・「私たちにとっても、平和への『光と希望』」ーロシアからの巡礼団、カザフスタン教皇ミサに参加(VN) (Vatican Media) (2022.9.14 Vatican News Lisa Zengarini) 教皇フランシスコのカザフスタン訪問に合わせて、カトリック・モスクワ大司教区が12日から4日間の同国への巡礼団を組織。14日に首都ヌルスルタンの万博スタジアムで行われた教皇主宰のミサにも参加した。 巡礼団は「私たちは一致の証人」のテーマのもとに「ロシアのカトリック教会の教皇との連帯と支持を表明し、世界的に困難な状況の中で、ロシアの隣国カザフスタンに平和と友愛のメッセージをもたらす」ために、モスクワ大司教区が企画・実施したもの。 12日にモスクワを出発した一行は、ロシア中南部のオムスク市を経て、カザフスタンに入り、ソ連時代に捕囚者たちに石炭採掘をさせるために作られた町、カラガンダを訪問。さらに13日には、キリスト教徒を含む何万人も捕囚者が命を落とした旧ソ連最大規模の強制収容所のあったカルラグで、巡礼団長のモスクワ大司教区のニコライ・ドゥビニン補佐司教による旧ソ連支配下に迫害で亡くなった犠牲者のための追悼ミサが捧げられている。 ドゥビニン補佐司教はVatican Newsとのインタビューで、ロシアの巡礼団がカザフスタンを訪れ、教皇に出会うことの重要性を強調。「私たちは長年にわたり、教皇のロシア訪問を祈ってきました。今も、訪問が実現するのを心待ちにしています。残念ながらまだ実現していませんが、希望を失ってはいません」と語り、また、「旧ソ連邦の一国として、困難な時期に私たちロシアの教会と運命を共にした隣国、カザフスタンへの訪問は、私たちにとって特別な意味をもちます」と説明。 さらに、「今回の巡礼に参加できたのは少数の信徒だけですが、ロシア全土の多くのカトリック教徒が、14日の『十字架称賛』の祝日にカザフスタンでミサを捧げられる教皇フランシスコの旅に霊的に参加しているのです」と強調した。 このロシアからの巡礼団が、様々な国から集まっ他信徒たちと、14日の教皇ミサに参加したことの意義は、ロシア・シベリアのノボシビルスクで文化センターの責任者を務めるイエズス会士、Janez Sever神父も強調している。 神父はVatican News とのインタビューで、「ウクライナ、そして世界の他の多くの地域で戦乱の狂気が続く中で、教皇フランシスコが今、カザフスタンにおられることは、ロシアのカトリック教徒にとっても、『平和への光と希望』をもたらしてくれます」と語った。 「世界平和への渇望」と「民族間の調和と友愛を築く上での宗教の重要な役割」は、教皇が、ヌルスルタンで行った二つの演説のポイントであり、「カザフスタンを異なる信仰、文化、国籍の人々間の平和的共存の模範」とされている。 ツイート
(Vatican Media) (2022.9.14 Vatican News Lisa Zengarini) 教皇フランシスコのカザフスタン訪問に合わせて、カトリック・モスクワ大司教区が12日から4日間の同国への巡礼団を組織。14日に首都ヌルスルタンの万博スタジアムで行われた教皇主宰のミサにも参加した。 巡礼団は「私たちは一致の証人」のテーマのもとに「ロシアのカトリック教会の教皇との連帯と支持を表明し、世界的に困難な状況の中で、ロシアの隣国カザフスタンに平和と友愛のメッセージをもたらす」ために、モスクワ大司教区が企画・実施したもの。 12日にモスクワを出発した一行は、ロシア中南部のオムスク市を経て、カザフスタンに入り、ソ連時代に捕囚者たちに石炭採掘をさせるために作られた町、カラガンダを訪問。さらに13日には、キリスト教徒を含む何万人も捕囚者が命を落とした旧ソ連最大規模の強制収容所のあったカルラグで、巡礼団長のモスクワ大司教区のニコライ・ドゥビニン補佐司教による旧ソ連支配下に迫害で亡くなった犠牲者のための追悼ミサが捧げられている。 ドゥビニン補佐司教はVatican Newsとのインタビューで、ロシアの巡礼団がカザフスタンを訪れ、教皇に出会うことの重要性を強調。「私たちは長年にわたり、教皇のロシア訪問を祈ってきました。今も、訪問が実現するのを心待ちにしています。残念ながらまだ実現していませんが、希望を失ってはいません」と語り、また、「旧ソ連邦の一国として、困難な時期に私たちロシアの教会と運命を共にした隣国、カザフスタンへの訪問は、私たちにとって特別な意味をもちます」と説明。 さらに、「今回の巡礼に参加できたのは少数の信徒だけですが、ロシア全土の多くのカトリック教徒が、14日の『十字架称賛』の祝日にカザフスタンでミサを捧げられる教皇フランシスコの旅に霊的に参加しているのです」と強調した。 このロシアからの巡礼団が、様々な国から集まっ他信徒たちと、14日の教皇ミサに参加したことの意義は、ロシア・シベリアのノボシビルスクで文化センターの責任者を務めるイエズス会士、Janez Sever神父も強調している。 神父はVatican News とのインタビューで、「ウクライナ、そして世界の他の多くの地域で戦乱の狂気が続く中で、教皇フランシスコが今、カザフスタンにおられることは、ロシアのカトリック教徒にとっても、『平和への光と希望』をもたらしてくれます」と語った。 「世界平和への渇望」と「民族間の調和と友愛を築く上での宗教の重要な役割」は、教皇が、ヌルスルタンで行った二つの演説のポイントであり、「カザフスタンを異なる信仰、文化、国籍の人々間の平和的共存の模範」とされている。