(2021.5.25 カトリック・あい)
「For a synodal Church: communion, participation and mission(「カトリック・あい」仮訳は「共働する教会へー交わり、参加、そして派遣」)をテーマとするカトリック世界代表司教会議(シノドス)の第十六回通常総会は、今年10月9、10両日のバチカンでの教皇ミサ、そして全世界の教区でのミサで始まり、以後、教区、五大陸、世界の3段階で3年にわたる長期の”シノドス(ギリシャ語で「共に歩む」)の旅”という異例の形をとることになったが、世界の司教協議会では、これに対応した取り組みが始まっている。
また、ラテンアメリカ司教協議会(CELAM)は18日から5日間の日程で開いたオンラインによる定例総会を開き、ラテンアメリカとカリブ海地域の信徒たちにより効果的に奉仕するための組織再編指針を圧倒的多数で承認した。
24日付けVatican Newsによると、承認された組織再編指針は、この地域の福音宣教活動を活性化し、聖職者と信徒が共働する、シノドス的な教会とすることを目的とし、9つの分野ーsynodality(共働性)、 collegiality(合議性)、統合的な回心、預言的な声、統合的な展望、有効性、ネットワーキング、分権の促進、教導権への支持と貢献ーから成っている。
会議の中で、司教たちは、この地域で、とくに新型コロナウイルスの世界的大感染の中で社会的不平等が一段と顕著になっていることを共に認識したうえで、”神の民”の叫びの中にある聖霊の啓示を聴くことを通し、共同性、合議性のもとで識別していくことを確認した。
会議後の声明ではまた、教皇の言葉ー私たちは皆、同じ船に乗っており、誰も一人で救われることはないーを受ける形で、「”神の民”の羊飼いとして、私たちは、大地の叫び、貧しい人々の叫びを合わせて聴くことを望み、神の国の福音を聴くことを望む。私たちが現在の危機に、共に、より効果的に打ち勝つことができるという希望をもって」と言明。
「私たちは今、直面する数多くの課題に”圧倒されている”と感じている」が、神ー常に驚かせ、刷新し、力づけ、教会司牧の創造性を刺激してくださる方ーを信頼し、あふれ出る聖霊の助けを得て、課題に立ち向かっていく、ことを約束した。
さらに、教皇がアマゾン地域シノドスの結果を受けて出された使徒的勧告「Querida Amazonia(愛するアマゾン)」で提案されている「社会的」「文化的」「生態的」「教会的」の四つの預言的な「夢」に言及し、もっとも貧しい人々の権利のため、今よりも公正な社会のために戦うように、この南米大陸を力づける教会となる意思を示している。