・インド・ケララ州で修道女たち「強姦司教」の逮捕求めデモに参加

(2018.9.11 「カトリック・あい」)

Kerala nuns seek arrest of bishop accused of rape

Nuns of the Missionaries of Jesus congregation demonstrate in Kochi on Sept. 8 seeking the arrest of Bishop Franco Mulakkal, who is accused of raping a nun member of their congregation. (Photo by T.K. Devasia/)

 バンコクに本拠を置くカトリックのインターネット・ニュース「ucanews.com」が10日付けで報じたところによると、修道女を強姦したとして訴えられているインド南部ジャランダール教区長のフランコ・ムラッカル司教を警察当局や教会が不当に擁護しているとして、司教の逮捕・厳正な処罰を求める大規模な市民の抗議デモ、ハンガーストライキが8日、ケララ州のコーチ市で行われ、これにカトリックの修道女たちも加わった。
 強姦の訴えは2か月前に警察当局に出されている。それによると、問題の司教は2014年から2016年にかけて、自分が担当するパンジャブ州の教区から、ケララ州にある女子修道院に出かけ、13回にわたってある修道女を繰り返し強姦した。司教はこれをねつ造だとして否定した。
 だが、ucanews.comによると、訴えを起こした修道女の親類で同じ修道院の修道女は「私たちは、この問題をバチカンを含めてあらゆる教会の関係機関に相談しようとしましたが、私たちの正義を求める請願にどこも応じてくれませんでした」とし、今回の抗議デモに踏み切った理由を説明している。
 抗議デモのリーダーも、同州で政治的な影響力を持つカトリック教会の反発を買うのを恐れた州政府が警察当局に圧力をかけ、問題の司教を守ろうとしている、と批判しているが、警察当局は、この事件については、司教を拘留するに足る十分な証拠は必要で、今も捜査を続けている、と反論している。
 また、この問題を傍観している、と批判を受けているインドのカトリック司教協議会も、事務局長のセオドール・マスカレナス司教が、この問題に対する司法権を持たない司教協議会への批判は正当ではないし、被害者とされている修道女が我々のところでなく、警察当局に問題を持ち込んだ以上、警察当局の捜査が終わるまで待たねばならない、としているという。
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2018年9月11日