・ロシアの武力侵略が5年目迎える極寒のウクライナ、暖房も食料も断たれる人々に支援をーとバチカン支援援助省長官

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*家庭で調理ができず、商店も閉まり、炊き出しを求める人々も急増

 

2026年1月22日

・「公会議の改革で生まれた現在のローマ典礼を『唯一の典礼』とすべきだ」ー枢機卿会議での典礼秘跡省長官の発言予定原稿が明らかに

(2026.1.17 カトリック・あい)

 米National Catholic Register(14日付け)やCollege of Cardinals Report(15日付け)が、先の臨時枢機卿会議で「典礼」に関する討議用として用意されながら時間的制約から発表されなかったバチカン典礼秘跡省のアーサー・ローチ長官・枢機卿の発言予定原稿を明らかにした。この文書は、バチカン・ジャーナリストのDiane Montagnaが入手し、自身の13日付けのブログで全文を公開していたもの。

 それによると、ローチ長官は、教皇フランシスコが2021年に発布した、公会議以前の伝統的典礼を制限する教令『Traditionis Custodes 』(伝統の守護者)を引用する形で、「典礼における正当な進歩がなければ、伝統は『死んだものの集まり』に貶められ、必ずしも健全とは限らなくなる」と主張。

 教会史から様々な例を挙げ、典礼は「それ自体が時代や場所によって変化する文化的要素によって特徴づけられる」ものであり、その歴史は「有機的発展の過程における継続的な改革」である、と述べ、論拠として、同枢機卿は2006年の一般謁見におけるベネディクト16世の言葉、「伝統とは死んだ事物の集合体の伝承ではなく、起源へと繋がる生ける川、すなわち起源が常に存在する生ける川である」と引用した。

 そのうえで、「第二バチカン公会議が求めた典礼は、伝統の真の意味と完全に調和しているだけでなく、伝統に奉仕する特異な方法そのものを構成している」とし、教会は常に「確固たる伝統を維持する」ことと「正当な進歩への道を開く」という「動的なビジョン」を持っており、これらは「分離可能な二つの行為」として理解されるべきではない、と主張。

 「教会の第一の善は、分裂を凍結することで達成されるのではなく、共有せざるを得ないものの共有の中に自らを見出すことによって達成される」と述べ、教皇フランシスコの文書『 Desiderio Desideravi(神の民の典礼的形成について)』から引用して、 「公会議の父たちが、聖ペトロと共に、聖ペトロの下で、改革の必要性を感じた以前の儀式形式に戻ることはできない。彼らは聖霊の導きのもと、牧者としての良心に従い、改革を生み出した原則を承認したのだ」と言明した。

 さらに、教皇フランシスコの言葉を引用し、「一致はローマ典礼の単一形式、すなわち第二バチカン公会議から生まれた形式によってのみ達成される」と強調。パウロ六世とヨハネ・パウロ二世の在位中に改革前の典礼を認めたのは、単なる「譲歩」であって、推進を意図したものではない、と指摘し、『(公会議によって)改革された典礼がローマ典礼の「唯一の表現」となるべきだ』という教皇フランシスコの願いを改めて強調した。

 発言予定文書の最後に、長官は、教皇フランシスコが『 Desiderio Desideravi』で語られた言葉を再び引用しながら、典礼をめぐる問題は「主に教会論的」であり、教皇は、公会議の正当性を認めながら、公会議から「生まれた」典礼改革を受け入れない人がいることに驚いておられた、と述べている。

 昨年秋の世界代表司教会議総会でバチカンのシノドス事務局の協力者だったカトリック評論家オースティン・アイヴリー氏によれば、教皇レオ14世は、ロッシュ枢機卿にこの原稿の準備を依頼したといい、「彼は、教皇が臨時枢機卿会議で話し合うべきテーマとして選んだ四つのについて基調報告の資料を準備するよう依頼された四人の枢機卿の一人だった」と自身のXに書いている。

