(解説)「連帯し祈るように」と呼びかける教皇、何もしない日本・”信仰ゆえの迫害犠牲者”の国際デーに

(2020.8.24 カトリック・あい)

*教皇は就任時からずっと宗教迫害の悲惨さを取り上げ、祈りと連帯を呼び掛けられている

 教皇フランシスコは、2013年の就任以来、教会のリーダーとしての立場から、宗教、信条を守ろうとして犠牲になる人々の問題を繰り返し取り上げられてきた。就任直後の4月には、キリスト教徒として最初の殉教者である聖ステファノについて言及したうえで、「殉教者の時代はまだ終わっていません。今日でも、実際には教会には最初の1世紀よりも多くの殉教者がいると言えます。多くの男女が、イエスに対する憎しみ、信仰に対する憎しみの犠牲になっている。多くの国で、迫害されています」と訴えられた。

 翌年3月にも、「私たちは、かつて多くのキリスト教徒が、ナチスの収容所、共産主義者の収容所で苦しめられたことを忘れがちです。そして、今も、キリスト教徒であろうとするために…。聖書を持っていることで非難され、十字架を身に着けることができない…  迫害されているため、皆で一緒に祈ることができす、福音を聞くことも、聖書は持つこともできない」と迫害を受ける人々に思いをはせられた。

 さらに、今年4月29日の一般謁見での「山上の説教」をテーマにしたカテケーシスでは、「精神の貧しい人々、嘆き悲しむ人々、柔和な人々、神聖さ、慈悲を渇望する人々、心の清い人々、平和主義者たちは、キリストのために迫害に遭うかも知れません… 今この瞬間、世界中の多くのキリスト教徒が迫害に苦しんでいるのを思い浮かべるのは辛いことです。彼らへの迫害がすぐにも終わるよう望み、祈らなければなりません。私たちキリスト教徒は一つの体。迫害に遭っている人々は、血を流しているキリストの手と足です」と祈りと連帯を呼び掛けられている。

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2020年8月24日