(2020.7.6 Vatican News Robin Gomes)
インド・アッサム州のディブルガル地区の地方行政当局は6日、St.Vincenza Gerosa(VG)病院でシスター12人の新型コロナウイルス集団感染が起きたとして、この地域一帯を含めて全面閉鎖した。
この病院は、女子修道会Sisters of the Charity of Sts. Bartolomea Capitanio and Vincenza Gerosa(通称 Sisters of Maria Bambinaあるいは Charity Sisters)が運営し、これまで半世紀にわたった、この地域の貧しい人々に奉仕してきた。
アッサム州を含むインド北東地域司教協議会の報道官によると、同病院の理事長がアッサム州の最大都市グワーハーティーに出張して病院に戻った際、発熱と胃の不調を訴え、検査の結果、3日に新型ウイルスの感染が確認された。このため、翌日4日に、病院に勤務するシスター、職員全員の検査を実施したところ、12人の感染が確認された。このうち、80歳代の高齢者は3人という。
この事態に、現地の教区長、ジョセフ・アインド司教は「アッサム、アルナーチャルプラデーシュ両州の人々のライフラインとなっている病院が封鎖されたことは悲しいこと… 私の心は病院で奉仕してきたすべての姉妹と患者の皆さんに向けられています」と語り、感染者たちの速やかな回復と病院の再開を祈った。
アッサム州は、インド北東部地域で新型ウイルスの感染が最もひどくなっている州。州のヒマンタビスワサーム保健家族福祉大臣氏は5日時点で735人の新規感染者が確認されたことを発表。州内の感染者の累計は1万1736人、死者は14人となった。新規感染者735人のうち552人はグワーハーティー市で確認されており、理事長は新型ウイルスを同市出張の際に持ち帰った可能性が強い。だけからでした。
VG病院を運営するSisters of Maria Bambina は1832年に設立、現在は欧州、アジア、アフリカ、南北アメリカに約4000人のシスターが活動中。インドでの活動は1860年からと古く、VG病院は1970年に地域の貧しい人々に医療サービスを提供する総合病院として開院した。通常の治療・看護、助産のほか、精神科も持ち、アルコール、薬物中毒者の治療も行っている。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)