 典礼問題は6月末に予定する次回枢機卿会議で議論される見込みだ。

ロッシュ枢機卿への反論

 米National Catholic Registerによると、典礼学者ジョン・ズールスドルフ神父は長官の主張に反論。「枢機卿は、改革された典礼が『有機的発展』を表している」と誤った主張をしている。ヨゼフ・ラッツィンガー枢機卿(後の教皇ベネディクト16世)は典礼改革を『作り物、その場の安っぽい産物』と評した」と述べ、公会議によって生み出された現在の典礼は、「歴史や司牧的必要性への訴えによって事後的に正当化された儀式だ。このような過程は、典礼の伝統が『作り出されたものではなく受け継がれたもの』という教会の従来の理解と容易に整合しない」と主張。

 さらに、この発言予定文書は、「改革、伝統、一致、正当性といった重要用語を、結果を予め決定づける形で再定義している」と批判。「改革の範囲、方法、前提条件」をまず検討しなければならず、さもなければ権威や一致への訴えは、交わりの手段となるどころか議論を閉ざす結果となる」と述べた。

 カトリック評論家ギャビン・アシェンデン氏も、この文書は、「真剣な神学的分析の痕跡ではなく、むしろプロパガンダの痕跡を帯びている… 真実の一側面を提示しようとする党派的な文書」であり、歴史的文脈に位置づけ、「公会議後の改革に関する修正主義的な歴史観を提示することで、枢機卿たちを伝統的典礼へのさらなる制限へと導こうとする試みだ」と結論づけた。

 

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他の枢機卿の臨時枢機卿会議での発言

 

 今回の臨時枢機卿会議での議論は全て非公開とされていたが、イタリア人ジャーナリスト、ニコ・スプンティーニが Il Giornale紙で報じた関係枢機卿の基調発言は、ウェブサイト Messa in Latinoに全文掲載された。要旨は以下のとおり。

 

・バチカン教理省長官のフェルナンデス枢機卿の発言

 教理省長官のビクトル・フェルナンデス枢機卿は、枢密会議で議論された二つのテーマのうちの一つ、すなわち教皇フランシスコの2013年の使徒的勧告『福音の喜び』について発言。「この文書が教会のためのプログラム的文書であり、前教皇の在位期間で”期限切れ”になることはない、と言明。その理由として、「単なる教義や道徳規範の羅列ではなく、神の救いの愛を美しく魅力的なものとして宣言することに焦点を当てていること』を挙げた。

 「私たちはしばしば、同じ教義的・道徳的・生命倫理的・政治的問題について語り続ける。こうした議論にはリスクが伴う」と指摘。福音のメッセージが「響かなくなる」か、あるいは「教会の精神的・社会的教えという広い文脈から切り離され、特定のテーマだけが前面に出される」危険性がある、と警告した。

 フェルナンデス枢機卿は、教皇フランシスコのこの文書から教会への二つの具体的な要求-第一に、神の無限の愛の真理が最優先されるよう、説教の継続的な改革と浄化を続けること。第二に、特に教会の道徳的教えにおいて、「兄弟愛という第一の戒めを生きる呼びかけ」が何よりも響き渡ること―を強調した。

 

・シノドス事務局長のマリオ・グレック枢機卿の発言

  第二のテーマ「シノドス(世界代表司教会議)とシノダリティ(共働性)」について発言したシノドス事務局長のマリオ・グレック枢機卿は、「シノダル(共働的)なプロセスが、教皇の首位権を制限したり相対化したりすることなく、ペトロの務めにおける識別を助ける効果的な手段として、よりシノダルな教会生活の様式が如何に役立つかを示した」と述べ、「シノダリティは首位権に対する対抗手段ではなく、神の民の預言的機能と司教団の識別が融合し、教皇が教会全体のための決定を行う際に、より確かな助けを提供する様式だ」と主張した。

