☩「『信じる』とは、神が共におられ、最後に勝利され、命は死に打ち勝つことを信じること」教皇、ウクライナの巡礼団4000人を激励

 

(2025.6.28 バチカン放送)

 教皇レオ14世が28日、聖ペトロ大聖堂で、ウクライナのギリシャ典礼カトリック教会の巡礼団とお会いになった。

 ウクライナと他の国々から聖年のためにローマに集ったウクライナ・ギリシャ典礼カトリック教会(ウクライナ東方カトリック教会)の信者たち約4000人は、この朝、バチカンの聖ペトロ大聖堂に向けて、十字架を先頭に巡礼の行列を行い、大聖堂で迎えられた教皇から、歓迎の挨拶を受けた。

 教皇は、巡礼者たちに、「皆さんの巡礼は、信仰を新たにし、欺かれることのない希望を証ししたいとの熱望の表れです」と讃えられ、「聖年は、全人生を通して、たとえ困難を前にした時にも、あなたがたのような希望の巡礼者となるようにと私たちに勧めています」と語られた。

 そして、聖年の扉に向けたローマへの旅は、「永遠へと続く日々の歩みの象徴であり、その永遠において、主は涙をことごとく拭われ、そこにはもはや死も、悲しみも、嘆きも、労苦もありません(ヨハネの黙示録21章4節)」とされ、「すべての時代は、それぞれの困難や問題を抱えていますが、それはまた、神への完全な信頼と委託のうちに成長する機会でもあります」と強調。

 「ウクライナの人々の信仰は今、辛い試練に直面し、多くの人が『主よ、なぜこうしたことが起きるのですか』と問いかけていることでしょう」と彼らのおかれている悲惨な状況に思いを寄せながら、「『信じる』ということは、すぐにすべての答えを得ようとすることではなく、神が私たちと共におられ、恵みをくださり、神は最後に勝利され、命は死に打ち勝つことを信じることです」と説かれた。

 教皇は挨拶の最後に、「司牧者と信者が共に、私たちの希望、イエスを見つめながら歩むように」と励まされ、ウクライナの巡礼者たちのために、希望の母、マリアの保護に託して祈られた。

(編集「カトリック・あい」)

2025年6月29日

☩「世界的危機の時代、一致と平和の建設者となるよう努めよ」教皇、イエスの聖心の祭日に、世界の司祭たちに呼びかけ

Pope Leo XIV with newly ordained priests from around the worldPope Leo XIV with newly ordained priests from around the world  (@Vatican Media)

2025年6月28日

十「神と兄弟姉妹を愛し、惜しみなく自らを捧げなさい」ー教皇、イエスの聖心の祝日ミサで32人を司祭叙階

Pope Leo XIV presides over Ordination Mass (27 June 2025)Pope Leo XIV presides over Ordination Mass (27 June 2025)  (@Vatican Media)

 

 

*誰一人取り残されることがないように

 

 

 

 

 

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年6月27日

☩「『参加と交わり』の”シノドスの道”を歩み続けることができるように」-シノドス事務局・評議員たちと会談

Pope Leo XIV meets with the Ordinary Council of the General Secretariat of the Synod of BishopsPope Leo XIV meets with the Ordinary Council of the General Secretariat of the Synod of Bishops  (@Vatican Media)

Pope: Synodality is an

2025年6月27日

☩「私たちの町から、絶望を一掃せねばならない」-教皇、国連「国際麻薬乱用撲滅デー」の集いで

教皇レオ14世による「国際麻薬乱用撲滅デー」の集い 2025年6月26日 バチカン・聖ダマソの中庭教皇レオ14世による「国際麻薬乱用撲滅デー」の集い 2025年6月26日 バチカン・聖ダマソの中庭  (@Vatican Media)
(2025.6.26 バチカン放送)

