・「教会は皆さんの情熱を必要としている」-シノドスの司教たちから世界の若者へ手紙

(2018.10.28 バチカン放送)

 3日から開かれていた「若者、信仰そして召命の識別」をテーマとしたシノドス(世界代表司教会議第15回通常総会)が28日、教皇フランシスコと参加司教たちによる閉会ミサで終了、閉会にあたって参加司教たちから世界の若者あての手紙が発表された。内容は以下の通り。

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世界代表司教会議・第15回通常総会  シノドス参加司教たちから若者たちへの手紙

 皆さん、世界の若者たちに、私たちシノドス参加司教は、希望と信頼と慰めの言葉をもって話しかけたいと思います。ここ数日、私たちは「永遠に若いキリスト」イエスの声に耳を傾けるために集いました。そして、イエスの中に、皆さんの多くの声、皆さんの喜びの叫び、嘆き、沈黙を認めました。

 皆さんの内的追求や、皆さんの不安定さを形作っている喜び、希望、悲しみ、苦悩を私たちは知っています。ここで皆さんに私たちの言葉を聞いて欲しいのです。それは、皆さんが、待ち望んでいることを、高い目標へと変容できるよう、そのために私たちは皆さんの喜びの協力者となりたいということです。自分たちの夢を、生活や人類の歴史の中で具体化させるために、皆さんが生きることへの意欲をもって、努力しようとしていることを、私たちはよく知っています。

 私たちの弱さが皆さんを失望させることがないように、脆さや罪が皆さんの信頼を妨げることがないようにと願っています。教会は、皆さんにとってお母さんです。教会は皆さんを見捨てず、新しい道や、山道を一緒に歩んでくれます。高みにある細い道では、聖霊がより強く吹き、無関心や、軽薄さ、落胆を吹き飛ばしてくれます。

 神が御子イエスを与えるほどに愛された世界が、物事や、たやすい成功、享楽に閉じこもり、最も弱い人々を押しつぶす時、皆さんは、世界が再び立ち上がり、その眼差しを愛と美と正義に再び向けることができるよう、助けてあげてください。

 1か月にわたって、私たちはここで皆さんの何人かと一緒に、そして私たちと結ばれた多くの皆さんは祈りと愛情をもって、共に歩んできました。今、私たちはそれぞれの地で、歩み続けたいと望んでいます。イエスは私たちを、そこに、弟子・宣教者として派遣されるのです。

 教会と世界は皆さんの情熱を緊急に必要としています。より弱い人々、貧しい人々、人生に傷ついた人たちの道のりを、共に寄り添う人となってください。

 皆さんは現在であり、そして、より輝ける未来です。

 2018年10月28日

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2018年10月28日