*人間総合開発省次官のファビオ・バッジョ枢機卿の発言予定

 時間制約から実際に発言されることはなかったが、メディアで報じられた4番目の発言予定文書は、人間総合開発省次官のファビオ・バッジョ枢機卿によるもの。このテーマは、バチカン改革に関する教皇フランシスコの2021年の文書『Praedicate Evangelium福音宣教の促進についてで、次官は「福音宣教を教会統治の中心に据えることの重要性、一部の意思決定をローマから地方司教へ分散させた点、そして聴取と識別を重視することで教皇庁をより共同体的なものにした点」を強調している。

 

2026年1月17日

・広範な”陰謀”の一部とは見なさず-バチカン市国最高裁、ロンドンでの不動産取引で巨額損失を出した与えた”ベッチュ事件”で検察側の控訴を却下

2026年1月14日

・枢機卿会議で、香港の名誉司教・陳枢機卿が”ベルゴリオ流シノダリティ(共働性)”を「鉄壁の操作」と「司教への侮辱」と批判

(2026.1.12 カトリック・あい)

 10付けの英国のカトリック系メディア・サイトCollege of Cardinals Reportがローマ発で報じたところによると、 1月7日から8日にかけてバチカンで開かれた枢機卿臨時会議での自由討議で、香港の名誉司教、陳日君・枢機卿は2023,2024年に開かれた「シノダリティ(共働性)に関するシノドス(世界代表司教会議)」を痛烈に批判。その過程を「鉄壁の操作」と断じ、聖霊への継続的な言及は「滑稽であり、冒涜に等しい」と警告した。

 レオ14世教皇と集まった170人の枢機卿たちの面前で非公開で行われたこの発言で、93歳の香港名誉司教は、自分に割り当てられた3分間を使い、2021年から2024年までの3年間にわたって行われた「シノダリティに関するシノドス」の最終文書に付随するフランシスコ教皇の付記文書について言及した。

 レオ14世教皇は当初、枢機卿らに4つの議題が取り上げられると伝えていたが、会議場に着くと、枢機卿たちは、時間の制約から2つだけを選ぶよう求められた。彼らは「シノドス(世界代表司教会議)とシノダリティ(共働性)」と、(教皇フランシスコの2013年の使徒的勧告)「『福音の喜び』(Evangelii Gaudium)に照らした教会の使命」を今回の会議の議題に選んだ。

 陳枢機卿の発言の核心は、「シノダリティのプロセスには、単に欠陥があっただけでなく、司教たちの『真の審議の自由と使徒の後継者としての正当な権威』が奪われる形で厳しく管理されていた」という主張。枢機卿はまた、「『霊的な言葉』が道具として使われている」と見られる点を鋭く非難し、「聖霊への絶え間ない訴えが、あたかも聖霊が教会の二千年にわたる伝統に反することを期待できるかのように、あらかじめ決められた結果を正当化するために利用された」と述べた。

 さらに、「最終文書に、矛盾した地位—教導的でありながら、厳密には規範的ではなく、権威はあるが地域ごとの異なる解釈を許容する—を与えることで、このプロセスは教義上の不整合と教会の分裂を招く危険性をはらんでいる」とし、「この手法は、英国国教会の分裂を招いた道筋をたどり、正教会とのエキュメニカル対話におけるカトリックの信頼性を損なう」と警告。正教会にとって「共働性」とは常に、司教たちが一致して行動し、「イエス・キリストと共に歩む」という真の権威を意味してきたからだ、と説明した。

 そして陳枢機卿は、「教皇フランシスコは『シノドス』という言葉を利用したが、パウロ6世によって設立された世界代表司教会議という制度を消滅させた」と結論づけた。

 なお、臨時枢機卿会議の開幕に先立ち、陳枢機卿は教皇レオ14世による私的謁見を受けている。

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 以下は、陳日君枢機卿から提供された臨時枢機卿会議における本人の発言全文。枢機卿の厚意により掲載する。

「教皇フランシスコの付随文書について」

  教皇はこの最終文書によって、ここ数年(2021-2024年)に「聴取」(神の民への)と「識別」(司教団による?)を通じて発展してきたものを教会に返還する、と言われたが。

 *質問:

  • 教皇は神の民全体に耳を傾けることができたのか?

