
(2025.9.17 Vatican News Salvatore Cernuzio)
バチカン・シノドス事務局のマリオ・グレック事務局長・枢機卿は17日に、世界代表司教会議(シノドス)設立60周年を記念して発表した書簡で、シノドスの変遷を振り返り、将来を見据えた展望を示し、全世界の教会に対し「 synodal process(シノドスの道)の第三段階が、synodality(共働性)の経験と理解におけるさらなる前進となるよう、あらゆる努力を払うように」と呼びかけた。
事務局長は書簡で、「教皇フランシスコがsynodalityを『教会における交わりを達成するための特権的な方法』と定義され、教皇レオ14世も共有しておられる… 先週の日曜日の正午の祈りで、第2バチカン公会議が終盤を迎えていた1965年にシノドスを創設した教皇聖パウロ6世の『預言的な直感』を強調されています」と指摘。
教皇は、このシノドス創設60周年が「教会の統一と使命への新たな献身を促す」ことを願っておられ、その願いは、グレック事務局長のこの書簡でも繰り返されている。
2021年10月に世界の教区、現地教会レベルから始まったこのプロセスは、教区レベル、各国レベル、各大陸レベルを経て、2023年と2024年にバチカンで開かれた二回のシノドス総会に進み、二回目の総会で採択された最終文書をもとに、グレッチ枢機卿は各現地教会と修道会に、実践に移すよう呼びかけている。
*パウロ6世の「預言的な」洞察によるシノドス創設
書簡の冒頭でグレック事務局長は、教皇パウロ6世が自発教令でシノドスを創設されたことにに遡り、「シノドスは、世界の司教団を『全世界の教会に対するペトロの特権である配慮』に参画させる、という公会議の父たちの要請に応えるために設立しました」とし、パウロ6世が教会に「全世界の司教とローマ教皇との間の結束と協力を促進し、神の民にとって決定的に重要な問題や疑問について助言をもって教皇を補佐する能力を備えた『全司教団を代表する中核的機関』の機能を与えたのです」と説明した。
*シノドスは教会活動の刷新に貢献した
シノドス創設後、これまでに16回の通常総会、3回の臨時総会、11回の特別総会が開かれてきたが、事務局長は「歴代教皇が各総会で策定された提案や最終文書を受け入れ、それらを基に教会に向けた総会後に、使徒的勧告を発出され、教会活動の刷新に大きく貢献しました」と述べた。
*教皇フランシスコによるシノドスの重要な進化
またこの60年間に、シノドスは、重要な進化も遂げたが、「これは歴代教皇、特に、教皇フランシスコが「司教会議を司教たちの集会に限定された行事から、段階的なプロセスへと変革し、教会全体が参加する場とすることを望まれ、実践された功績によるもの」。具体的に、第一段階として神の民との(小教区、信徒グループ、教区レベルの)協議が行われ、続いて司教協議会、大陸別総会、そして2023年10月と2024年にローマで開催された通常総会による様々な「識別」段階が実施されたことを実績として説明した。
それ以前に、「教皇フランシスコはこれ以前、2015年10月にパウロ6世ホールで行われた司教シノド設立50周年記念演説で、この変革の兆しを示され、シノドスを”単発の行事”から”継続的プロセス”へ転換する条件を提示された。これは『相互的な傾聴』。一般信徒から司教団、ローマ教皇に至るまで、互いに耳を傾け合い、聖霊に耳を傾けること。教皇の言葉が2018年9月15日に公布された使徒憲章『司教の交わり(Episcopalis Communio)』の着想源となりました」と事務局長は述べた。
*教会における交わりを達成するのはsinodalityの実践だ
グレック事務局長は書簡で、「近年の経験が、教会における交わりを達成するための特権的な道は、sinodalityの実践だ、ということを示しています。第16回通常総会で初めて導入された二つの会期にわたる会議で、私たちは、こうした進め方の素晴らしさと力を体験しました。聖霊が教会に語っていることに耳を傾け、互いに聴き合うことを学びました」と強調。
これは「教会的識別」の段階を経て、最終文書の作成と採択によって締めくくられた「感動的な旅路」であり、教皇フランシスコはこれを「直ちに承認し、通常の教導権の一部として教会に授けられたのです… これらすべての出来事を振り返ることは、シノドス事務局にとって大きな喜びであるとともに、sinodalityの経験と理解においてさらなる前進となるよう、”シノドスの道”の第三段階に全力を尽くすよう招くものなのです」と述べている。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)