◎教皇連続講話「山上の説教」⑤「義に飢え渇く人々は幸い。その人たちは満たされる」

(2020.3.11 カトリック・あい)

 教皇フランシスコは11日、水曜恒例の一般謁見とカテキーシスをバチカン宮殿の図書室から動画配信の形でなさった。この中で、イエスの「山上の説教」についての講話を続けられ、この日は、四つ目の幸い、「義に飢え渇く人は幸い」(マタイ福音書5章6節)を取り上げられた。バチカン広報が発表した、その内容は次の通り。

 「親愛なる兄弟姉妹のみなさん。今日のカテキーシスでは、山上の説教の第四の幸せに目を向けたいと思います。この箇所で、イエスは『義に飢え渇く人々は、幸いである。その人たちは満たされる』と語られました。イエスは、個人的に社会的に飢え渇いている人々についてだけでなく、神の目の中に義の切望にも注意を向けています。Pope Francis during the General Audience in the Vatican Library

 詩編63章は、「渇き」を次のように表現しています-『神よ、あなたこそわが神。私はあなたを探し求めます。魂はあなたに渇きます』(2節)。

 また聖アウグスチヌスは『主よ。あなたは私たちをご自身の為にお創りになりました。私たちの魂は、あなたのところに落ち着くまで、安らぐことがありません』(告白録1.1)と語りました。

 このような渇望はすべての人間の心の中にあり、キリストにおいて満たされることに気づくのです。キリストは、過ぎ越しの神秘を通して、私たちを父と和解させ、主において義とされる”良き知らせ”を全ての人と分かち合うよう呼びかけるのです。

 『山上の説教』は最高の感覚で正義を促すことによって約束します-『私たちの義への飢え渇きが、神がご自分の子たちに注がれる愛によって癒されることで、私たちが真の満足をえられるのだ』ということを」

(翻訳・南條俊二=聖書の引用は「聖書協会 共同訳」を使用)

 

 

Pope Francis during the General Audience in the Vatican Library 

 

 

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2020年3月11日