  • 出席した一般信徒は神の民を代表していたのか?

  • 司教団によって選出された司教たちは、必ずや「論争」と「判断」から成るはずの識別作業を遂行できたのか?

  • この過程の鉄壁の操作は司教たちの尊厳に対する侮辱であり、聖霊への絶え間ない言及は滑稽でほとんど冒涜的だ(彼らは聖霊からの驚きを期待している。どんな驚きか? 聖霊が教会の二千年にわたる伝統の中で霊感を与えたものを否定するということか?)。

 教皇は「司教団を迂回して、直接神の民の声に耳を傾ける」と言い、これを「階層的奉仕を理解するための適切な解釈枠組み」と呼ぶのか?

 教皇は、この文書が教導権であり、「教会は文書に記された内容と整合性のある選択を行う義務を負う」と述べる。しかし同時に「厳密な規範ではない… その適用には様々な媒介が必要だ」とも述べる。「教会は、文書に含まれる権威ある提案を、それぞれの文脈で実施するよう求められている」。「教会の教えと実践の統一は確かに必要だが、それは教えのいくつかの側面を解釈する様々な方法を排除しない」。「各国や地域は、自らの文化に適合し、伝統やニーズに配慮した解決策を模索できる」。

*質問:

  • 聖霊は、矛盾する解釈が生じないことを保証するのか(特に文書内の多くの曖昧で意図的な表現を考慮すれば)?

  • この「試行錯誤」(例えば「新たな奉仕形態の創造的活性化」)の結果は、シノドス事務局やローマ教皇庁の判断に委ねられるのか?これらは、各教会の異なる状況を判断する上で、司教たちよりも有能なのだろうか?

  • もし司教たちが自らをより有能だと考えるなら、解釈や選択の相違は、私たちの教会を英国国教会共同体に見られるのと同じ分裂(亀裂)へと導かないだろうか?

*エキュメニズムに関する見解

  • 英国国教会共同体の劇的な分裂を踏まえ、我々はカンタベリー大主教(世界英国国教徒の約10%しか残っていない)と結ぶのか、それともグローバル・アングリカン・フューチャー会議(約80%を維持)と結ぶのか?

  • そして正教会とは?彼らの司教たちは決してベルゴリオ流の「シノダリティ」を受け入れない。彼らにとってシノダリティとは「司教会議の重要性」を意味する。教皇ベルゴリオはこの言葉シノドを悪用したが、パウロ6世が設立した制度である司教会議を消滅させたのである。

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  なお、1月10日付けのカトリック系ウエブニュースCNAによると、枢機卿会議終了後の8日にバチカンで記者会見した バチカン報道局長と3人の枢機卿は、会議における陳枢機卿の発言について一切言及せず、公式声明では、2日間の会議中に教皇フランシスコに対する批判はなかった、とされた。ただし、記者会見に出たスティーブン・ブリズリン枢機卿は、出席した枢機卿たちの意見の「相違」を認め、「一部の枢機卿は『シノダリティ(共働性)』の概念をさらに明確化することを望んでいる」と述べている。

  • (翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

  • *The College of Cardinals Reportは、次の教皇選挙および将来を視野に、枢機卿団のメンバーが互いをより深く知ることを目的としたウェブサイト。運営主体は、バチカン記者のエドワード・ペンティン(著書に『次期教皇:有力枢機卿候補19人』=Sophia Institute Press=がある)と、ダイアン・モンターニャが主導するSophia Institute Press(英マンチェスター)、フランスのカトリック系雑誌Cardinals Magazine。

2026年1月12日

・臨時枢機卿会議始まる—「シノダリティ(共働性)」と「福音宣教と使命」をテーマに選択

Pope Leo XIV addresses Cardinals gathered in the Paul VI HallPope Leo XIV addresses Cardinals gathered in the Paul VI Hall  (@Vatican Media)

 

