・Sr.岡のマリアの風 ㊹あまりにも悲しい、訪問したばかりの首里城本殿全焼

 日韓の女子修道女会総長会(10月28日~11月1日)の手伝いで、沖縄に来ています。わたしたちは、まさに昨日訪れたばかりの首里城の火災、本殿など全焼のニュースに唖然としています。悲しいです。県外から来たわたしたちでさえ、こんなに悲しいのだから、地元の方たちの悲しみは、どれほどだろうと思います。

 昨日、ガイドしてくださった下地さん(平和ネットワークガイド)が「沖縄の伝統的な建物や踊りは、ただ過去のものではない。先人たちがそこに『心』を宿して、継承してくださったものです」と話してくださって、心を打たれたことを思い出しました。琉球王国の身分の高い人たちが、海を渡って旅をする前に、「使命を無事に果たして帰ることが出来るように」と拝みに来た場所には、今でも、子や孫たちの安全を祈願するために、おじいちゃん、おばあちゃんが拝みに来るそうです。

 首里城の場所には(1)琉球王国の王都(2)日本軍司令部(3)琉球大学(4)(大学移転後)復元・再建された首里城…という、四つの歴史がある、と下地さんが話してくださいました。「世界遺産」は、建物それ自身ではなく(最近、復元されたものなので)、復元を可能にした、発見された「礎石」(首里城が建っていた場所を特定できた)です。

 火災の後も、礎石は残っていると信じます。「本土」から搾取され、差別され続けてきた沖縄の人たちは、きっとまた、自分たちのアイデンティティーの象徴として、首里城を再建するでしょう。わたしたちも、何らかの形で協力しなければ、と感じます。

 長くなりました。あまりにショックだったので…

 祈りつつ

このエントリーをはてなブックマークに追加
2019年10月31日