・フランスの教会、今年は93教区のうち6割が司祭叙階ゼロに(La Croix)

(2020.6.23 LaCroix  Xavier Le Normand)

    フランスのカトリック教会は今年、2019年よりも1人多い126人が司祭に叙階される。

 だが、全国に93ある教区別にみると、6割に相当する57教区で司祭叙階ゼロとなる見通しだ。フランス司教協議会(CEF)が22日に新聞発表したところによると、トゥール、ライムス、ポワチエなどの歴史的に重要とされる大司教区で、今年1人の司祭叙階もない。

 叙階式は先週実施、あるいは新型ウイルス感染防止のため9月に延期した一部の教区を除き、大半の教区が今月27日から28日にかけて予定。司祭叙階が予定されている126人のうち教区司祭は83人、うち8人はフレジュス-トゥーロン教区、6人はパリ大司教区、それぞれ5人がアヴィニョン教区とヴェルサイユ大司教区だ。

 さらに、修道会や信仰共同体所属で教区で奉仕する司祭が17人、修道会司祭が21人。イエズス会の司祭叙階はゼロ。また、CEF発表では他に5人が「トリエント典礼」による司祭叙階がされ、3人はInstitute of the Good Shepherd、2人はPriestly Fraternity of St. Peter所属。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

 注:「トリエント典礼」は「伝統的ラテン典礼」などとも言われ、ラテン語のみで行われる。1960年代の第二バチカン公会議まで1500年間にわたって続けられていたが、同公会議を機に各国語の典礼が主流となった。だが、「公会議以前の典礼」復活に強い願望を持っていた前教皇ベネディクト16世が「ローマ典礼の例外的な形」として、トリエント典礼の使用を認めていた。

 

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2020年6月25日