*教皇、シノダリティ(共働性)を経験することの重要性を改めて強調

 

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2026年1月8日

・2025年に世界でカトリック司祭、修道女、神学生合わせて前年より3人増の17名が殺害された

(2025.12.31  Vatican News   Isabella H. de Carvalho)

  バチカンのFides通信が30日、2025年に殺害された宣教師と司牧従事者に関する年次報告書を発表した。それによると、世界中で17名の宣教師が殺害され、そのうち10人がアフリカで、10人のうち半数、5人がナイジェリアで殺されている。

 Fidesは毎年、暴力や貧困、不正が蔓延する環境下でキリストと教会に生涯を捧げる司祭、修道者、神学生、信徒たちの物語を伝えている。2025年報告書によれば、世界で10人の司祭、2人の神学生、2人のカテキスタ、2人の修道女、1人の信徒が命を落とした。前年2024年の14人よりも3人増えている。2000年から2025年にかけて、フィデスは626人の宣教師または司牧者の死を記録している。

 2025年報告書は「宣教師」の定義を広く解釈している点を強調している。すなわち、殉教の厳格な基準を満たすか否かにかかわらず、何らかの形で牧会活動に関与し、暴力的な状況下で殺害された全てのカトリック信徒を含むとしている。

*アフリカが最も危険な地域、10人が殺害、その半数がナイジェリア

 アフリカ大陸は依然として宣教活動にとって最も危険な地域の一つだ。2025年には10名が死亡した。

 犠牲者のうち6名は司祭、2名は神学生、2名はカテキスタ。被害国はナイジェリアがうち半数を占めて最も多く、ブルキナファソ、ケニア、シエラレオネ、スーダンでも死者が出ている。

 Fidesの取材に対し、バチカン福音宣教省初期宣教部門の次官でナイジェリア出身のフォルトゥナトゥス・ヌワチュクウ大司教は「彼らは、英雄になろうとして死んだのではなく、神学校や学校など日常生活の中で暴力に襲われたのです」とし、「ナイジェリアは世界で最も宗教的な人口を抱える国の一つ。キリスト教徒、イスラム教徒の国です。私たちは皆、平和の人間であると訴えている。イスラム教徒の人々に、自らの宗教を暴力行為に利用することを非難し拒絶することを望みます。宗教を利用して暴力行為を犯すこと、さらには人命を奪うことへのいかなる正当化も、私たちは皆で拒絶せねばなりません」と言明。「ナイジェリア政府は無実の人々を守り、国内の治安状況を改善するため、より多くの努力をすべきです」と訴えた。

米国とメキシコで4人、ミャンマー、フィリピン、ポーランドで各1一人が殺害

 Fidesの報告によれば、過去この「悲劇的な順位」で常に上位を占めてきたもう一つの大陸がアメリカ大陸だ。アフリカに次いで今年最も影響を受けた地域であり、2025年には宣教師4名(メキシコと米国で司祭2名、ハイチで修道女2名)が殺害された。

 アジアではミャンマーで司祭1名、フィリピンで教師の信徒1名が命を落とした。最後にヨーロッパではポーランドで司祭1名が殺害された。

*教会奉仕中に殺害

 Fidesが特に取り上げた事例は、まず、ナイジェリアの若い神学生エマニュエル・アラビの死だ。彼は7月、イビアノクポディの小神学校を襲撃した誘拐犯に行進を強要され、その途中で殺害された。

 また、3月にハイチで武装集団に修道女が殺害された。幼いイエスの聖テレジア修道会の2人のシスター、エヴァネット・オネザイアとジャンヌ・ヴォルテールについても言及している。

 ミャンマーを苦しめている紛争で殺害された、最初のビルマ人カトリック司祭、ドナルド・マーティン神父についても取り上げている。彼の遺体は、昨年2月、教会の敷地内で、数人の教区民によって発見された。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年12月31日