 国連の「国際麻薬乱用撲滅デー」の26日、教皇レオ14世は、麻薬・覚醒剤など違法薬物の取引の撲滅や、薬物依存からの回復に努める人々との集いを開かれた。

 バチカンの「聖ダマソの中庭」を会場にした集いでは、イタリア政府関係者から麻薬撲滅の取り組みが説明され、薬物依存の経験を持つ女性からはその更生の努力が語られた。

 教皇は集いの冒頭で、「あなたがたに平和があるように」と、復活されたイエスの言葉で挨拶された。

  復活されたイエスは家に鍵をかけて閉じこもっている弟子たちの中に立ち、「あなたがたに平和があるように」と挨拶された。弟子たちはイエスを見捨て、イエスを永遠に失ったと思い、失望と恐れに囚われ、その中にはすでに去って行った者たちもいた。

 教皇は、「それでもイエスは彼らを探して再び戻って来られた… 弟子たちが鍵をかけ、蟄居していた家の扉からイエスは入って来られ、平和をもたらし、赦しと聖霊の息吹きをもって再び弟子たちを元気づけられたのです」とされ、「息が詰まりそうな時、先が見通せない時、私たちの人としての尊厳は枯れてしまう。そのような時にも、復活されたイエスは再び戻られ、その息吹きをもたらしてくださることを忘れてはなりません」と説かれた。

 そのうえで、「薬物依存は、目に見えない牢獄ですが、私たちは皆、自由へと召された存在なのです」と強調。「平和と喜びを見出すためには、『共に』が鍵となります。悪は、皆で共に打ち勝つもの。喜びは、共に見出すもの。不正義は、共に闘うもの」と語られた。

 教皇はまた、「私たちの闘いは、大きなビジネスになっている違法薬物や、アルコール、ギャンブルなどへの『依存を作り出す者たち』との闘いです。そして、これらが巨額の利益を生むシステムや複雑に入り組んだ犯罪組織を解体する義務を、国々は持っています… だが現実は、治安の名の下に貧しい人々を相手に闘い、死の連鎖のシステムの末端にいる人々で刑務所をいっぱいにすることがあっても、そのシステムの鎖の先を握っている人々は罰せられず、影響を行使し続けているのです」と批判。

 「私たちの町は、『疎外された人々』からではなく、『疎外』から解放され、『絶望的な状況に置かれた人々』ではなく、『絶望』を一掃せねばなりません… 私たちは皆、自由であるために、人間的であるために、平和のために、召されています… 癒しと出会いと学びの場所を増やしながら、共に歩んで行きましょう」と参加者たちに呼びかけられた。

(編集「カトリック・あい」)

2025年6月27日

☩「卑劣な行為、全教会は中東のキリスト教徒に寄り添っている」レオ14世がシリアの教会への自爆テロに

教皇レオ14世 2025年6月25日の一般謁見 バチカン・聖ペトロ広場教皇レオ14世のバチカン・聖ペトロ広場での2025年6月25日の一般謁見   (@Vatican Media)

 攻撃の対象となったマール・エリアス教会では、事件当時、約300人がミサに参加しており、爆発により少なくとも30人が亡くなり、負傷者はおよそ60人に上っている。

 このテロ攻撃を「卑劣」なものと非難された教皇は、犠牲者を神の憐れみに託すと共に、遺族と負傷者のために祈られ、「中東のキリスト教徒の皆さんにお伝えしたい。私は皆さんのそばにいます。全教会は皆さんに寄り添っています」と連帯を表明された。

 この悲劇的な出来事は、「長年、紛争と不安定な状況が続いた後に、今なお残るシリアの深刻な脆弱さを示すもの… シリアに対し国際社会が関心を持ち続け、平和と和解のための連帯と新たな取り組みを通して、支援を提供し続けることができるように」と願われた。

 また教皇は、「イラン、イスラエル、パレスチナでの状況の展開を注意と希望をもって見守り続けよう」と呼びかけられた。

 さらに、「『国は国に向かって剣を上げず、もはや戦うを学ぶことはない』というイザヤ預言者の言葉(イザヤ書2章4節=「聖書協会・共同訳})がこれまでにない切迫をもって響いています」とされ、「いと高き神からのこの声に、耳を傾けるように」と呼びかけられた。

