・「若者シノドス」を前に-若者たちの”プレ・シノドス”で「人生が変わるような経験」をした

(2018.9.27 VaticanNews Sr Bernadette Mary Reis, fsp)

   「若者たち、信仰、そして召命の識別」をテーマとするシノドス(全世界代表司教会議)が10月3日から始まるが、その準備として3月にローマで開かれた若者たちによる”プレ・シノドス”に、米国司教協議会から選ばれて参加したケイティ・プレジャン・マクグラディに会議での経験とシノドスへの期待を聞いた。

*聴くことが重要だと分かった

 ケイティは、まずこの会議を「人生を変えるもの」で、「教皇が若者たちの声がどういうものかをお知りになるのは、どれほど重要か」と言うことが分かった、と評価。「プレ・シノドスに、誇りをもって、たくさんのことを知っていると思って」参加した。自分の経歴と米国司教協議会から受けた説明をもって、分かち合おうとするものをたくさん持って会議に臨んだが、「私たちが発言したり、提案したりすることは大したことがない、とすぐに分かりました。私たちに取って、聴くことのほうがずっと重要だったのです」と経験を語る。

 *経験を分かち合う

 そして、世界中からやって来た他の参加者たちとの話し合いは「私たちが米国で直面している機会と課題に光を当ててくれました」。エジプトから来た青年は、米国での若者たちの会議の経験、会議の組み立て方、祈り、仲間意識の育て方について学びたいと考えていたが、彼女は「そのような重要な事業につぎ込むべき資源の重要性を実感した」という。

*教会弾圧が続く中国から来た同室者の力強い信仰告白に感動

 ケイティのルームメイトは中国からの参加者だった。「彼女からは、カトリックが圧迫され、挫かれ、政府の支配下におかれた共産主義の国で何が起きつつあるかについて、たくさんの識見をもらいました」。そして「信仰を表す行為が禁じられている」ので、人々に聖体の秘跡を受けるように準備させるのが、どれほど難しいことなのか、という説明も受けたという。彼女が「中国の教会のためにお祈りをして。私たちは、キリストの十字架を担う機会をいただいている、聖人になろうとしているのよ」と語った時、「彼女の力強い信仰告白に強く心を打たれ、涙が出ました」と当時を振り返った。

 彼女との会話から、ケイティは「あざけり、非難、誤解に対して、堅固さを保ち続ける」ために、米国の教会にとって必要なことを改めて認識して米国に持ち帰った。また、「信仰をしっかりと実践し、信じることを守ることに勇気を持つように、若者たちを励ますことが必要だ、ということも分かった、と言う。

*成果を「若者シノドス」に参加する司教たちが生かしてくれるように

プレ・シノドスの最終文書のとりまとめには彼女も参加したが、「(会議の内外での)対話の成果として私たちがまとめた要約文書を読むのは、本当に素晴らしいことでした…『若者シノドス』に参加される司教さまたちに知っていただきたい、若者たちの暮らしの実態、現在の若者たちについて、幅広く、世界中のことについて触れ、包括的な見方が盛り込まれています」と、「若者シノドス」にプレ・シノドスの成果が生かされるよう、強く希望した。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2018年9月29日