・世界のカトリック2025年の数字:300万人以上の信者たちがバチカンを訪問

Pope Leo gives his Christmas 2025 Urbi et Orbi blessingPope Leo gives his Christmas 2025 Urbi et Orbi blessing  (@Vatican Media)

2025年12月31日

・教皇、「聖家族の祝日」を前に、ロシアの攻撃に苦しむウクライナの住民家族へ支援物資

Humanitarian sent to Ukraine Humanitarian sent to Ukraine  

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年12月28日

・教皇、「希望の聖年」の閉幕翌日、新年1月7日に就任後初の枢機卿会議を開催

Consistory for the creation of new cardinals on December 7, 2024Consistory for the creation of new cardinals on December 7, 2024  (VATICAN MEDIA Divisione Foto)

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年12月21日

・教皇、ウクライナのゼレンスキー大統領と二度目の会談-和平、拉致された子供たちの帰還実現にバチカンが仲介の意向確認

Pope Leo and Volodymyr ZelenskyyPope Leo and Volodymyr Zelenskyy  (@Vatican Media)

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年12月9日

・バチカン、教皇庁年鑑をオンラインで公開-世界のカトリック教会の情報を掲載

Pope Leo XIV navigates the new online edition of the Pontifical YearbookPope Leo XIV navigates the new online edition of the Pontifical Yearbook 

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年12月9日

(評論)バチカンの検討委員会は、女性の助祭叙階に「ノー」と結論したが(Crux)

(2025.12.4  Crux    Nicole Winfield, Associated Press)

 ローマ発 ― バチカンの女性の助祭叙階についての検討委員会が「女性が助祭に叙階されるべきではない」との結論を出し、結婚式や洗礼式、葬儀を司式することを望むカトリックの女性たちは、またもや挫折を味わわされた。

*女性助祭の代わりに「女性のための新たな信徒奉仕職」の創設を提案

 

 バチカンは4日、委員会の調査結果の要約を公表する、という異例の措置を取った。これには特定の神学的問題に関する委員の投票結果も含まれている。報告書はさらなる研究の可能性を残しつつも、代替措置として、助祭職以外の「女性のための新たな信徒奉仕職」の創設を提案した。

 助祭は叙階された聖職者であり、司祭と同様の多くの職務、すなわち結婚式、洗礼式、葬儀の司式を行う。説教はできるが、ミサを司式することはできない。男性の神学生にとって助祭職は司祭叙階への通過点である。既婚男性も終身助祭には叙階される。現在のカトリック教会では、女性の叙階は認められないが、歴史家によれば初期キリスト教会では女性が助祭を務めていた、という。

 フランシスコ教皇は2016年、世界女子修道会連合(国際修道院長連合)の要請を受け、この問題に関する初の検討委員会を設けた。この委員会が結論に達しなかったため、フランシスコ教皇は2020年に第二次検討委員会を設置し、再検討を求めていた。そして、委員長であるジュゼッペ・ペトロッキ枢機卿の名を冠したこの委員会が4日、報告書を発表した。

 ペトロッキ枢機卿は、この問題に関して「現在、二つの相容れない神学的立場が存在し、バチカンが慎重な対応を取る必要がある」と結論づけた。一方の立場は「女性の助祭職を認める」が、もう一方の立場は「認めない」。そして、「研究の現状では、聖職叙階の段階として理解される助祭職への女性の参入を認める方向へ進む可能性は排除される」と述べつつ、「現時点の研究状況では、決定的な判断を下すことはできない」とし、さらなる研究の可能性を残した。

*女性助祭支持派は「女性により大きな役割」、反対派は「司祭叙階への危険な道筋の始まり」と対立続く

 カトリック信徒の女性たちは、学校や病院で教会の多くの仕事を担い、通常は次世代への信仰伝承の責任を負っている。しかし司祭職を男性に限定する現在の制度の下で、彼女たちは長年、”二級市民”的な扱いへの不満を訴えてきた。意思決定管理職と奉仕職の両方における役割拡大を強く求めているのだ。