 そして、「ここ数日の流血の行為によって引き裂かれた傷跡を癒し、横暴や復讐のあらゆる論理をはねのけ、対話と外交による平和の道を決然と選び取るように」と関係する指導者たちに訴えられた。

(編集「カトリック・あい」)

2025年6月26日

☩「神に根差し、教会への奉仕に献身する模範を示すことで『希望の証人』となるように」教皇、「司教たちの聖年」の黙想講話で

Pope Leo XIV with Bishops during their Jubilee pilgrimage to St Peter's BasilicaPope Leo XIV with Bishops during their Jubilee pilgrimage to St Peter’s Basilica  (@Vatican Media)

*司教に不可欠なその他の徳

 教皇は続けて、司教に必要な他のさまざまな徳について言及され、特に司牧上の慎重さ、福音的清貧、独身における完全な禁欲という 「不可欠な徳 」を指摘。「司教は、スキャンダルを引き起こしかねない状況や、虐待のあらゆる事例、特に未成年者が関係する事例に断固とした態度で対処し、現在施行されている法律を十分に尊重して対応せねばなりません」と強調された。

 さらに、「司教は 人間としての美徳を培うよう 求められており、特に第二バチカン公会議が強調した公正さ、誠実さ、自制心、忍耐力、傾聴と対話の能力、奉仕の意志を含む美徳を培うよう求められているのです」と強く語られた。

*交わりの人たち

 講話の最後に教皇は、「聖母マリアと聖ペトロとパウロの祈り」が司教とその共同体にとって最も必要な恵みを得ることができるように、と願われ、特に、司教たちが 「交わりの人となり、常に教区司祭座の一致を促進する助けとなるように」と祈られ、「その交わりの精神は、司祭たちの司牧的働きかけを励まし、教会を一致のうちに成長させるのです 」と強調して締めくくられた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

2025年6月25日

◎教皇レオ14世の聖年連続講話「イエス・キリスト―私たちの希望」⑥イエスのもとへ行こう!主は私たちを癒してくださる」

(2025.6.25  Vatican News   Deborah Castellano Lubov)

 教皇レオ14世は25日の水曜恒例一般謁見で、「イエス・キリスト、私たちの希望」の連続講話を続けられ、今回は、マルコ福音書に記された「イエスへの信仰を持つことの癒しの力」を明らかにする二つの奇跡について考察された。

 最初の奇跡は、社会から汚れた存在として敬遠される病気で苦しんでいた女性が、イエスには自分を癒す力があると信じ、群衆の中でイエスに触れようと手を伸ばし、その信仰のゆえにイエスは彼女を癒されこと。イエスは彼女に、「安心して行きなさい」と言われた。

 そして二つ目の奇跡は、「娘が死んだ」という知らせを受け、心を痛める父親の願いに応え、イエスは少女を死からよみがえらせたこと。イエスは、父親に 「恐れるな、ただ信仰を持ちなさい 」と言われ、彼の家に行き、皆が泣き叫んでいるのを見て、「その子は死んでいるのではなく、眠っているのだ 」と言われた。

 教皇は、「この2つのエピソードは、私たちが信頼と信仰をもって主に向かうとき、主の能力を超えるものは他にないことを明らかにしています」とされ、「イエスの行為は、主があらゆる病を癒すだけでなく、死からも目覚めさせることを示しています… 永遠の生命である神にとって、肉体の死は眠りのようなもの。真の死とは、魂の死であり、私たちはこれを恐れなければなりません」と説かれた。

 また教皇は、イエスが少女を生き返らせた後、彼女の両親に「何か食べ物を与えるように」と言われたことを取り上げ、「これは、イエスが私たちの人間性と親密であることのもう一つの具体的なしるしです… このことは私たちに深い意味での理解を可能にし、私たち自身に問いかけさせるもの。もし私たち自身が福音によって養われていないなら、どうすればよいのでしょうか」と問いかけられた。

