・ニカラグアで大聖堂が襲撃、歴史的な十字架像が焼かれる

ニカラグア首都マナグアのカテドラル 襲撃による火災で炭化した十字架像 2020年8月1日ニカラグア首都マナグアの「無原罪の聖母大聖堂」で、襲撃で焼かれ炭化した十字架像 2020年8月1日  (AFP or licensors)

 中米ニカラグアの首都マナグアの「無原罪の聖母大聖堂」が7月31日、襲撃され、400年の歴史を持つキリストの十字架像が焼損するなど大きな被害を受けた。

 教皇フランシスコは2日正午のお告げの祈りの中で、同国の人々の深い悲しみをともにされた。

 襲撃を目撃した人の話では、覆面の男が大聖堂の「キリストの御血礼拝堂」に向かって火炎瓶を投げつけ、大聖堂内に火災が発生、人々の信心の拠り所であるキリストの十字架像が焼かれるなど、深刻な被害を受けた。

 マナグア大司教のレオポルド・ホセ・ブレネス枢機卿は、大聖堂に対するこの攻撃を「テロ行為」として厳しく非難、2日を「祈りと沈黙」の日とし「挑発や憎しみの誘惑に陥らず、心の平和を育む」ための祈りを教区の信徒たちに呼び掛け、これに応じた信徒たちが、教区のすべての教会や礼拝堂で、またソーシャル・ネットワークを通して、十字架の前で祈りを捧げ、ロザリオの祈りや、断食が行われた。

 また、ラテンアメリカ司教会議のサイトで、ブレネス枢機卿は、ニカラグアの教会のこの祈りと沈黙の日は、「聖体におけるイエスの真の現存に対する侮辱と、尊重の欠如、冒涜への償いの行為」である、と述べている。

 同枢機卿は、この非道な行為は、司祭、修道者、信徒、そしてすべての善意の人々を傷つけた、と語る一方、この襲撃の犯人を赦すよう、信者らに願っている。

 ニカラグアは狭義の中央アメリカで最も広い国土を持つが、1936年から1979年まで続いたソモサ一家の独裁政治と、その後のニカラグア革命に始まる内戦で、経済発展が立ち遅れ、国民所得や識字率などが中央アメリカでも低い水準にあり、正常も安定していない。

 こうした中で、最近では、国内の教会で、聖体への冒涜や、聖具の窃盗、彫像や教会家具の破壊などの行為が相次ぎ、暴力と威嚇的な雰囲気が高まっていた。

教皇、ニカラグアのブレネス枢機卿にメッセージ

 (2020.8.3 バチカン放送)

 教皇フランシスコは、ニカラグアのマナグア大司教、レオポルド・ホセ・ブレネス枢機卿に連帯のメッセージをおくられた。

 このメッセージは、マナグアのカテドラルが、7月31日、聖堂内に投げられた火炎瓶によって火事となり、4世紀の歴史を持つ古い十字架像が焼け焦げるなど、深刻な被害を受けたことに対し、教皇の寄り添いと祈りを伝えるもの。

 ブレネス枢機卿に宛て、教皇は、「親愛なる兄弟、この野蛮な破壊行為のために、あなたと悲しみを共にしています。わたしはあなたとあなたの民に寄り添いたいと思います。すべての皆さんのためにお祈りしています」と記された。

 教皇の手書きのメッセージは、「祈りと沈黙の日」となった2日)、ミサの中でブレネス枢機卿によって読み上げられた。

 同枢機卿は、住まいからビデオを通して中継したミサの説教で、カテドラルを襲った「卑劣な」「テロ行為」に言及すると共に、教皇の連帯に感謝を表明。教皇の寄り添いは「わたしたちを信仰のうちに強め、前に進むための勇気を与えてくれるもの」と話した。

 一方で、マナグア大司教区のフェイスブックには、世界各地からの連帯のメッセージや、この「祈りと沈黙の日」を過ごすために信者たちが自宅の一角に作った、十字架を据えた小さな家庭祭壇の写真が数多くあげられた。

(編集「カトリック・あい」)

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2020年8月4日