・アフガニスタン:冬の到来と人道的危機が迫っている、緊急に支援を(国連WFP)

(2021.9.16 国連WFPニュース)

 国際連合世界食糧計画(国連WFP)は、人道性、公平性、中立性、運営上の独立性の原則に基づき、3人に1人が飢餓に苦しむアフガニスタンの人びとへの支援を続けていますが、長年にわたる紛争に加え、干ばつや新型コロナウイルス感染症の流行などの影響により、1400万人が食料危機に直面し、200万人の子どもたちが栄養不良に陥っています。間近に迫った冬の到来で、遠隔地の山間部に住む人びとの生活はさらに厳しいものとなるとみられています。

trucks driving across snowy landscape

(アフガニスタンの冬は大変厳しく、山間部では支援物資を届けることができません。Photo: WFP)

 「国際社会がアフガニスタンの人びとの命を優先させなければ、この冬、人道的な大惨事が待ち受けているでしょう」と、国連WFPアジア・太平洋地域副局長のアンシア・ウェッブは、16日にジュネーブで行われた記者説明で語ったうえで、「例年この時期は、国連WFPはアフガニスタン各地の倉庫やコミュニティに食料を貯蔵しておき、冬の厳しい雪に閉ざされる前に、支援を必要としているアフガニスタンの家族に配るため多忙を極めていたのですが、今年は資金不足と援助需要の増大で、10月以降、国連WFPの主な供給物資である小麦粉が不足してしまう可能性が出てきました」と述べた。

 さらに、「雪で山道が塞がれてしまう前に必要な援助資金を確保し、食料を供給するためには、あと数週間しか残されていません」と支援を訴えた。

 命を救う支援が手遅れにならないように、国連WFP2億米ドルを緊急に必要としています。治安と現地への運搬の面での困難がありますが、今のところ、国連WFPは、戦闘が活発な地域を含むアフガニスタンの大部分地域への援助網を維持しています。

 今年の上半期には、WFPは戦闘によって新たに避難を余儀なくされた人びとを含む550万人に食料・栄養支援を行いました。私たちは、人道支援パートナーとともに、人道支援活動を継続し、この重要な時期にアフガニスタンの家族を支援し続けることを約束します。

(編集「カトリック・あい」)

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2021年9月17日