 そして、教皇はそれぞれの奇跡を振り返り、悲惨な状況を解決するために、神への信仰を邪魔するものを許容されなかったことを強調。「時として、私たちはそれに気づきませんが、密かに、そして実際に、恵みが私たちに届き、私たちの人生を内側からゆっくりと変えていくのです 」と語られた。さらに、「おそらく今日も、多くの人々がイエスの力を心から信じることなく、表面的な方法でイエスに近づいているでしょう。私たちは教会の”表面”を歩いているが、心は別のところにあるのかもしれません」と信者たちに注意を促された。

 教皇は講話の締めくくりとして、この福音書の二つの記述は、「イエスにとって、癒すことができないほど大きな傷や苦しみは何もないこと、そして私たちはイエスのもとに行くことで、イエスから新しくされることを示しています」と強調された。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

2025年6月25日

☩「私たちはパンを分かち合い、神の国を宣べ伝えるよう召されている」—教皇、「キリストの聖体の祝日」のミサで

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年6月23日

☩「中東危機深刻、人類は平和を叫び声を上げて訴えている」—教皇、「キリストの聖体の祝日」の正午の祈りで

Israeli security forces gather outside the site of an Iranian airstrike in Tel Aviv on June 22, 2025Israeli security forces gather outside the site of an Iranian airstrike in Tel Aviv on June 22, 2025  (AFP or licensors)

2025年6月23日

☩「 キリストの体と血の犠牲は『究極の愛』の形」教皇、キリストの聖体の祭日の正午の祈り

Pope Leo XIV recites the Angelus on 22 June 2025Pope Leo XIV recites the Angelus on 22 June 2025  (@Vatican Media)

(2025.6.22 Vatican News  Deborah Castellano Lubov)

教皇レオ14世は22日、「キリストの聖体」の祝日の正午の祈りに先立つ講話で、「主は、私たちが祭壇に供えるパンとぶどう酒を、私たちの命の捧げ物とともに受け取り、聖別し、祝福し、キリストのからだと血に変え、世の救いのための愛のいけにえとしてくださる」と語られた。

 講話で教皇はまず、この日、教会は世界の多くの場所で、パンと魚の奇跡を語る聖ルカの福音朗読とともに、キリストの至聖なる体と血の祝日を祝っていることを思い起こされた。

 この福音の箇所で、イエスが、ご自分の話を聞き、癒しを得たいと集まって来た何千人もの人々の空腹を満たすために、使徒たちに対応するよう求め、差し出されたパンと魚を祝福し、全員に分けるよう命じた様子を描写している。

 その結果が驚くべきものであり、すべての人が食べるのに十分な量が配られただけでなく、余りさえしたことを指摘された教皇は、「これは奇跡であることを超えて“しるし”です。神の賜物は、それがどんなに小さなものであっても、分かち合われるとき、いっそう大きくなることを私たちに思い起こさせてくれるのです」と説かれた。

 そして、「この祝日に聖書のこの箇所を読むとき、さらに深い現実、すなわち、すべての人間の分かち合いに先立つ、より大きな分かち合い、すなわち、『神が、私たちと分かち合ってくださること 』について考えるよう、私たちは求められているのです」と強調された。

 続けて教皇は、「創造主である神は、私たちを救うために、私たちに命を与えられ、被造物である女性に、神の母となること、そして私たちと同じように、壊れやすく、制約のある、死を免れない肉体を御子キリストに与えるように求められました。これによって、主は 、貧しさを私たちと完全に分かち合い、私たちの贖いのために、私たちが主に捧げることのできるわずかなものを用いることを選ばれた のです」と語られた。

 そのうえで、「たとえささやかなものであっても、私たちそれぞれに応じた贈り物をし、受け取った人に感謝されるのを知る時、それはどれほど素晴らしいか」考えるよう、信者たちに促され、「その行為が単純であるにもかかわらず、贈り物が私たちの愛する人たちとの距離を縮めてくれると感じる時、私たちはどれほど幸せでしょう 」と述べられた。

 

