■9月の教皇と日本の教会の祈りの意向
教皇の意向: 周辺に追いやられて生活する人々
・社会の周辺に追いやられて非人道的な環境の中で生活する人々が、社会の仕組みから見落とされたり、必要のない者として扱われたりすることがありませんように。
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(2023.8.29 バチカン放送)教皇フランシスコは、この意向をめぐり、ビデオを通し次のように話された。
「ホームレスの人が道端で亡くなっても、インターネットの検索やニュースの最初のページに出ることはないでしょう。どうして、私たちはここまで無関心になることができたのでしょうか。経済的利益に見合わないから、と多くの人が切り捨てられる文化を、どうして容認できるでしょうか。私たちの生活、町、生き方を支配するこの文化をどうして認められるでしょうか。
この状況を直視しないで、無理に違う方向を見ようとするなら、首の筋を違えることでしょう。
お願いです。貧困や、依存症、精神疾患、障がいを理由に、周辺に追いやられて生活する人々を「見えない存在」にすることをやめましょう。受け入れに重点を置き、それを必要とするすべての人を認めることに力を入れましょう。それは、受け入れや、もてなしの文化、屋根やシェルター、愛や人間的温かさを与える文化です。
祈りましょう。社会の周辺に追いやられて非人道的な環境の中で生活する人々が、社会の仕組みから見落とされたり、必要のない者として扱われたりすることがありませんように」
(編集「カトリック・あい」)
日本の教会の意向: すべての被造物
・地球温暖化を止めるために働く人たちを力づけてくださいますように。
■8月の教皇と日本の教会の祈りの意向
教皇の意向:「ワールドユースデー(世界青年の日)」のために
(2023.7.27 バチカン放送)
教皇フランシスコは、8月1日からポルトガルの首都リスボンで開かれる「ワールドユースデー(世界青年の日)大会が、世界の若者たちにとって、生活の中で福音を生き、証しする良い機会となるように、次のような問答の形で期待を語られた。
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若者たち:私の地区の教会に行くと、年配の人しか見かけません。もう教会はお年寄りのものなのでしょうか?
教皇:教会は、”高齢者のクラブ”ではありません。また、同様に”若者たちのクラブ”でもありません。もし”お年寄りのクラブ”になるなら、教会は「死ぬ運命」にあるでしょう。聖ヨハネ・パウロ2世は「若者と一緒に生きるなら、あなたがたも若くなる」と言われました。教会は、年老いないように、若い人たちを必要としています。
若者たち:親愛なる教皇フランシスコ、このワールドユースデーのために、『マリアは出かけて、急いで山里に向かった(ルカ福音書1章39節)』というモットーを選ばれたのはなぜですか?
教皇:自分が神の母になることを知ったばかりのマリアは、そこで”自撮り”をしたり、目立とうとはしませんでした。マリアが最初にしたことは、奉仕するために、助けるために、大急ぎで歩き始めることでした。皆さんも、他の人たちを助けるために歩き出すことを、マリアから学ばなければなりません。
若者たち:ワールドユースデー・リスボン大会に何を期待しておられますか?
教皇:リスボンで「未来の世界の種」を見ることができたら、と思います。それは「愛が中心にある世界」、「私たちが兄弟姉妹である、と感じることができる世界」です。私たちは今、戦争の中にいます。私たちには、何か別のものが必要。それは、「福音を証しすることを恐れない世界」「喜びのある世界」です。私たちキリスト者が喜びを持たないなら、私たちは信頼に値せず、誰も私たちを信じてくれないでしょう。
若者たち:私たちは祈ります。リスボンで開催されるワールドユースデーが、若者たちにとって、生活の中で福音を生き証しするよい機会となりますように。
日本の教会の意向: 核兵器廃絶のために
被爆国として、核兵器廃絶に向かっての歩みを導いてくださいますように。