【教皇、東南アジア・オセアニア4か国歴訪】「これほど多くの子供たちのいる国は素晴らしい、だが”ワニ”にも気を付けて」東ティモールの人口の約半分、60万人参加の野外ミサで

(2024.9.10 Vatican News  Joseph Tulloch)

   東ティモール訪問中の教皇フランシスコは10日夕、東ティモールの海岸部にあるタシ・トルの広場に集まったこの国の人口のほぼ半分、約60万人と共に野外ミサを捧げられ、「子供たちは”祝福”であると同時に、しるしなのです」と語られた。 

 教皇はミサ中の説教の冒頭で、第一朗読に記された預言者イザヤの言葉―「我らのために子供が生まれ、我らに与えられた息子が」を取り上げられた。

 「この言葉は、エルサレムの住民に向けられたものですが、当時のエルサレムは繁栄していると同時に、道徳的退廃が著しく進んでもいた。莫大な富を保有していましたが、貧しい人々は見捨てられ飢え、不信心が蔓延し、宗教的な行為は、単なる形式主義に陥っていました… このような状態に対して、預言者イザヤは、神によって開かれた『新たな地平』を宣言するために来ました。そして、神は、軍隊、武器、富の力ではなく、御子を賜物とすることによって、彼らを救おうとされるのです」と説かれた。

 続けて教皇は、「世界のどこでも、子供の誕生は、喜びと祝福の輝かしい瞬間であり、善への欲求、純粋さと素朴への回帰を印象付けるもの」とされた。

 そのうえで、「ここ東ティモールにこれほど多くの子供たちがいるというのは、なんと素晴らしいことでしょう。あなた方は若い国であり、あなたの国の隅々まで生命にあふれているのを、私たちは見ることができます… これは素晴らしい贈り物であると同時に、『しるし』であり、子供、小さな子供たちのために場所を作り、歓迎し、世話をすることの重要性を思い起させます」と強調された。

 さらに、「子供の誕生は、自分を『小さく』することの重要性についての教訓でもあります。恐れてはなりません。神とお互いの前で自分を小さくすること、時間を捧げること、兄弟姉妹が回復し幸せになれるよう何かを犠牲にして計画を見直すことを。そして、必要なときに計画の規模を変更すること、つまり縮小するのではなく、自らの贈り物と他者の歓迎によってさらに美しくすることを、恐れてはなりません」と励まされた。

 ミサの終わりに教皇は、「子供の世話をすること」の重要性を改めて強調。滞在中に通った東ティモールの村について語り、「その村の一番の魅力は、子供たちの笑顔でした」とされ、「子供たちに笑顔を教えてくれる町は、未来のある町です」と希望を語られる一方、「文化を変え、歴史を変えようとする”ワニ”に気をつけるように」と忠告された。

 そして、「皆さんがこれからもたくさんの子供を産んでくださることを願っています… 子供たちの世話をしてください。しかし、この土地の記憶である年長者の世話もしてください」と願われた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

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2024年9月10日