教皇、5月末にトランプ大統領と会見か・外交筋が明らかに(Tablet)

 (2017.2.6 Tablet ローマ特派員 クリストファー・ラム)

 教皇フランシスコとトランプ米大統領の初の会見が、5月末に行われる可能性が出てきた。外交筋が明らかにしたもので、大統領が主要国首脳会議出席のためイタリアを訪れる際に実現する見通しという。

 日米欧など世界の主要先進7か国首脳による会議(サミット)はシチリアで開催が予定されており、ホワイトハウスが5日、大統領の参加を確認した。バチカンは公式には、教皇がいつ大統領に会うかについてコメントしていないが、バチカン内部関係者によると、シチリアのタオルミナで5月26、27の両日開かれるサミット期間中に実現する可能性がある。

 米大統領の就任後初の教皇との会見は、過去にもバラク・オバマ、ジョージ・W・ブッシュ両氏がそれぞれイタリアでのサミット開催の機会におこなわれており、それが今回の会見実現の可能性を高めている。

 これについて、ある外交関係者は「サミット参加のためのイタリア訪問は大統領にとって、教皇と会見する機会になる」とし、「教皇と会見しないなら、移民問題で意見対立があった後だけに、相手を侮辱する行為と受け取られるだろう。トランプは、政治的な立場からどこにいようと教皇を攻め立てるのは賢明でない、と分かっている」

 もっとも、いつ会見が行われようと、二人の間に緊張が起きるだろう。すでに公けに意見対立は起きている。昨年の大統領選挙の際、教皇は共和党候補だったトランプについて、メキシコとの国境に壁を立てることを計画するのは「キリスト教徒ではない」と批判し、また最近の報道機関とのインタビューで、ヒットラーのような独裁者となるポピュリスト(大衆迎合主義者)的〝救国者″が生まれる可能性を警告していた。バチカンはまた、現在、世界的な批判を浴びている中東・アフリカ7か国からの入国禁止の大統領令、米国の難民受け入れに人数の制限をかける計画を批判している。

 それにもかかわらず、二人には、一般大衆に人気のあるリーダーとして、人々に直接メッセージを届けることで、それぞれが拠って立つカトリック教会と米連邦政府という組織に刺激を与えることができる、という共通点がある。

 大衆人気が対立の種になる可能性もあり、実際、ローマ市内の至る所に最近、反フランシスコのポスターが貼られたが、これは19世紀にローマ教皇領が崩壊して以来初の教皇に対する公けの批判の動きの一つとされている。だが、ローマの外では、移民、不平等、気候変動の問題に積極的に発言し、思いやりのある世界の仕組みを訴え続けるフランシスコは、世界的な進歩派のリーダーとしての名声を高めていると見られている。

“The Tablet: The International Catholic News Weekly. Reproduced with permission of the Publisher” and that you quote our website address http://www.thetablet.co.uk

 

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2017年2月10日