(2022.12.3 Vatican News)
ウクライナの ギリシャ・ カトリック教会の長であるスビアトスラフ・シェフチュク大司教が2日、声明を発表。
ロシア軍が占領中のウクライナ 南東部、 ザポリージャ州 の港湾都市ベルジャンスクで現地住民を支援中の司祭2人が11月16日に逮捕され、現在も拘束中であることを明らかにするとともに、国際人権団体、国際機関はじめ国際社会全体に、早期釈放が実現するよう協力を訴えた。
声明によると、逮捕、拘束されているのはイヴァン・レヴィツキー、ボフダン・ヘレタ二両神父でレデンプトール修道会所属。もともとベルジャンスクのギリシャ・カトリックとローマ・カトリックの教会共同体に奉仕しており、ロシア軍による占領後も、住民と共にとどまることを選択していた。
占領地当局によると、2人の逮捕理由は「武器の不法所持」としているが、声明は、逮捕の口実を作るために、当局関係者が「わざと教会に武器を置いた」と説明。
さらに声明は「私たちの司祭たちが、容赦ない拷問を受けている、という悲しいニュースを受け取っている・・・無実の罪を認めさせるために、さらなる拷問が続けられ、連日、”死の脅迫”を受け続けている」と彼らの生命に強い懸念を示した。
このような深刻かつ危機的な現状から、シェフチュク大司教は、「奉仕する人たち、教会、共同体を愛すること以外に何の罪もない2人の司祭の即時釈放」を強く求め、「関係国政府の指導者たち、国際人権団体などに、これらの英雄的な司祭たちの命を救うために可能な限り努力をお願いします。そして、ウクライナと世界の教会のすべての信者、すべてのキリスト教徒、すべての善意の方々、2人の司祭の救いを祈ってくさい」と訴えている。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)