
(2026.1.2 Vatican News Deborah Castellano Lubov)
ミャンマー・カトリック司教協議会(CBCM)会長のチャールズ・マウン・ボー枢機卿は降誕節のメッセージで、世界、特に自国の平和と武装解除を強く訴えた。
枢機卿は、「戦争やテロ、不平等によって希望は揺らぐが、平和は、人類にとって何よりも必要なもの…その根源にはキリストの幼子によってもたらされた平和がある… まさにその幼子こそ、私たちの心に入り込むことができ、私たちを変える力を持っておられます」と強調した。
そして、自国における紛争や世界中の戦争を振り返り、「復活されたキリストの平和とは、『武器なき平和』なのです」と改めて表明。イエスが当時、暴力に頼らず政治的・社会的変革をもたらしたことを指摘し、信者たちに「この高貴な道を証しし、全ての人に残酷さを拒むように」と促した。
また枢機卿は、「誰もが平和を愛し、渇望する一方で、不確実性が増すこの世界では、個人だけでなく、国全体に恐怖が広がっています」とし、「平和は遠く感じられる。人々は、平和の名のもとに戦争を準備し、政府は暴力に暴力で応じなければ『弱腰」と非難される。その結果、ほぼ全ての国が武器の蓄積を続けています」と現実も直視。
「最近の推計によれば、2024年だけで世界の軍事費が2兆7180億米ドルに達している…この軍拡は 『避けられない責務』として扱われています… この危機の根源は、法と正義と信頼ではなく、恐怖と支配の上に築かれた国家間の関係にある。その結果、人々は『戦争がいつ起きてもおかしくない』という絶え間ない不安の中で生きているのです」と慨嘆。「恐怖が支配する限り、武器は増え続けるでしょう」と述べた。
そして、「今こそ、世界の国々は、武器を備蓄する代わりに、永続的な平和への道として相互尊重と協力を選択しなければなりません」とし、教皇の武器完全廃絶の呼びかけは、「自らの心の中の武器をも解体するように求めておられるのです… 平和はまず、私たちの心に根を下ろさねばなりません」と訴えた。
また、「宗教も、平和構築に重要な役割を担っているが、世界の現実を見ると、政治的対立、民族間の分断、テロリズムが時に宗教を悪用しています… そして、神の御名を悪用する行為を防ぐ責任は、私たち全員にあります」とし、祈り、霊的実践、宗教間対話を、「高貴かつ平和への本質的な道」として挙げた。
そして、「各宗教共同体は、憎しみによって、ではなく、対話、正義、赦しを通じて平和な家庭を築くよう求められている… 平和は言葉だけでなく、行動で証明されねばならない。特に対話、傾聴、忍耐を通じて実現すべきです」と強調。「憎悪と暴力は人間の弱さから生まれるが、『赦しと慈悲』こそが人類を再建する力です」と指摘し、「あらゆる手段でミャンマーの平和を目指す者たちすべてに神の祝福があるように」とメッセージを結んだ。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)