〈2017.3.6 CJC通信)国営『中国環球電視網』(CGTN)が2月26日、英語放送でトークショー「ヤン・ルイとの対話」を約30分間放映した。その中の約10分間、イタリア人レポーター兼リサーチャーのフランチェスコ・シシ氏が公開されていない中国とバチカン(ローマ教皇庁)との協約について触れ、注目を浴びた。
シシ氏は番組の中で、長らく展望が開けなかった司教任命問題で合意に達したと2度も強調した。「知っている限りでは、すでに事実上合意に達している。数人の例外を除き、中国の約120人の司教を双方が認めることになる」とシシ氏。
教皇は「司教に対しては宗教的権威を保持するが、政治的な権威は持たないと語ったが、『それは素晴らしい立派な路線』とシシ氏は言う。「これがバチカンと中国の間の前向きの合意と前向きな歩み寄りにとって非常に重要な点であり基礎なのだ」「だから、原則としては不一致はない。実際には多くの問題が生じようが、それは正常化への道筋なのだ」と付け加えた。
放送されたシシ氏の楽観主義に疑念を抱く人もいる。香港中文大学のジョン・モック・チトワイ助教は、シシ氏を言葉遊びをしているだけだ、と言う。「司教任命と司教指名までの全過程は常に教皇の宗教的権威に委ねられていた。シシ氏は宗教的権威と政治的権威の間の違いを明確にしていない。それでは合意した中に、教皇の宗教的権威が含まれているとシシ氏が言う理由を理解することは難しい」
今回のプログラムは、2月16日に放映される予定だったものが26日に延期されたが、理由は明らかにされてはいない。北京の中国社会科学院の上席カトリック研究員のワン・メイシュウ教授は、中国・バチカン関係を、中央のテレビ網の話題としたこと自体が「前向きな動き」と言う。カトリック系UCAN通信に「宗教的な話題が主流メディアの報道や討論に登場すること自体が、宗教問題に対する過敏性を緩和することになる」とワン教授は語った。
ただカトリック問題に関する「話題が一般化されすぎ、深味ののある議論が無かったのは残念だ」として。教授はプログラムが英語を理解する人だけのものだったのが情けない、と言う。「もしも中国語で流されたら、もっと意義あるものになっていただろうに」□