・菊地大司教の日記㊺3月の予定・「聖書 聖書協会共同訳」発行記念式典@銀座教会

2019年2月27日 (水)

 

3月の予定 

  2月は、本当にあっという間に時間が過ぎ去る月だと感じます。まもなく3月ですので、主な予定を記します。

 なお、すでに教区人事の公示に記載されているように、4月1日から教区本部の事務局次長が司教秘書として赴任します。神言修道会のエドガルド・ジュニア・サンティアゴ神父ですが、たぶんディンド神父と言えばご存じの方もおられるかと思います。4月1日以降は、私のスケジュール管理をはじめ司教へのさまざまな問い合わせなどに、まず最初に対応する窓口となっていただく予定です。

3月2日(土) 新潟地区信徒大会、講演とミサ (新潟)

3月3日(月) 責任役員会 (教区本部)、HIV/AIDSデスク会議 (15時半、潮見)

3月5日(火) バチカンより日本へ祈りのレクイエム、コンサート

3月6日(水) 灰の水曜日ミサ (10時、関口教会)

3月7日(木) 常任司教委員会ほか (9時、潮見)

3月8日(金) ロゴス点字図書館 (午後、潮見)

3月10日(日) 一粒会総会 (関口)

3月11日(月) 司祭評議会、 東日本大震災8年追悼ミサ (14時半 カテドラル)

3月13日(水) 日本聖書協会会議 (10時半、日本聖書協会)

3月15日(金) ペトロの家会議 (14時半 教区本部)、経済問題評議会 (18時半 教区本部)

3月16日(土) アジア学院評議員会 (11時 都内)、 宣教司牧評議会 (14時半 教区本部)

3月17日(日) 「性虐待被害者のための祈りと償いの日」の集いとミサ (13時半、新潟教会)

3月18日(月) 新潟教区顧問会、司祭代表会議 (午後、新潟教区本部)

3月19日(火) 新潟司祭代表会議 (午前、新潟教区本部)、ロゴス点字図書館理事会 (14時半、潮見)

3月20日(水)~23日(土) カリタスアジア総会 (バンコク)

3月24日(日) 北町教会60周年ミサ (9時半)、「性虐待被害者のための祈りと償いの日」晩の祈り (17時、カテドラル)

3月25日(月) 司祭月例会 (午前中、教区本部)、滞日外国人司牧関連会議 (13時半、教区本部)

3月26日(火)~29日(金) 国際カリタス理事会 (ウィーン)

3月31日(日) 茂原教会四旬節黙想会 (9時半講話、11時ミサ、茂原教会)

「聖書 聖書協会共同訳」発行記念の式典@銀座教会

 日本聖書協会が推進役となり事業が進められてきた、いわゆる「共同訳」の新しい聖書が完成したのは、ご存じの通りです。今回は推進役となった聖書協会の名前を取り、「聖書 聖書協会共同訳」と命名されています。昨年12月に発行されました。

 その発行を記念して、記念の講演会と奉献式が、2月22日の金曜日の午後、銀座教会を会場に行われましたので、参加してまいりました。

 日本聖書協会には、その理事会にカトリック教会からも理事を出しており、これまでは横浜教区の梅村司教様が務めてくださいましたが、今年から私が理事に入ることになりました。

 今回の新しい翻訳事業は、すでに2003年頃から始められており、1987年に発行された「新共同訳」以来、31年ぶりの新しい翻訳の登場となります。プロテスタント諸教会の専門家とカトリックの専門家が協力し合って完成した、一大事業です。

 その翻訳方針は、いくつかありますが、特に「日本の教会の標準訳聖書となること」を目指し、「礼拝での朗読にふさわしい、格調高く美しい日本語訳を目指」して、作業が続けられました。聖書学の専門家とともに、日本語の専門家や、現場での司牧者も、様々なレベルで加わり、共同作業で完成した翻訳です。

 カトリック司教協議会は2010年2月の司教総会で、今回の翻訳事業をカトリックとプロテスタントとの共同事業として認めています。聖書協会の事業の経緯や翻訳への取り組みは、こちらのリンクをご覧ください。聖書協会ホームページ上のPDF文書へのリンクです。

 長い年月にわたって、今回の翻訳事業のために献身された多くの専門家の方々、聖書協会の関係者のみなさま、本当にご苦労様でした。御献身に、心から感謝申し上げます。

 「自分の人生の60代のすべてを、この翻訳事業のためにささげた」とお話しくださった専門委員の方もおられました。聖書翻訳という歴史に残る事業のために力を尽くしてくださった皆様に、感謝します。

Seisho1902

 当日の講演会は、オランダで同じく共同訳の聖書翻訳に携わられたローレンス・デ・ヴリース教授による「神の言葉と、今を生きるわたしたち」と題したお話で、どうして聖書の翻訳をし続けていくのかと、翻訳をあらため続ける意義についてお話しくださいました。

 銀座教会には一杯になるほどの関係者が集まり、講演会後には祈りの式を持って新しい翻訳を奉献。式では聖書協会理事長の大宮溥先生が説教され、カトリックを代表して私が、そして聖公会を代表して総主事の矢萩新一司祭が祝辞を述べました。

 奉献式後には、会場を近くのホテルに移し、さらにたくさんの諸教会関係者が参加し祝賀会。ここではカトリックを代表して、梅村司教が祝辞を述べられました。

 聖書研究や個人での使用については、どうぞ積極的にご利用ください。公式の典礼における朗読などでの利用に関しては、司教団として検討をさらに深めているところです。

(菊地功=きくち・いさお=東京大司教)(「司教の日記」よりご本人の了承を得て転載しています)

このエントリーをはてなブックマークに追加
2019年2月28日