 女性を助祭職に含める拡大を支持する人々は、助祭職が認められることで、「女性が教会の奉仕活動と統治においてより大きな役割を担える」ようになり、さらに女性が司祭の職務の一部を遂行できるようにすることで「世界の一部地域におけるカトリック司祭不足の影響に対処するのに役立つ」と主張している。

 反対派は、女性に助祭職を授けることは、「女性の司祭叙階への危険な道筋の始まりを示す」と主張。カトリック教会は司祭職を男性に限定しており、「キリストが12使徒として、男性だけを選んだ」と説明している。

 フランシスコ教皇はこれまで、この問題について議論を許容しつつも、決定的な判断を先送りする姿勢を取ってきた。女性助祭職の問題は、2019年のアマゾン地域代表司教会議で議論され、さらにフランシスコ教皇が主導する世界代表司教会議(シノドス)でも再検討されたが、2024年にはこの問題を未解決のまま残すよう提言された。

 シノドスに置かれた女性助祭に関する特別研究グループは今年初め、調査結果をペトロッキ委員会に引き継ぎ、事実上活動を終了したが、ペトロッキ枢機卿は、シノドス総会で集められた意見は、一部の国々に限られ、提出された意見書はわずか22件で、「世界の教会を代表するものではない」と述べている。

*教皇レオ14世は、教皇就任前に「女性を聖職者にすることは、新たな問題を生む可能性がある」

 教皇レオ14世はペトロッキ委員会の報告書の公表を命じたが、これは彼にとってこの問題が「終結したこと」を示唆している可能性がある。彼は、教皇に選ばれる前、ロバート・プレヴォスト枢機卿時代に、「女性は司祭に叙階され得ない」と発言しており、女性が助祭として奉仕できる可能性についても態度を明確にしていない。

 2023年の記者会見で当時のプレヴォスト枢機卿は、フランシスコ教皇が二つの研究委員会を設置したことを認めつつも、女性を聖職者にすることは「必ずしも問題を解決せず、新たな問題を生む可能性がある」と警告していた。

 米ニューヨーク州の私立ホフストラ大学の研究者で2016年に設置された検討委員会のメンバーだったフィリス・ザガノ氏は、4日に発表された報告書が「女性は司祭叙階を禁じられている以上、助祭に叙階されることもない」と主張することで「この問題を否定的に描くことに全力を尽くしている」と不満を述べた。「この長文の報告書は、証拠も神学的議論も示さず、『さらなる研究が必要だ』という意見だけを示している。要するに、彼らは『ノー』とは言えないが、『イエス』と言いたくないのです」と語っている。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

2025年12月5日

・ロシアに拉致されてウクライナの子供たちの即時帰還を求める国連決議採択、バチカンも「実現に消極的な態度を捨てよ」と訴える

The Holy See urges the return of Ukrainian children to their familiesThe Holy See urges the return of Ukrainian children to their families 
 バチカンの国連代表部は声明で、バチカンが、ウクライナ担当特使のズッピ枢機卿を中心に、ロシアに拉致されているウクライナの子供たちの帰国実現のための取り組みを続けることを言明。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年12月5日

・教皇レオ14世、前教皇の設置した「聖座寄付委員会」をわずか10か月足らずで廃止

Pope Leo suppresses the Commission for Donations to the Holy SeePope Leo suppresses the Commission for Donations to the Holy See  (ANSA)

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

2025年12月5日

・フランシスコ教皇が設置した「女性叙階の是非」検討委員会が報告書を発表ー認めることを否定しつつ「現時点での判断は不可能」

(2025.12.4  Vatican News)

     故フランシスコ教皇が女性助祭の是非を検討するために2020年に設置した委員会が4日、報告書を公表、「聖職叙階の段階として理解される助祭職」を女性に認めることを否定しつつも、「現時点で確定的な判断を下すことは不可能」との見解を明らかにした。

 委員会の委員長はジュゼッペ・ペトロッキ枢機卿(イタリアのラクイラ教区名誉大司教)が務め、2月に検討作業を終え、報告書を9月に教皇レオ14世に提出、同教皇の要請により公表することになった者。

