
(2025.5.31 Vatican News Jean-Benoît Harel)
教皇レオ14世が31日、フランスの3人の聖人の列聖100周年を記念して、フランス司教協議会に書簡を送られ、「3人の聖人が列聖されて100年後の現代のフランスの教会が直面している課題の大きさと、それに立ち向かう上で、これら3人の聖性の模範が大きな意味を持つ。この記念日を特別に重要視するように」と強調された。
3人の聖人のうち、リジューの聖テレジアは、フランスのカルメル会の修道女で、24歳で亡くなり、教会博士、宣教会の守護聖女とされ、1925年5月17日に列聖された。教皇レオ14世は彼女を「 私たちの世界が必要としている 『愛の科学』の偉大な博士であり、生涯のあらゆる瞬間に、自発性と新鮮さをもってイエスの御名を”呼吸 ”した人」と評された。
聖テレジア列聖の2週間後、ピオ11世が2人の司祭を列聖した。聖ヨハネ・オイデス(1601-1680)はフランスの司祭で、イエスとマリアの修道会(オイディスト会)と慈愛の聖母会の創立者。司祭の養成と、経済的あるいは社会的に困難な状況にある女性の支援に生涯を捧げ、イエスとマリアの御心への献身を推進した。
もう一人の司祭は聖ジャン=マリー・ヴィアンニー(1786-1859)。一般的には「アルスのキュレ」として知られるフランスの司祭で、司牧的熱意、告解の実践、熱心な祈りの生活で有名である。「司祭職はイエスの御心の愛だ」という言葉でよく知られている。
教皇レオ14世は、フランス司教協議会に宛てた書簡で、3人の列聖100周年を「うれしく思う」とされ、教皇ピオ11世がこの3人を列福した意図は、「耳を傾けるべき教師、模倣すべき模範、祈り求めるべき力強い執り成し手、の模範としたかったのです 」と強調。「彼らは、イエスを遠慮なく、単純で、強く、本物の方法で愛した。イエスの慈しみと優しさを、特別な日々の親しさの中で体験し、立派な宣教的熱情をもってそれを証ししたのです」と述べられた。
そして、教皇フランシスコの聖心に捧げた回勅『Dilexit nos』(「彼は私たちを愛した」)を引用する形で、フランス教会のための福音宣教の指針として「イエスが自分たちに対して持っておられる優しくて優先的な愛を、すべての人が発見するのを助けること』を示された。
また、3人の聖人の列聖100周年を祝うことは、「主がこのフランスの地で、何世紀にもわたる福音化とキリスト教生活の中で成し遂げてくださったこと感謝する招きです… 聖人は自然に生まれるのではなく、恵みによって、信仰を伝える方法を知っていた生きたキリスト教共同体から生まれるのです」と説かれた、「このキリスト教の遺産は、今も皆さんの文化に深く浸透し、多くの人々の心の中に生き続けている。だからこそ、これらの祝典が、単に過ぎ去ったように見える過去を懐かしむだけでなく、希望を呼び覚まし、新たな宣教の気運を呼び起こすものとなることを願っています」と強調された。
さらに、この3人の聖人をフランスにお与えになった後、「神は再び、過去に成し遂げられた不思議を新たにすることがおできになる。聖テレジアは、彼女が生まれたまさにその地で、宣教の守護神となることができないでしょうか?」と司教たちに問いかけられた。
また列聖100周年を迎えた二人の司祭は、「特に今の司祭不足の時代、司祭がますます重荷を負い、試練にさらされている時代に、神の呼びかけに応えようとする若い男性に勇気を与えることができます」とも語られた。
書簡の最後に、教皇は、「無関心、物質主義、個人主義という逆風や、時には敵対的な風の中で前に進もうとするフランスとフランスのカトリック教徒のために、1925年に列聖された3人の聖人の執り成しを祈願された。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)