 聖体儀式では、祭壇のパンとぶどう酒が聖別され、私たちの人生を共に捧げられことで、キリストの体と血に変えられ、世界の救いのために働く。「神は、私たちが神に捧げるものを喜びをもって受け入れることで、ご自身を私たちと一体化させ、私たちが神の愛の賜物を受け取り、喜びをもって分かち合うことで、私たちを神と一体化させるよう促しておられます。聖アウグスティヌスも言っておられるように、「たくさんの”一粒の麦”から一つのパンが作られるように、慈愛の一致のうちに、キリストの一つの体が形作られるのです 」と説かれた。

 講話の最後に教皇は、22日の午後遅く、聖ヨハネ・ラテラノ大聖堂でのミサから始まり、聖マリア・マジョール大聖堂へと続く、ローマにおける「キリストの聖体」の祝日の伝統的な聖体行列を主宰することに言及。「私たちは共に聖ミサを行い、その後、至聖なる秘跡を携えて、私たちの街の通りに出ます。私たちは歌い、祈り、そして聖マリア大聖堂の前に集まり、私たちの家、私たちの家族、そして全人類に主の祝福を祈り求めます」と語られ、この祝典が、「祭壇と幕屋から出発して、分かち合いと慈愛のうちに、日々、互いに交わりと平和の担い手となることを約束する私たちの輝ける”しるし”となるよう祈られた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年6月22日

☩「教会における虐待への対応に『ゼロ・トレランス(容赦しない)』の文化の徹底が重要」教皇、リマでの調査報道讃える演劇にメッセージ

"Proyecto Ugaz" photo credits Francisco Rodriguez Torres“Proyecto Ugaz” photo credits Francisco Rodriguez Torres 

 ウガス氏は、ベル―で強い影響力を持っていた信徒運動体、「キリスト教生活ソダリティウム(Sodalitium Christianae Vitae」(カトリック教会の使徒生活協会の一つ。1971年にルイス・フェルナンド・フィガリによってペルーで設立されたが、度重なる不正行為と汚職が明らかになり、バチカンによって、2025年4月14日に解散させられた)に関する調査報道を続け、そのために嫌がらせや取材妨害を受けて来た。

 今でも、法的な嫌がらせやオンラインによる攻撃にさらされており、2022年11月、彼女は教皇フランシスコに自身含む4人のジャーナリストの保護を求め、教皇は彼らに支持を表明された。教皇レオ14世もそれを受け継いで支持を続けておられる。

2025年6月22日

「聖トマスモアは、今日の私たちにとっても、自由と良心のために殉教した政治家の模範」教皇、「政治家の聖年」参加者たちに

Pope Leo XIV meets with political leaders during the Jubilee of Governments on June 21, 2025Pope Leo XIV meets with political leaders during the Jubilee of Governments on June 21, 2025  (@Vatican Media)

 

 

2025年6月22日

☩「AIは子どもや若者の発達を助けるもの、妨げてはならない」教皇、第二回ローマ人工知能会議へ注文

File photo of Pope Leo XIV blessing a child at his weekly General Audience File photo of Pope Leo XIV blessing a child at his weekly General Audience 

(2025.6.20 Vatican News   Deborah Castellano Lubov)

 教皇レオ14世は20日にバチカンで開かれた第2回ローマ人工知能会議にメッセージを送られ、「AI、特に生成AI(学習したデータに基づいて新しいコンテンツを生成する能力を持つ技術)は、ヘルスケアや科学的発見における研究の強化を含む、さまざまなレベルで新たな地平を切り開きました」と評価。

 そのうえで、AI(人工知能)という 「人類の知恵の類まれなる産物」への対応を考える際、「人間の尊厳を決して忘れてはならず、若者や子供たちの適切な人間的・神経学的発達を妨げてはなりません」と警告された。

 メッセージで教皇はまず、会議がバチカンで開かれたことについて、「これは、私たち人類家族の現在と未来に直接影響を与えるこのような議論に参加したい、という教会の明確な意思の表れ」とされたうえで、「人類家族に恩恵をもたらす並外れた可能性とともに、AIの急速な発展は、より真に公正で人間的なグローバル社会を生み出す上で、このような技術を適切に使用することに関して重大な問題も提起しています」と指摘。

