・退任通告受けた中国”地下教会”の司教が”退任ミサ”の共同司式を拒否

Chinese underground bishop skips retirement Mass

Peter Zhuang Jianjian司教(ucanews.comより)

(2019.1.29 カトリック・あい)

 昨年9月の暫定合意を受けて、バチカンと中国当局から退任するよう通告を受けていた”地下教会”の司教が22日行われた退任式には出席したものの、”肝心”の退任を祝う”地上教会”の司教たちとのミサの司式を拒否し、”地下教会”の意向を無視して”和解”に進もうとするバチカンと中国当局の姿勢に抵抗したことが明らかになった。

 アジアの有力カトリック系インターネット通信ucannews.comが25日付けの香港発で伝えたもので、広東省で教区長をしていたPeter Zhuang Jianjian司教は、先月17日に北京に呼ばれ、滞在中のバチカン代表、クラウディオ・マリア・チェリ大司教から、教区長退任の通告と、後任に”地上教会”のメンバーで暫定合意をもとに教皇に承認された司教を当てる旨、説明を受けたが、本人がucannews.comに語ったところによれば、退任通告は受諾しなかった。

 さらに今月22日に広東省の掲陽市の教会で「中国天主愛国協会」(CCPA)と「中国天主教会司教会議」(BCCCC)共催による退任式と退任のミサが数人の司教による共同司式で行われたが、 Zhuang 司教はミサの共同司式には加わらなかった。ミサには30人以上の司祭、助祭、修道士、修道女と200人以上の信徒や招待客が参加したが、”地下教会”の信徒によると、 Zhuang 司教を支持する司祭のほとんどは当局から参加しないように通告を受けたという。

 また”地上教会”の代表と当局はこの式の前に、「ローマの決定により、Zhuang 司教は退任した」と言明したが、”地上教会”系のインターネット通信は、式やミサについてわずかしか報じることはなく、奇異な感じがした、と現地の関係者は述べているという。

 

 

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2019年1月29日