☩「愛に満ちた社会は、中絶の圧力から女性たちを解放せねばならない」-教皇、8日の「国際女性デー」に

(2025.3.8 Vatican News   Devin Watkins)

 世界中の女性が自分らしく、健康に生きる権利を祝う「国際女性デー」の3月8日、教皇フランシスコは、人工中絶に反対するItalian Movement for Lifeの巡礼者たちにメッセージを送られ、「声なき人々を代表する胎児の側に立つように」と呼びかけられた。

 メッセージは、8日、聖ペトロ大聖堂に集まった巡礼者たちのミサで、入院・治療中の教皇に代わり、パロリン国務長官が伝えた。

 その中で教皇は、「女性たちを信頼し続けてください。彼女たちのもつ歓迎する力、寛大さ、そして勇気を信頼し続けてください… 女性たちは、市民社会と教会社会全体の支援を当てにできるはずです」と訴えられ、現代社会が「所有、行動、生産、外見」に重点を置くことで女性に圧力をかけていることを嘆かれた。

 そして、「教会は、人間の尊厳を推進し、世間から最も弱い立場にある人々を優先することで、社会のメッセージに対抗しようとしています」と強調された。

 また教皇は、「まだ生まれていない子供たちは、最も完全な意味で、声を持たず、数えられないすべての男女を象徴しています… 彼らの側に立つことは、世界から見捨てられたすべての人々と連帯することです」とされ、女性を「子供を産まないようにと迫るプレッシャー」から解放する「愛の文明」を育むように、信者たちに呼びかけ、「胎児を『私たちの一員』として認識するには『心の眼差し』が必要なのです」と説かれた。

 1975年に設立され、妊娠中の困難を抱える女性や中絶を迫られている女性を支援する複数のセンターを運営するItalian Movement for Lifeを称賛された教皇は、その活動は「率直さ、愛、粘り強さをもって、すべての人に対する真実と慈愛を密接に結びつけながら、生命の文化を推進している」と述べられたうえで、この運動が50周年を迎えるにあたり、生命の尊重を推進するすべての人々に「母性と、あらゆる段階における人間の生命の受容に対する社会的保護を推進するように」と促された。

 教皇はさらに、「この半世紀の間、一部のイデオロギー的偏見が弱まり、若者たちの創造物を大切にする感受性が育まれる一方で、残念ながら使い捨て文化が広がっています」とされ、「特に最も壊れやすく傷つきやすい人間の生命の奉仕に、すべての人々が献身するように」と信者たちに求められ、「生命は神によって創造された神聖なものであり、偉大で美しい運命のためにある。望まれない胎児、もはや自立できない高齢者、末期患者を排除することで、公正な社会が築かれるわけではありません」と強調。

 メッセージの最後に教皇は、聖母マリアに人間の生命を尊重する人々を見守ってくださるよう祈られ、また巡礼参加者たちに、ご自分とご自分の健康のために祈ってくれるよう願われた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2025年3月9日