「これが今日の教会の真のアイデンティティです… キリストの体から存在を得る神の民であり、それ自体がキリストの体。それは言語や文化、民族性ではなく、イエスによって結ばれた、地上のあらゆる民族の男女で構成されています。また、教会に属する者は、功績や称号を誇りにするのではなく、『キリストにおいて、キリストを通して、神の娘や息子』という賜物だけを誇りにするのです」とされた。

 さらに「教会におけるいかなる職務や役割よりも本当に重要なのは、『キリストに接ぎ木されること』であり、『恵みによって神の子供であること』。それが、キリスト者として求めるべき唯一の栄誉ある称号なのです」と強調。したがって「教会における民の関係を活気づける法則は、私たちがイエスにおいて受け、経験する愛。そして、教会の目標は神の王国であり、そこへ向かって教会は全人類と共に歩むのです」と説かれた。

*教会は一つだが、すべての人を含む

 

教皇は続けて、「教会はキリストによって結ばれ、選ばれた神の民で構成されています… ですから、教会と信徒一人ひとりの使命は、すべての人に福音を伝えることなのです」と強調。「公会議は『教会憲章』を通じて、すべての人が新しい神の民に属するよう招かれていることを思い起させます。これは、神の民が『唯一無二でありながら、全世界とあらゆる時代へと広がらねばならないこと』を意味し、それは、神の『すべての子供たち』を集める意図が成就するためです」と語られた。

そして、「教会は、あらゆる場所、あらゆる人々に福音を伝えるよう招かれています。そうすることで、あらゆる人がキリストと接触できるようになるのです」とされた教皇は、「これは教会が、すべての人々に開かれることを求められており、異なる文化を受け入れつつ、そうした人々をも清め、高めるために福音の新しさを提供する必要があることを意味します」と語られた。

最後に教皇は、「この点において、教会は一つでありながらすべての人を含みます」とされ、フランスのイエズス会士アンリ・ド・リュバック神父の言葉を引用しつつ、「唯一の救いの箱舟は、その広大な身廊にあらゆる人間の多様性を受け入れねばならないのです」と講話を締めくくられた。

 

“In this regard, the Church is one but includes everyone,” the Pope concluded, citing also French Jesuit Father Henri de Lubac, who said, “The unique Ark of Salvation must welcome all human diversity into its vast nave.”

 

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2026年3月12日