・コロナ禍の17日「灰の水曜日」、世界の教会は…(LaCroix)

The COVID-19 pandemic will pose challenges to Christians around the globe as they begin the 40-day season of Lent this week with the traditional distribution of ashes
The Ashes Ceremony on Wednesday, February 17, will mark the beginning of Lent. (Photo by MARK CRISTINO/ EPA/ MAXPPP)religion/ash-wednesday-in-covid-times

(2021.2.15 La Croix Thérèse Thibon)

  17日の灰の水曜日から世界のカトリック教会は、復活祭の準備のための四旬節に入る。新型コロナウイルスの大感染が収束を見せない中での今年の灰の水曜日の儀式は、例年とは異なる形になる。

 この日の儀式では、司祭は親指を灰に入れてから、各崇拝者の額に十架の印を付けるのが通例だが、今回はウイルス感染を防止するために、変更される。

 カナダ・オンタリオ州のダウド司教は、教区の信徒たちに、聖堂での接触を避けるために、灰の水曜日を自宅で祝うように勧めている。

 「今年は通常とは違いますが、共に素晴らしいことをするチャンスでもあります… 私たちは、従来とは少々異なるやり方をします。あらかじめ祝別した灰を、各家庭で行う式で使うようにする」と言う。

 フィリピンの教会では、セブ教区の場合、灰に水曜日に教会に来ることができない人のために、テレビでこの日のミサを実況中継し、それに各家庭で参加できるようにし、灰は教会で用意したものを配るようにする。そうした方法は、世界の他の国々でも行われるようだが、セブ教区では、さらに自宅で儀式を執り行う人たちのために、式次第の小冊子を配布し、テレビ画像を見ながら、出来るだけ、実際に教会で行う儀式に近づけるようにする。 灰は教区で用意し、信徒たちに配布する。

 米国のケンタッキー州・ルイスビル大司教区は、「灰の式のためのガイダンス」を司祭、信徒たちに配布し、「司祭は灰を取り、口で祈りを唱えずに、それぞれの信徒の頭に振りかけるようにする」と指導している。

      コロナ感染を防ぎながら、四旬節の始まりを告げるのにふさわしい灰の水曜日の式を捧げようとする努力は、世界の他の教区でも行われている。英国のウェストミンスター大司教区では、教区長のビンセント・ニコルズ枢機卿が「今年の灰の水曜日は、外面よりも、内面の霊的な動きに集中することを勧めたい」と述べている。

 世界各地の教区の中には、このように、信徒たちに、教会に出向かず、家庭で心からの祈りを込めて、灰の水曜日を過ごすように、と促すところが多いようだ。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

(注:LA CROIX internationalは、1883年に創刊された世界的に権威のある独立系のカトリック日刊紙LA CROIXのオンライン版。急激に変化する世界と教会の動きを適切な報道と解説で追い続けていることに定評があります。「カトリック・あい」は翻訳・転載の許可を得て、逐次、掲載していきます。原文はhttps://international.la-croix.comでご覧になれます。

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2021年2月16日