 委員会は2021年の最初の作業会合で、「教会は時代や地域、形態を異にしながら、女性に対して助祭/助祭女(ディアコネス)の称号を認めてきたが、これに単一の明確な意味を付与したことはない」と認定。2021年の神学的議論では「聖職叙階の秘跡神学の枠組みにおける助祭職の体系的研究は、女性の助祭叙階が聖職叙階に関するカトリック教義と両立し得るか否かの疑問を提起する」との結論が全会一致で得られた。委員会はまた「男女の相乗効果に寄与し得る新たな奉仕職」の創設を全会一致で支持した。

 さらに2022年の2回目の作業会合で、「聖職叙階の一段階としての女性助祭職への道を開く可能性」を排除しつつ、「現時点では、最終的な判断を下さないこと」を明記した声明を賛成7票、反対1票で決定。

 今年2月の最終作業会合では、昨年秋の世界代表司教会議(シノドス)総会が希望者からの意見提出を認めたのを受け、提出された意見を含め全資料を検討した結果、「多数の意見が提出されたものの、文書を送付した個人・団体は22件で、代表する国も少なかった。したがって、資料は豊富で一部は巧みに論じられているものの、シノドスの声、ましてや神の民全体の声とは見なせない」と判断した。

 報告書は賛否両論を要約しており、女性の助祭職を認めることを支持する意見は、助祭叙階(司祭・司教叙階と同様)を男性のみに限定するカトリック・正教会の伝統が、「神の像としての男女の平等な状態」、「この聖書的根拠に基づく両性の平等な尊厳」に矛盾する、と指摘。「もはやユダヤ人もギリシャ人も、奴隷も自由人も、男も女もない。みな、キリスト・イエスにあって『一つ』なのです」(ガラテヤの信徒への手紙3章28節)という信仰告白、および「あらゆる制度的・運営的職務への両性平等なアクセスを促進する社会動向に反するものだ」と主張している。

 これに対して、認めることを反対する意見は、 「キリストの男性性、ひいては聖職を受ける者の男性性は、偶然のものではなく、秘跡的アイデンティティの不可欠な部分であり、キリストにおける救いの神聖な秩序を保つものだ。この現実を変えることは、単なる『奉仕の調整』ではなく、『救いの婚礼的意味の断絶』となる」と主張。この段落は採決にかけられ、この形で確認することに賛成5票、反対5票で拮抗した。

 結果、9対1の賛成多数で、「共同体の奉仕のために設立された職務への女性のアクセスが拡大され(…)、洗礼を受けた者、特に女性のディアコニア(奉仕)に対する教会としての適切な認識が保証されること。このような認識は、女性が依然として性別による差別の状況に苦しんでいる場所において、特に預言的なしるしとなるであろう」との希望表明が決まった。

 ペトロッキ枢機卿は報告書の結論で、二つの神学的立場の間に「激しい弁証法」が存在することを強調。第一の立場は「助祭の叙階は司祭職ではなく、奉仕職のため」と主張。「この要素は、女性助祭の叙階への道を開くであろう」としている。

 これに対し第二の立場は「聖職叙階の秘跡の統一性、およびそれを構成する三段階の婚姻的意味を主張し、女性助祭の可能性を否定する。また、聖職叙階の第一段階への女性の参入が承認されれば、他の段階からの排除は説明不能となる」と指摘している。

 このような議論の現状から、枢機卿は、継続的な研究において「助祭職そのもの、すなわちその秘跡的アイデンティティと教会的使命に焦点を当てた厳密かつ広範な批判的検証」を行い、「現在完全に定義されていない構造的・司牧的側面を明確化すること」が不可欠、と述べている。世界の教会の現状では、助祭職が「ほぼ存在しない」大陸もあれば、その職務がしばしば「平信徒の奉仕活動や典礼における奉仕者の役割と重複する」形で活動している大陸もある。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2025年12月4日