
(2025.9.4 Vatican News)
教皇レオ14世は4日、バチカン宮殿でイスラエルのヘルツォーク大統領と非公開会見を行い、ガザ地区での緊急停戦と人道支援物資の障害除去、人質全員の解放、そして平和への唯一の道である二国家解決の必要性を訴えられた。
大統領はその後、パロリン国務長官、ギャラガー外務局長とも会談したが、バチカン報道局は声明で、「教皇と大統領の親密な会談、大統領の国務長官らとの協議では、数多くの紛争が継続する中東の政治・社会情勢が議題となり、特にガザ地区の悲惨な状況に重点が置かれた」という。
また、声明によると、「(ガザ地区の和平に向けた)交渉の早期再開への希望が表明」され、具体的に、「意思と勇気ある決断、国際社会の支援により、全人質の解放、緊急の恒久的停戦達成、被災地域への人道支援物資の安全な搬入促進、人道法の完全な尊重、そして両国民の正当な願望の実現が図られる必要がある」ことが強調された。
声明はさらに、「パレスチナの人々の未来を保障する方法や地域の平和・安定について協議があった」とし、教皇はは『『二国家解決』こそが現在の戦争からの唯一の出口だ」との見解を改めて表明した、としている。
西岸地区の状況やエルサレム市の重要課題についても言及があったといい、声明は「協議の中で、バチカンとイスラエルの関係が歴史的価値を持つ点での合意があった」とし、また、地方自治体と現地教会との関係に関する諸問題も取り上げられ、特にキリスト教共同体の重要性と、教育・社会的結束の促進・地域安定といった分野における、現地及び中東全域での人間的・社会的発展への取り組みが注目された、としている。
*二国家解決(two-state solution)とは、イスラエルとパレスチナが独立した二つの主権国家として平和的に共存することを目指す考え方。1947年の国連総会決議で、英国のパレスチナ統治を終了させ、ユダヤ人国家とアラブ人国家に分割することが提案されが、実現せず、今日に至っている。バチカンは、この地域での紛争の根本的解決のために、「二国間解決」をかねてから主張している。今年7月にニューヨークで開かれたフランスとサウジアラビア共催の「パレスチナ問題の平和的解決及び二国家解決の実現のためのハイレベル国際会合」では、アラブ及び欧州諸国を始めとする関係国・地域の閣僚や高官、及び国連等の国際機関の代表が多数参加し、二国家解決に対する強い支持と同時に、困難な状況に置かれているパレスチナに対する支援の重要性が指摘された。(「カトリック・あい」)