*人間の天才が生み出した例外的な産物だが、道具であることに変わりはない

 そして、故教皇フランシスコが言われたように、AIは「何よりも『道具』」であることを強調され、「AIのガバナンスのための適切な倫理的枠組みを議論するためには、人間固有の特徴を認識し、尊重することが欠かせません… 私たちの誰もが、子供や若者のことを心配し、AIの使用が彼らの知的・神経学的発達に及ぼす可能性について懸念しているのは確かです… 若者たちは、成熟と真の責任に向かう旅路を妨げられることなく、助けられなければなりません。社会の幸福は、若者たちが神から与えられた賜物と能力を開発し、自由で広い心をもって、時代の要求と他者の必要に応える能力を与えられるかどうか、にかかっているのです 」と訴えられた。

*どんなに広範であっても、知性と混同してはならない

 続けて教皇は、「AIによって得られる情報量にこれほど素早くアクセスできる世代はかつてなかった。しかし、データへのアクセスは、それがどんなに広範なものであっても、知性と混同されてはなりません… 知性とは、必然的に 、人生の究極的な問いに対して開かれ、真と善への志向を反映するものです」と指摘。

 さらに、AIがより大きな平等を促進するために肯定的かつ実に崇高な方法で使用される一方で、依然として 「他者を犠牲にして利己的な利益のために悪用される可能性、あるいはもっと悪いことに、紛争や侵略を煽るために悪用される可能性 」がある、と警告された。

*AIの影響について考える

 教皇は、教会として、「人間と社会の統合的発展 に照らしてAIの影響を検討する必要性を何よりも強調することで、差し迫った問題についての穏やかで十分な情報に基づいた議論に貢献したいと願っています」とされ、「このことは、人間の幸福を物質的にだけでなく、知性的にも精神的にも配慮すること、一人ひとりの人間の侵すことのできない尊厳を守り、世界の人々の文化的、精神的な豊かさと多様性を尊重することを意味します」と言明。

 「最終的に、AIの利益やリスクは、この優れた倫理的基準に従って正確に評価されなければなりません… 今日の社会は、人間的なもののある種の 『喪失』、あるいは 」少なくとも『蝕み』を経験している。このことは、私たちが共有する人間の尊厳の本質と独自性について、より深く考察することを求めている のです」と説かれた。

*青少年はAIによって妨げられるのではなく、助けられなければならない

 教皇はメッセージの最後に、「本物の知恵は、データの利用可能性よりも、人生の真の意味を認識することに関係しています」とされ、この観点から、この会議の審議が、「若者が真理を道徳的・精神的生活に統合することを可能にし、その結果、彼らの成熟した決断に情報を与え、より大きな連帯と一致の世界への道を開くことを可能にする、必要な世代間の徒弟制度の文脈の中でAIについても検討される 」ことへの期待を表明された。そして、「あなた方の前に課せられた任務は容易ではありません。しかし、極めて重要なものです」と締めくくられた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

2025年6月21日

☩「 戦争は常に敗北だ!」教皇レオ14世がフランシスコの叫びに共鳴、ウクライナ、イラン、ガザなどの戦争を非難

Russian drone and misille strike in KyivRussian drone and misille strike in Kyiv 

*イスラエルとイランの対立

 

 イスラエルがイランの核開発計画の排除を目的とした攻撃を続けているため、何千人もの人々がイランの首都テヘランから脱出している。

 最初の攻撃で、軍幹部や核科学者を含む220人以上が死亡した、と伝えられている。イスラエル軍情報筋によると、イスラエル空軍は一晩でテヘランの20の標的を攻撃した。これに対し、イランはイスラエルに向けて約400発のミサイルを発射し、約40発がイスラエルの防空網を突破した。イスラエル当局は、この攻撃で24人が死亡した、としている。

2025年6月18日